中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問207 (中小企業経営・中小企業政策 問19(設問1))

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問207(中小企業経営・中小企業政策 問19(設問1)) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

中小企業基本法第2条では、「この法律に基づいて講ずる国の施策の対象とする中小企業者は、① おおむね次の各号に掲げるものとし、その範囲は、これらの施策が次条の基本理念の実現を図るため効率的に実施されるように施策ごとに定めるものとする。」と明記している。
また、第5条では、「政府は、次に掲げる② 基本方針に基づき、中小企業に関する施策を講ずるものとする。」としている。

文中の下線部①の「おおむね次の各号に掲げるもの」として定められた中小企業者に含まれる企業の組み合わせとして、最も適切なものを下記の選択肢から選べ。

a  常時使用する従業員の数が60人の婦人服卸売業(資本金1億円の株式会社)
b  常時使用する従業員の数が80人のスーパーマーケット(資本金1億円の株式会社)
c  常時使用する従業員の数が110人の貨物自動車運送業(資本金8,000万円の株式会社)
  • aとb
  • aとbとc
  • aとc
  • bとc

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この過去問の解説 (2件)

01

ここから、中小企業「政策」の問題となります。本問の中小企業の定義を問う内容は毎年必ず出題され、取りこぼすことは許されません。

 

中小企業の定義は「資本金」と「従業員」の2つの基準があり、いずれか1つを満たせば中小企業とみなされます。

※出所:中小企業庁「中小企業者の定義」(https://www.chusho.meti.go.jp/soshiki/teigi.html)

 

【製造業その他】

資本金額(又は出資の総額)3億円以下、又は常時使用する従業員の数が300人以下

 

【卸売業】

資本金の額(又は出資の総額)1億円以下、又は常時使用する従業員の数が100人以下
 

【小売業】

資本金の額(又は出資の総額)5千万円以下、又は常時使用する従業員の数が50人以下
 

【サービス業】

資本金の額(又は出資の総額)5千万円以下の会社、又は常時使用する従業員の数が100人以下

 

以上の定義から、選択肢a~cの正誤判断を行います。

 

a.常時使用する従業員の数が60人の婦人服卸売業(資本金1億円の株式会社)

→「卸売業」のため、「資本金」と「従業員」の基準を2つとも満たしています。


b.常時使用する従業員の数が80人のスーパーマーケット(資本金1億円の株式会社)

→スーパーマーケットは「小売業」のため、「資本金」と「従業員」の基準をいずれも満たしていません。


c.常時使用する従業員の数が110人の貨物自動車運送業(資本金8,000万円の株式会社)

→貨物自動車運送業は「製造業その他」のため、「資本金」と「従業員」の基準を2つとも満たしています。

※「解説のまとめ」も併せてご確認ください。

 

したがって、中小企業者に含まれる企業の組み合わせとして最も適切なものはaとcとなります。

選択肢1. aとb

冒頭の解説より、中小企業者に含まれる企業の組み合わせとして最も適切なものはaとcとなり不適切な選択肢となります。

選択肢2. aとbとc

冒頭の解説より、中小企業者に含まれる企業の組み合わせとして最も適切なものはaとcとなり不適切な選択肢となります。

選択肢3. aとc

冒頭の解説より、中小企業者に含まれる企業の組み合わせとして最も適切なものはaとcとなり正解の選択肢となります。

選択肢4. bとc

冒頭の解説より、中小企業者に含まれる企業の組み合わせとして最も適切なものはaとcとなり不適切な選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

冒頭の解説の定義に加えて、以下の点も併せて覚えておきましょう。

 

・中小企業には、法人ではない個人事業主も含まれる。

 

・問題文で明記されることはありませんが、「常時使用する従業員」にはパート・アルバイト等の非正規雇用者も含まれる。

→毎月(常時)給料が発生している労働者は該当すると理解すればOKです。

 

・本問選択肢cのような、卸売業/小売業/サービス業に含まれない業種は製造業「その他」に含まれると考える。

→過去には、倉庫業や農業法人などの出題があります。「卸売業/小売業/サービス業」のいずれにも当てはまらないと理解すると分かりやすいです。

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02

正しい選択肢は「aとc」です。

中小企業基本法では、業種ごとに「資本金の額」と「常時使用する従業員数」の基準が定められています。

この2つの基準のうち、どちらか一方を満たしていれば、中小企業者に該当します。

中小企業基本法第2条に定められている基準は、次のとおりです。

製造業・建設業・運輸業など:資本金3億円以下、または従業員300人以下

卸売業:資本金1億円以下、または従業員100人以下

サービス業:資本金5,000万円以下、または従業員100人以下

小売業:資本金5,000万円以下、または従業員50人以下

これらの基準に照らすと、aとcが中小企業者に該当します。

選択肢1. aとb

この組み合わせは誤りです。

aの婦人服卸売業は「卸売業」に分類されます。

卸売業の基準は、資本金1億円以下、または従業員100人以下です。

aは資本金1億円、従業員60人なので、両方の基準を満たしており、中小企業者に該当します。

一方、bのスーパーマーケットは「小売業」に分類されます。

小売業の基準は、資本金5,000万円以下、または従業員50人以下です。

bは資本金1億円、従業員80人なので、どちらの基準も満たしていません。

したがって、bを含むこの組み合わせは誤りです。

選択肢2. aとbとc

この組み合わせは誤りです。

aの婦人服卸売業とcの貨物自動車運送業は、中小企業者に該当します。

しかし、bのスーパーマーケットは、資本金と従業員数のどちらも小売業の基準を超えています。

そのため、3つすべてが中小企業者に該当するわけではありません。

選択肢3. aとc

この組み合わせが正しいです。

aの婦人服卸売業は「卸売業」に分類され、資本金1億円、従業員60人です。

卸売業の基準である資本金1億円以下、従業員100人以下の両方を満たしています。

また、cの貨物自動車運送業は「運輸業」に分類されます。

運輸業の基準は、資本金3億円以下、または従業員300人以下です。

cは資本金8,000万円、従業員110人なので、こちらも両方の基準を満たしています。

したがって、aとcはいずれも中小企業者に該当します。

選択肢4. bとc

この組み合わせは誤りです。

cの貨物自動車運送業は、運輸業の基準を満たしているため、中小企業者に該当します。

しかし、bのスーパーマーケットは、小売業の基準である資本金5,000万円以下、従業員50人以下のどちらも満たしていません。

また、中小企業者に該当するaも含まれていないため、この組み合わせは誤りです。

まとめ

中小企業基本法では、業種によって中小企業者の基準が異なります。

今回の問題では、次のように判断できます。

a:婦人服卸売業(卸売業)→該当する

b:スーパーマーケット(小売業)→該当しない

c:貨物自動車運送業(運輸業)→該当する

特に重要なのは、「資本金の額」と「従業員数」の両方ではなく、どちらか一方の基準を満たせばよいという点です。

また、基準となる金額や従業員数は、業種によって異なります。

試験では、卸売業・小売業・サービス業・製造業などの区分と、それぞれの基準を覚えておくことが大切です。

なお、中小企業基本法の基準は国の中小企業政策における基本的な目安であり、実際の支援制度では対象となる企業の範囲が別に定められる場合があります。

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