中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問224 (中小企業経営・中小企業政策 問31(設問1))

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問224(中小企業経営・中小企業政策 問31(設問1)) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

小規模事業者持続化補助金(創業型)は、地域の雇用や産業を支える小規模事業者の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とし、持続的な経営に向けた経営計画に基づく販路開拓等の取り組みを支援するものである。

文中の下線部「小規模事業者持続化補助金(創業型)」に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 申請者は中小企業等経営力強化法に基づき都道府県が実施した特定創業支援等事業による支援を受けなければならない。
  • 創業後5年以内の小規模事業者を対象としている。
  • 補助事業終了から3年以内に事業効果を報告しなければならない。
  • 補助上限額は200万円で一定の条件を満たせば増額されることがある。

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この過去問の解説 (2件)

01

正しい選択肢は「補助上限額は200万円で一定の条件を満たせば増額されることがある。」です。

小規模事業者持続化補助金(創業型)は、創業して間もない小規模事業者が、売上高の増加や新しい顧客の獲得を目指して行う取り組みを支援する制度です。

例えば、店舗の宣伝用チラシの作成や、インターネット広告の掲載、新しい商品の開発などにかかる費用の一部が補助されます。

この制度の補助上限額は原則200万円、補助率は3分の2です。

また、一定の条件を満たして「インボイス特例」が適用される場合は、補助上限額が50万円引き上げられ、最大250万円となります。

選択肢1. 申請者は中小企業等経営力強化法に基づき都道府県が実施した特定創業支援等事業による支援を受けなければならない。

この記述は誤りです。

小規模事業者持続化補助金(創業型)では、産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業」による支援を受けていることが申請要件の1つです。

