中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問223 (中小企業経営・中小企業政策 問30)

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問223(中小企業経営・中小企業政策 問30) (訂正依頼・報告はこちら)

中小企業投資育成株式会社は、中小企業の自己資本の充実を促進し、その健全な成長発展を図るため、中小企業に対する投資等の事業を行うことを目的としている。
中小企業投資育成株式会社に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 資本金の額が2億円を超えた株式会社は支援対象とならない。
  • 宿泊業は支援対象とならない。
  • 新株予約権付社債の引受けは投資事業の対象となる。
  • 投資に際しては経済産業局(沖縄総合事務局を含む)での投資適格認定が必要となる。

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この過去問の解説 (2件)

01

正しい選択肢は「新株予約権付社債の引受けは投資事業の対象となる。」です。

中小企業投資育成株式会社は、中小企業の資金調達を支援し、企業の成長や経営の安定を図るために設立された会社です。

中小企業が発行する株式や新株予約権付社債などを引き受けることで、企業に必要な資金を提供します。

一般的な投資対象は、投資前の資本金が3億円以下の株式会社ですが、一定の特例も設けられています。

また、投資対象となる業種は幅広く、宿泊業も対象に含まれます。

投資を受ける際には、中小企業投資育成株式会社による審査が行われますが、経済産業局による投資適格認定は必要ありません。

選択肢1. 資本金の額が2億円を超えた株式会社は支援対象とならない。

この記述は誤りです。

中小企業投資育成株式会社の投資対象は、原則として投資前の資本金が3億円以下の株式会社です。

例えば、資本金が2億5,000万円の株式会社は、3億円以下という条件を満たしているため、投資対象となる可能性があります。

また、すでに中小企業投資育成株式会社から投資を受けている企業については、資本金が3億円を超えていても、追加投資を受けられる場合があります。

さらに、法律に定められた特例により、資本金が3億円を超える株式会社も投資対象となる場合があります。

したがって、資本金が2億円を超えた株式会社は対象とならないという説明は誤りです。

選択肢2. 宿泊業は支援対象とならない。

この記述は誤りです。

中小企業投資育成株式会社は、原則として幅広い業種の株式会社を投資対象としています。

製造業や建設業だけでなく、小売業、サービス業、宿泊業なども対象に含まれます。

例えば、ホテルや旅館を経営する株式会社が、施設の改修や新しい宿泊サービスの開発を行うために、資金を必要とする場合などが考えられます。

ただし、公序良俗に反する事業や、投機的な事業などは投資対象から除かれます。

「公序良俗に反する」とは、社会のルールや一般的な道徳に反することです。

また、「投機的な事業」とは、事業の成長よりも、価格の変動などを利用して利益を得ることを主な目的とする事業などを指します。

そのため、宿泊業だからという理由だけで投資対象から除外されるわけではありません。

選択肢3. 新株予約権付社債の引受けは投資事業の対象となる。

この記述が正しいです。

中小企業投資育成株式会社法第5条では、株式、新株予約権、新株予約権付社債等の引受けが投資事業として認められています。

「新株予約権付社債」とは、企業が発行する社債に、一定の条件でその企業の株式を取得できる権利が付いたものです。

社債とは、企業が資金を借り入れるために発行する証券のことです。

例えば、ある中小企業が事業拡大のために新株予約権付社債を発行し、中小企業投資育成株式会社がこれを引き受けることで、必要な資金を調達することができます。

また、中小企業投資育成株式会社は、引き受けた新株予約権付社債に付いている権利を行使することで、その企業の株式を取得することもできます。

このように、中小企業投資育成株式会社は、株式への投資だけでなく、新株予約権付社債の引受けによる資金支援も行うことができます。

選択肢4. 投資に際しては経済産業局(沖縄総合事務局を含む)での投資適格認定が必要となる。

この記述は誤りです。

中小企業投資育成株式会社から投資を受ける際には、中小企業投資育成株式会社自身による審査が行われます。

具体的には、企業の経営状況や成長の可能性、事業計画の実現性などを確認します。

例えば、次のような内容が審査されます。

経営者や経営陣の経営能力

商品や技術の強み

事業の成長性

財務状況や収益力

事業計画の実現可能性

一方、経済産業局で投資適格認定を受けることは、通常の投資を受けるための要件ではありません。

