中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問188 (中小企業経営・中小企業政策 問3)

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問188(中小企業経営・中小企業政策 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

中小企業庁「令和6年中小企業実態基本調査速報(令和5年度決算実績)」に基づき、小売業、宿泊業・飲食サービス業、製造業について、売上高経常利益率と自己資本比率を全業種平均と比較した場合の記述として、最も適切なものはどれか。
  • 小売業では、売上高経常利益率、自己資本比率とも全業種平均を下回っている。
  • 小売業では、売上高経常利益率は全業種平均を下回り、自己資本比率は全業種平均を上回っている。
  • 宿泊業・飲食サービス業では、売上高経常利益率、自己資本比率とも全業種平均を上回っている。
  • 宿泊業・飲食サービス業では、売上高経常利益率は全業種平均を下回り、自己資本比率は全業種平均を上回っている。
  • 製造業では、売上高経常利益率は全業種平均を上回り、自己資本比率は全業種平均を下回っている。

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この過去問の解説 (1件)

01

「小売業では、売上高経常利益率、自己資本比率とも全業種平均を下回っている。」が当てはまります。

中小企業庁「令和6年中小企業実態基本調査速報(令和5年度決算実績)」によると、小売業の売上高経常利益率は2.53%、自己資本比率は36.03%です。

一方、全業種平均は、売上高経常利益率が4.37%、自己資本比率が44.40%となっています。

つまり、小売業は収益性と財務の安定性を示す両方の指標が、全業種平均を下回っています。

 

この問題では、次の2つの指標の違いを理解することが重要です。

売上高経常利益率は、売上高に対してどれくらいの経常利益を得られたかを表す指標です。

自己資本比率は、企業の資産全体に占める自己資本の割合を表す指標で、財務の安定性を判断するために使用します。

選択肢1. 小売業では、売上高経常利益率、自己資本比率とも全業種平均を下回っている。

適切です。

小売業の数値は、次のとおりです。

<売上高経常利益率>

小売業:2.53%

全業種平均:4.37%

小売業の方が1.84ポイント低くなっています。

<自己資本比率>

小売業:36.03%

全業種平均:44.40%

小売業の方が8.37ポイント低くなっています。

したがって、小売業では、売上高経常利益率と自己資本比率の両方が全業種平均を下回っています。

選択肢2. 小売業では、売上高経常利益率は全業種平均を下回り、自己資本比率は全業種平均を上回っている。

不適切です。

小売業の売上高経常利益率は2.53%で、全業種平均の4.37%を下回っています。

この部分は合っています。

しかし、自己資本比率も36.03%で、全業種平均の44.40%を下回っています。

したがって、自己資本比率が全業種平均を上回っているという部分が誤りです。

選択肢3. 宿泊業・飲食サービス業では、売上高経常利益率、自己資本比率とも全業種平均を上回っている。

不適切です。

宿泊業・飲食サービス業の数値は、次のとおりです。

<売上高経常利益率>

宿泊業・飲食サービス業:3.47%

全業種平均:4.37%

<自己資本比率>

宿泊業・飲食サービス業:16.00%

全業種平均:44.40%

どちらの指標も全業種平均を下回っています。

特に自己資本比率は、全業種平均より28.40ポイント低くなっています。

したがって、両方とも全業種平均を上回っているという説明は誤りです。

選択肢4. 宿泊業・飲食サービス業では、売上高経常利益率は全業種平均を下回り、自己資本比率は全業種平均を上回っている。

不適切です。

宿泊業・飲食サービス業の売上高経常利益率は3.47%で、全業種平均の4.37%を下回っています。

この部分は合っています。

しかし、自己資本比率は16.00%で、全業種平均の44.40%を大きく下回っています。

したがって、自己資本比率が全業種平均を上回っているという部分が誤りです。

選択肢5. 製造業では、売上高経常利益率は全業種平均を上回り、自己資本比率は全業種平均を下回っている。

不適切です。

製造業の数値は、次のとおりです。

<売上高経常利益率>

製造業:5.06%

全業種平均:4.37%

<自己資本比率>

製造業:49.83%

全業種平均:44.40%

製造業は、売上高経常利益率が全業種平均より0.69ポイント高くなっています。

また、自己資本比率も全業種平均より5.43ポイント高くなっています。

つまり、製造業は両方の指標が全業種平均を上回っています。

したがって、自己資本比率が全業種平均を下回るという部分が誤りです。

まとめ

今回の問題で使用する2つの指標は、次のように整理できます。

<売上高経常利益率>

売上高に対して、どれだけの経常利益を得られたかを表す指標です。

計算式は、次のとおりです。

売上高経常利益率=経常利益÷売上高×100

一般的に、数値が高いほど、売上高に対して多くの利益を生み出していることを示します。

<自己資本比率>

企業の総資本(総資産)に対して、自己資本がどれくらいの割合を占めているかを表す指標です。

計算式は、次のとおりです。

自己資本比率=自己資本÷総資本×100

一般的に、数値が高いほど、返済する必要のない資本の割合が大きく、財務の安定性が高いと判断できます。

今回の調査結果を整理すると、次のようになります。

<売上高経常利益率・自己資本比率の比較>

全業種平均

4.37% / 44.40%

小売業

2.53% / 36.03%

宿泊業・飲食サービス業

3.47% / 16.00%

製造業

5.06% / 49.83%

左側が売上高経常利益率、右側が自己資本比率です。対象は2023年度の中小企業(法人企業)です。

この問題では、次の違いを覚えておくことが重要です。

小売業:両方とも全業種平均を下回る

宿泊業・飲食サービス業:両方とも全業種平均を下回る

製造業:両方とも全業種平均を上回る

なお、これらは調査対象となった中小企業全体の集計結果であり、同じ業種のすべての企業が同じ経営状況にあるという意味ではありません。

したがって、「小売業では、売上高経常利益率、自己資本比率とも全業種平均を下回っている。」が最も適切です。

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