中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問214 (中小企業経営・中小企業政策 問24)

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問214(中小企業経営・中小企業政策 問24) (訂正依頼・報告はこちら)

自動車部品製造業(資本金1億円、従業員数100人)を経営するX氏は、65歳超雇用推進助成金について詳しく知りたいと思い、中小企業診断士のY氏の事務所を訪ねた。以下は、X氏とY氏の会話である。
会話の中の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の選択肢から選べ。

X氏:「当社の従業員の定年は現在63歳で、その後は65歳まで嘱託社員として継続雇用をしているのですが、65歳を超えても働きたいという人が増えてきました。県主催のセミナーで、65歳超雇用推進助成金という制度があると聞いたのですが、どのようなものなのでしょうか。」
Y氏:「65歳超雇用推進助成金は、高年齢者の雇用環境の整備を行う事業主に対しての助成金で、65歳超継続雇用促進コース、高年齢者評価制度等雇用管理改善コース、高年齢者無期雇用転換コースの3つがあります。どのような制度を検討しているのですか。」
X氏:「検討中の案は、定年の定めの廃止ですが、制度の対象となりますか。」
Y氏:「( A )」
X氏:「そうなんですね。それでは、高年齢者無期雇用転換コースでは、どのような場合に助成金の対象となるのでしょうか。」
Y氏:「定年年齢未満かつ( B )の有期契約労働者を無期雇用労働者に転換させた事業主が、対象になると定められています。」
X氏:「ありがとうございます。取締役会でどうするか検討したいと思います。」
  • A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。  B:40歳以上
  • A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。  B:45歳以上
  • A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。  B:50歳以上
  • A:いずれのコースの対象にもなりません。  B:45歳以上
  • A:いずれのコースの対象にもなりません。  B:50歳以上

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この過去問の解説 (2件)

01

65歳超雇用推進助成金に関する問題です。65歳超雇用推進助成金は10年前の2016年に創設されましたが、意外にも本試験では初めての出題となります。ただし、与件文を読めば知識がなくても正答可能な内容となっています。

 

制度の概要は、以下の通りです。※令和8年度現在

出所:厚生労働省「65歳超雇用推進助成金」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139692.html)

 

• 65歳以上への定年引上げや廃止、66歳以上への継続雇用制度の導入など

→空欄A
 

• 高年齢者評価制度等雇用管理改善コース(評価・賃金制度や健康管理制度などの導入・改善)
 

• 高年齢者無期雇用転換コース(50歳以上定年未満の有期契約労働者を無期雇用に転換)

→空欄B

 

以上から、「A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。 B:50歳以上」の組み合わせが正解の選択肢となります。

選択肢1. A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。  B:40歳以上

冒頭の解説より、「A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。 B:50歳以上」の組み合わせであるため不適切な選択肢となります。

選択肢2. A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。  B:45歳以上

冒頭の解説より、「A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。 B:50歳以上」の組み合わせであるため不適切な選択肢となります。

選択肢3. A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。  B:50歳以上

冒頭の解説より、「A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。 B:50歳以上」の組み合わせであるため正解の選択肢となります。

選択肢4. A:いずれのコースの対象にもなりません。  B:45歳以上

冒頭の解説より、「A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。 B:50歳以上」の組み合わせであるため不適切な選択肢となります。

選択肢5. A:いずれのコースの対象にもなりません。  B:50歳以上

冒頭の解説より、「A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。 B:50歳以上」の組み合わせであるため不適切な選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

65歳超雇用推進助成金は、特に高齢者が多い小規模企業に対しては提案しやすい制度です。

 

※助成金の申請は社労士の独占業務のため、社労士資格を保有していない者が申請を行うと業法違反となり1年以下の拘禁刑(または懲役)又は100万円以下の罰金が科されます。(提案するだけに止めておけば、刑罰に問われることはありません)

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02

正しい選択肢は「A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。 B:50歳以上」です。

65歳超雇用推進助成金は、高年齢者が長く働き続けられるように、定年の引上げや雇用制度の改善などを行う企業を支援する制度です。

この助成金には、次の3つのコースがあります。

65歳超継続雇用促進コース:定年を65歳以上に引き上げたり、定年の定めを廃止したりする企業などを支援します。

高年齢者評価制度等雇用管理改善コース:高年齢者が働きやすくなるように、人事評価や賃金などの制度を改善する企業を支援します。

高年齢者無期雇用転換コース:50歳以上で定年年齢未満の有期契約労働者を、無期雇用労働者に転換する企業を支援します。

今回の問題では、定年の定めの廃止が助成対象になることと、無期雇用転換の対象年齢が50歳以上であることがポイントです。

選択肢3. A:65歳超継続雇用促進コースの対象となります。  B:50歳以上

この組み合わせが正しいです。

Aの65歳超継続雇用促進コースは、高年齢者が長く働き続けられるように、企業が定年や継続雇用の制度を見直す場合に利用できる助成制度です。

主な対象となる取り組みには、次のようなものがあります。

定年を65歳以上に引き上げること

定年の定めを廃止すること

66歳以上までの継続雇用制度を導入すること

他社による継続雇用制度を導入すること

問題の企業は、現在63歳と定めている定年を廃止することを検討しています。

そのため、65歳超継続雇用促進コースの助成対象となる取り組みに該当します。

また、Bの高年齢者無期雇用転換コースでは、50歳以上かつ定年年齢未満の有期契約労働者を、無期雇用労働者に転換することが条件の1つです。

「有期契約労働者」とは、1年間など、働く期間を決めて雇用されている人のことです。

「無期雇用労働者」とは、働く期間をあらかじめ決めずに雇用されている人のことです。

例えば、1年ごとに契約を更新している55歳の従業員を、契約期間の定めがない雇用に変更する場合などが該当します。

したがって、AとBの両方が制度の内容に合っています。

まとめ

65歳超雇用推進助成金は、高年齢者が年齢にかかわらず働き続けられる環境を整えるための制度です。

今回の問題では、次の2つのコースの違いを理解することが重要です。

<65歳超継続雇用促進コース>

定年の引上げや定年の定めの廃止、継続雇用制度の導入などを行う企業を支援します。

定年の定めの廃止も助成対象となることがポイントです。

<高年齢者無期雇用転換コース>

50歳以上かつ定年年齢未満の有期契約労働者を、無期雇用労働者に転換する企業を支援します。

なお、問題の企業の定年は63歳であるため、現在の制度を前提とすれば、50歳以上63歳未満の従業員が年齢条件に該当します。

また、令和8年度の制度では、高年齢者無期雇用転換コースの助成額は、対象労働者1人につき中小企業の場合40万円、中小企業以外の場合30万円です。

ただし、助成金を受け取るには、対象年齢や制度の導入だけでなく、計画の認定など、所定の要件を満たす必要があります。

試験では、「定年の定めの廃止は65歳超継続雇用促進コース」「無期雇用への転換は50歳以上かつ定年年齢未満」という2つのポイントを覚えておくことが大切です。

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