特定創業支援等事業とは、創業を目指す人などに対して、経営や財務、人材育成、販路開拓などの知識を身につけるための支援を行う事業です。

例えば、創業に必要な経営知識を学ぶセミナーや、専門家による継続的な相談支援などがあります。

この支援は、産業競争力強化法に基づく認定市区町村、または認定市区町村と連携した認定連携創業支援等事業者が実施します。

したがって、「中小企業等経営力強化法に基づき都道府県が実施した」という部分が誤りです。

選択肢2. 創業後5年以内の小規模事業者を対象としている。

この記述は誤りです。

小規模事業者持続化補助金(創業型)では、第3回公募から、創業後1年以内の小規模事業者等が対象となっています。

以前の第1回・第2回公募では、創業後3年以内の小規模事業者等を対象としていましたが、制度の見直しによって期間が短縮されました。

令和8年の第4回公募では、原則として、公募締切時からさかのぼって過去1年間に開業していることが必要です。

また、特定創業支援等事業による支援を受けた日についても、同じ期間内であることが求められます。

なお、創業間もなく、まだ商品やサービスの提供を開始していない事業者も、補助事業終了までに事業活動を開始するなどの条件を満たせば、対象となる場合があります。

そのため、創業後5年以内という説明は誤りです。

選択肢3. 補助事業終了から3年以内に事業効果を報告しなければならない。

この記述は誤りです。

小規模事業者持続化補助金(創業型)では、補助金を受け取った後も、事業によってどのような成果が得られたかを報告する必要があります。

ただし、報告の対象となる期間は、原則として補助事業実施期間終了日の属する月の翌月から1年間です。

そして、その期間が終了した翌日から30日以内に、事業効果等状況報告書を提出しなければなりません。

例えば、補助金を使って新しい商品を開発した場合、その後の売上高や利益などがどのように変化したかを報告します。

このように、事業効果の報告は、原則として事業終了後1年間の状況について行うものであり、3年間を報告対象期間とする制度ではありません。

したがって、3年以内という説明は、制度で定められた報告時期を正確に表していません。

選択肢4. 補助上限額は200万円で一定の条件を満たせば増額されることがある。

この記述が正しいです。

小規模事業者持続化補助金(創業型)の補助上限額は、原則200万円です。

さらに、一定の条件を満たして「インボイス特例」が適用される場合は、50万円が上乗せされ、最大250万円となります。

インボイスとは、商品やサービスの取引において、消費税の金額や税率などを正しく伝えるための請求書などのことです。

インボイス特例は、インボイス制度への対応によって生じる小規模事業者の負担を軽くするために設けられています。

令和8年の第4回公募では、2023年10月1日以降に創業した事業者が、補助事業終了時点で適格請求書発行事業者の登録を受けていることなどが条件となっています。

また、補助率は原則3分の2です。

例えば、補助対象となる経費が300万円の場合、補助率3分の2で計算すると、補助金額は200万円になります。

インボイス特例が適用される場合は、補助上限額が250万円となるため、補助対象経費や条件によっては、より多くの補助を受けられます。

ただし、補助上限額が増額されても、必ず250万円を受け取れるわけではありません。

実際の補助金額は、補助対象経費や補助率、審査結果などによって決まります。

まとめ

小規模事業者持続化補助金(創業型)は、創業して間もない小規模事業者の販路開拓や生産性向上を支援する制度です。

今回の問題では、次のポイントを覚えておくことが重要です。

<対象となる事業者>

創業後1年以内の小規模事業者等が主な対象です。

なお、第1回・第2回公募では創業後3年以内でしたが、第3回公募から1年以内に変更されました。

<特定創業支援等事業>

産業競争力強化法に基づく認定市区町村などが実施する特定創業支援等事業による支援を受けていることが必要です。

<補助上限額と補助率>

補助上限額:原則200万円

インボイス特例適用時:最大250万円

補助率:3分の2

<事業効果の報告>

原則として、補助事業終了後の1年間の状況を、その期間が終了した翌日から30日以内に報告する必要があります。

<主な補助対象経費>

機械装置等費

広報費

ウェブサイト関連費

展示会等出展費

旅費

新商品開発費

借料

委託・外注費

これらの経費は、経営計画に基づく販路開拓などに必要なものであることが条件です。

また、補助金は原則として後払いとなるため、事業者は先に必要な費用を支払う必要があります。

今回の問題では、「補助上限額は200万円」「インボイス特例で50万円上乗せ」「創業後1年以内」「特定創業支援等事業は産業競争力強化法に基づく制度」というポイントを覚えておくことが大切です。

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02

小規模事業者持続化補助金に関する問題です。

 

小規模事業者持続化補助金には「一般型」「創業型」の2つの類型があり、「一般型」については令和になってからも出題がありますが、「創業型」については初めての出題となります。

 

出所:小規模事業者持続化補助金<創業型>第4回公募要領(https://r6.jizokukahojokin.info/sogyo/doc/r6_koubover8_sogyo4.pdf)

選択肢1. 申請者は中小企業等経営力強化法に基づき都道府県が実施した特定創業支援等事業による支援を受けなければならない。

公募要項「事業概要」(3ページ目)より、産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業による支援」を受けなければならないため不適切な選択肢となります。

 

選択肢2. 創業後5年以内の小規模事業者を対象としている。

公募要項「1.事業の目的」(4ページ目)より、創業後1年以内の小規模事業者を対象としているため不適切な選択肢となります。

選択肢3. 補助事業終了から3年以内に事業効果を報告しなければならない。

公募要項「事業概要 事業効果報告書の提出」(3ページ目最下段)より、補助事業の終了後から1年後の状況について報告書を提出と明記されており、不適切な選択肢となります。

選択肢4. 補助上限額は200万円で一定の条件を満たせば増額されることがある。

公募要項「事業概要 補助上限」(3ページ目)より、補助上限額は200万円でインボイス特例対象事業者は50万円の上乗せと明記されており、正解の選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

本問の一部で問われている「創業後〇年以内」という要件は、以前は3年以内でした。小規模事業者持続化補助金に限らず、交付規定は頻繁に改定されることが珍しくないため、過去問題を使って学習する場合は必ず最新の情報と照らし合わせる必要があります。

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