中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問198 (中小企業経営・中小企業政策 問12)

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問198(中小企業経営・中小企業政策 問12) (訂正依頼・報告はこちら)

経済産業省「企業活動基本調査」に基づき、1994年度から2022年度の期間について、売上高に対する研究開発費の割合(売上高研究開発費比率、非一次産業)の推移を企業規模別に見た場合の記述として、最も適切なものはどれか。
なお、中小企業と大企業の分類は、中小企業基本法上の定義に基づく。
  • 大企業の売上高研究開発費比率は、一貫して3%を上回る。
  • 大企業の売上高研究開発費比率は、横ばい傾向で推移してきたが、2020年度以降上昇傾向にある。
  • 中小企業の売上高研究開発費比率は、一貫して1%を下回る。
  • 中小企業の売上高研究開発費比率は、横ばい傾向で推移してきたが、2020年度以降低下傾向にある。

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この過去問の解説 (1件)

01

「中小企業の売上高研究開発費比率は、一貫して1%を下回る。」が当てはまります。

経済産業省「企業活動基本調査」に基づくと、1994年度から2022年度にかけて、中小企業の売上高研究開発費比率は、一貫して1%未満で推移しています。

一方、大企業の売上高研究開発費比率は、中小企業より高い水準にありますが、常に3%を超えているわけではありません。

また、近年の推移を見ると、中小企業は2020年度以降に上昇傾向、大企業は長期的には上昇基調だったものの、直近では低下に転じています。

この問題では、研究開発費の金額そのものではなく、売上高に対して研究開発費がどれくらいの割合を占めているかを理解することが重要です。

選択肢1. 大企業の売上高研究開発費比率は、一貫して3%を上回る。

不適切です。

大企業の売上高研究開発費比率は、中小企業と比較して高い水準で推移しています。

しかし、1994年度から2022年度までのすべての年度で、3%を上回っているわけではありません。

例えば、2022年度の大企業の売上高研究開発費比率は約2.6%であり、3%を下回っています。

大企業は、中小企業と比較して研究開発に多くの資金を投入していますが、売上高も大きいため、研究開発費の割合が必ずしも3%を超えるとは限りません。

したがって、大企業の売上高研究開発費比率が一貫して3%を上回るという説明は誤りです。

選択肢2. 大企業の売上高研究開発費比率は、横ばい傾向で推移してきたが、2020年度以降上昇傾向にある。

不適切です。

大企業の売上高研究開発費比率は、1994年度から長期的に見ると、横ばいではなく上昇基調で推移してきました。

しかし、直近では低下に転じています。

2025年版中小企業白書でも、大企業の売上高研究開発費比率について、長期的には上昇基調であったものの、直近では下落に転じていることが示されています。

そのため、「これまで横ばいで、2020年度以降に上昇傾向になった」という説明は、実際の推移と異なります。

したがって、長期的な傾向と2020年度以降の動きの両方が誤っています。

選択肢3. 中小企業の売上高研究開発費比率は、一貫して1%を下回る。

適切です。

中小企業の売上高研究開発費比率は、1994年度から2022年度まで、すべての年度で1%を下回っています。

2022年度の中小企業の売上高研究開発費比率は、約0.7%です。

売上高研究開発費比率とは、売上高のうち、研究開発に使った費用が占める割合です。

例えば、年間売上高が10億円で、研究開発費が700万円の場合を考えます。

売上高研究開発費比率は、

700万円÷10億円×100

=0.7%

となります。

中小企業では、研究開発に使える資金や人材が限られることもあり、大企業と比較して研究開発費の割合が低い水準にあります。

ただし、近年は研究開発への取り組みが進んでおり、2020年度以降は上昇傾向が見られます。

それでも2022年度時点では1%未満であるため、対象期間を通じて1%を下回っているという条件を満たしています。

選択肢4. 中小企業の売上高研究開発費比率は、横ばい傾向で推移してきたが、2020年度以降低下傾向にある。

不適切です。

中小企業の売上高研究開発費比率は、1994年度から長い間、おおむね横ばい傾向で推移してきました。

この部分は合っています。

しかし、2020年度以降は低下ではなく、上昇傾向にあります。

中小企業では、2020年度以降、研究開発への投資が積極化しており、研究開発費の金額だけでなく、売上高に対する割合も高まっています。

例えば、新製品の開発や新しい技術の導入などに取り組むことで、研究開発に使う費用が増える場合があります。

このように、2020年度以降の売上高研究開発費比率は上昇しているため、低下傾向にあるという部分が誤りです。

まとめ

売上高研究開発費比率とは、企業の売上高に対して、研究開発費がどれくらいの割合を占めているかを表す指標です。

計算式は、次のとおりです。

売上高研究開発費比率=研究開発費÷売上高×100

例えば、売上高が100億円で、研究開発費が2億円の場合、売上高研究開発費比率は2%となります。

この割合が高いほど、売上高に対して多くの費用を研究開発に投入していることを示します。

ただし、研究開発費が多ければ必ず利益が増えるというわけではありません。

研究開発の成果が新製品や新サービスとして実用化され、売上や利益につながることが重要です。

<大企業の特徴>

大企業の売上高研究開発費比率は、中小企業より高い水準にあります。

長期的には上昇基調で推移してきましたが、直近では低下に転じています。

また、すべての年度で3%を超えているわけではありません。

<中小企業の特徴>

中小企業の売上高研究開発費比率は、長期的にはおおむね横ばいで推移してきました。

2020年度以降は上昇傾向にありますが、1994年度から2022年度まで、一貫して1%未満となっています。

なお、研究開発費の金額そのものが増加していても、売上高がそれ以上に増加すれば、売上高研究開発費比率は低下する場合があります。

そのため、研究開発費の金額の推移と、売上高研究開発費比率の推移は区別して考える必要があります。

今回の問題では、次の3点を押さえておきましょう。

大企業:長期的には上昇基調ですが、直近では低下しています。

中小企業:2020年度以降は上昇傾向にあります。

中小企業:1994年度から2022年度まで、一貫して1%を下回っています。

したがって、「中小企業の売上高研究開発費比率は、一貫して1%を下回る。」が最も適切です。

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