なお、中小企業投資育成株式会社は、経済産業大臣の認可や監督を受ける仕組みとなっていますが、これは投資を希望する企業が経済産業局で認定を受けることとは異なります。

したがって、経済産業局による投資適格認定が必要という説明は誤りです。

まとめ

中小企業投資育成株式会社は、中小企業の自己資本を充実させ、経営の安定や成長を支援することを目的としています。

主な特徴は、次のとおりです。

<投資対象となる企業>

原則として、投資前の資本金が3億円以下の株式会社が対象です。

ただし、すでに投資を受けている企業への追加投資や、法律に基づく特例によって、資本金が3億円を超える企業も対象となる場合があります。

<投資対象となる業種>

製造業、建設業、卸売業、小売業、サービス業、宿泊業など、原則として幅広い業種が対象です。

ただし、公序良俗に反する事業や投機的な事業などは除かれます。

<主な投資方法>

中小企業投資育成株式会社法第5条に基づき、次のような投資を行います。

株式の引受け

新株予約権の引受け

新株予約権付社債等の引受け

また、投資先の企業に対して、経営や技術に関する指導なども行います。

<投資を受けるための審査>

中小企業投資育成株式会社自身が、経営状況や成長性などを審査します。

経済産業局による投資適格認定は必要ありません。

なお、中小企業投資育成株式会社は、東京・名古屋・大阪の3か所に設けられています。

今回の問題では、「資本金は原則3億円以下」「宿泊業も対象」「新株予約権付社債の引受けが可能」「投資適格認定は不要」という4つのポイントを覚えておくことが大切です。

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02

中小企業投資育成株式会社に関する問題です。令和になってからの出題がなく、対策が手薄な論点と思われます。本問では、根拠法である「中小企業投資育成株式会社法」の第5条(事業の範囲)の内容が問われています。

 

出所:e-Gov法令検索「中小企業投資育成株式会社法」(https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000101?occasion_date=20200611)

 

第五条 会社は、その目的を達成するため、次の事業を営むものとする。
 

一 資本金の額が三億円以下の株式会社の設立に際して発行する株式の引受け及び当該引受けに係る株式の保有
 

二 資本金の額が三億円以下の株式会社の発行する株式、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)又は新株予約権付社債等(新株予約権付社債及びこれに準ずる社債として経済産業省令で定めるものをいう。以下同じ。)の引受け及び当該引受けに係る株式、新株予約権(その行使により発行され、又は移転された株式を含む。)又は新株予約権付社債等(新株予約権付社債等に付された新株予約権の行使により発行され、又は移転された株式を含む。)の保有
 

三 前二号の規定により会社がその株式を保有している株式会社(前号に規定する株式会社を除く。)の発行する株式、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)又は新株予約権付社債等(以下「株式等」という。)の引受け及び当該引受けに係る株式、新株予約権(その行使により発行され、又は移転された株式を含む。)又は新株予約権付社債等(新株予約権付社債等に付された新株予約権の行使により発行され、又は移転された株式を含む。)の保有
 

四 前三号の規定により会社がその株式、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)又は新株予約権付社債等を保有している株式会社の依頼に応じて、経営又は技術の指導を行う事業
 

五 前各号の事業に附帯する事業

選択肢1. 資本金の額が2億円を超えた株式会社は支援対象とならない。

冒頭の解説より、資本金の額が3億円を超えた株式会社は支援対象とならないため不適切な選択肢となります。

選択肢2. 宿泊業は支援対象とならない。

冒頭の解説より、「宿泊業は支援対象とならない」という規定はないため不適切な選択肢となります。

 

※業種の区分はなく、資本金3億円以下の株式会社であれば対象となります。

選択肢3. 新株予約権付社債の引受けは投資事業の対象となる。

冒頭の解説より、新株予約権付社債の引受けは投資事業の対象となるため正解の選択肢となります。

選択肢4. 投資に際しては経済産業局(沖縄総合事務局を含む)での投資適格認定が必要となる。

冒頭の解説より、「投資に際しては経済産業局(沖縄総合事務局を含む)での投資適格認定が必要となる。」という規定はないため不適切な選択肢となります。

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