中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問185 (経営情報システム 問25)
問題文
総務省と経済産業省は、AI開発・提供・利用にあたって必要な取り組みについての基本的な考え方を示す「AI事業者ガイドライン」(第1.2版)を令和8年3月に公開した。このガイドラインでは、AIの事業活動を担う主体として、「AI開発者」、「AI提供者」及び「AI利用者」を想定し、各主体に対する共通の指針の1つとして、公平性を掲げている。各主体は、AIシステム・サービスの開発・提供・利用において、特定の個人ないし集団への人種、性別、国籍、年齢、政治的信念、宗教等の多様な背景を理由とした不当で有害な偏見及び差別をなくすよう努め、それでも回避できないバイアスがあることを認識しつつ、この回避できないバイアスが人権及び多様な文化を尊重する観点から許容可能か評価することが重要であると指摘している。
このガイドラインにおいて、公平性に関して「AI利用者」にとって重要となる事項として、最も適切なものを下記の選択肢から選べ。なお、AIの事業活動を担う主体は、次のように定義されている。
<AIの事業活動を担う主体>
・AI開発者:AIシステムを開発する事業者(AIを研究開発する事業者を含む)
・AI提供者:AIシステムをアプリケーション、製品、既存のシステム、ビジネスプロセス等に組み込んだサービスとしてAI利用者、場合によっては業務外利用者に提供する事業者
・AI利用者:事業活動において、AIシステム又はAIサービスを利用する事業者
(注)AIの活用方法によっては、同一の事業者がAI開発者、AI提供者、又はAI利用者の複数を兼ねる場合もある。
このガイドラインにおいて、公平性に関して「AI利用者」にとって重要となる事項として、最も適切なものを下記の選択肢から選べ。なお、AIの事業活動を担う主体は、次のように定義されている。
<AIの事業活動を担う主体>
・AI開発者:AIシステムを開発する事業者(AIを研究開発する事業者を含む)
・AI提供者:AIシステムをアプリケーション、製品、既存のシステム、ビジネスプロセス等に組み込んだサービスとしてAI利用者、場合によっては業務外利用者に提供する事業者
・AI利用者:事業活動において、AIシステム又はAIサービスを利用する事業者
(注)AIの活用方法によっては、同一の事業者がAI開発者、AI提供者、又はAI利用者の複数を兼ねる場合もある。
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問題
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中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問185(経営情報システム 問25) (訂正依頼・報告はこちら)
総務省と経済産業省は、AI開発・提供・利用にあたって必要な取り組みについての基本的な考え方を示す「AI事業者ガイドライン」(第1.2版)を令和8年3月に公開した。このガイドラインでは、AIの事業活動を担う主体として、「AI開発者」、「AI提供者」及び「AI利用者」を想定し、各主体に対する共通の指針の1つとして、公平性を掲げている。各主体は、AIシステム・サービスの開発・提供・利用において、特定の個人ないし集団への人種、性別、国籍、年齢、政治的信念、宗教等の多様な背景を理由とした不当で有害な偏見及び差別をなくすよう努め、それでも回避できないバイアスがあることを認識しつつ、この回避できないバイアスが人権及び多様な文化を尊重する観点から許容可能か評価することが重要であると指摘している。
このガイドラインにおいて、公平性に関して「AI利用者」にとって重要となる事項として、最も適切なものを下記の選択肢から選べ。なお、AIの事業活動を担う主体は、次のように定義されている。
<AIの事業活動を担う主体>
・AI開発者:AIシステムを開発する事業者(AIを研究開発する事業者を含む)
・AI提供者:AIシステムをアプリケーション、製品、既存のシステム、ビジネスプロセス等に組み込んだサービスとしてAI利用者、場合によっては業務外利用者に提供する事業者
・AI利用者:事業活動において、AIシステム又はAIサービスを利用する事業者
(注)AIの活用方法によっては、同一の事業者がAI開発者、AI提供者、又はAI利用者の複数を兼ねる場合もある。
このガイドラインにおいて、公平性に関して「AI利用者」にとって重要となる事項として、最も適切なものを下記の選択肢から選べ。なお、AIの事業活動を担う主体は、次のように定義されている。
<AIの事業活動を担う主体>
・AI開発者:AIシステムを開発する事業者(AIを研究開発する事業者を含む)
・AI提供者:AIシステムをアプリケーション、製品、既存のシステム、ビジネスプロセス等に組み込んだサービスとしてAI利用者、場合によっては業務外利用者に提供する事業者
・AI利用者:事業活動において、AIシステム又はAIサービスを利用する事業者
(注)AIの活用方法によっては、同一の事業者がAI開発者、AI提供者、又はAI利用者の複数を兼ねる場合もある。
- AIシステム・サービスの構成及びデータに含まれるバイアスへの配慮
- AIモデルのアルゴリズム等に含まれるバイアスへの配慮
- セキュリティ対策のための仕組みの導入
- 入力データ又はプロンプトに含まれるバイアスへの配慮
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この過去問の解説 (2件)
01
「入力データ又はプロンプトに含まれるバイアスへの配慮」が当てはまります。
「AI事業者ガイドライン」(第1.2版)では、AIの開発・提供・利用に関わる事業者が守るべき考え方として、公平性を重視しています。
公平性とは、AIの判断や出力によって、特定の個人や集団が不当に差別されたり、不利益を受けたりしないようにすることです。
また、バイアスとは、データや判断などに含まれる偏りのことです。
この問題では、AI開発者、AI提供者、AI利用者の役割の違いを理解することが重要です。
特に、AI利用者は、AIに入力するデータや指示文(プロンプト)に偏りがないか注意することが求められています。
不適切です。
これは、主にAI提供者に求められる事項です。
AI提供者とは、AIシステムをアプリケーションや製品、サービスなどに組み込み、利用者に提供する事業者のことです。
AI提供者は、提供するAIシステムやサービスの構成、そこで使用するデータなどに、不当な偏りが含まれていないか注意する必要があります。
例えば、AIを活用した採用支援サービスを提供する場合、サービスの仕組みや使用するデータによって、特定の年齢や性別の応募者が不当に不利にならないように配慮することが重要です。
このように、AIシステムやサービスの構成、データに含まれる偏りを確認することは、AI提供者に求められる役割です。
不適切です。
これは、主にAI開発者に求められる事項です。
AI開発者とは、AIシステムの設計や開発を行う事業者のことです。
アルゴリズムとは、コンピュータが計算や判断を行うための手順や仕組みです。
AI開発者は、AIモデルのアルゴリズムや学習に使用するデータなどに偏りがないか確認する必要があります。
例えば、AIの学習データが特定の年齢層に偏っている場合、ほかの年齢層に対して正しい判断ができなくなる可能性があります。
そのため、AI開発者は、開発段階からAIの判断に不当な偏りが生じないように配慮することが重要です。
一方、AI利用者は、すでに開発・提供されているAIを利用する立場なので、主に入力データやプロンプトに含まれる偏りに注意します。
不適切です。
セキュリティ対策はAIを安全に利用するうえで重要ですが、これは主にセキュリティ確保に関する取り組みです。
例えば、次のような対策があります。
・AIシステムへの不正アクセスを防ぐ。
・利用者ごとに適切なアクセス権限を設定する。
・重要な情報が外部に漏れないようにする。
・AIシステムの脆弱性に対応する。
これらは、AIシステムや情報を安全に守るための対策です。
一方、問題で問われている公平性は、AIの判断や出力に不当な偏りや差別が生じないようにすることです。
したがって、セキュリティ対策の仕組みを導入することは重要ですが、AI利用者に求められる公平性の事項としては当てはまりません。
適切です。
これは、AI利用者に求められる事項です。
AI利用者とは、事業活動においてAIシステムやAIサービスを利用する事業者のことです。
AI利用者は、AIに入力するデータやプロンプトに偏りが含まれていないか注意する必要があります。
プロンプトとは、生成AIなどに対して入力する質問や指示文のことです。
例えば、企業がAIを使って採用候補者を評価する場合を考えます。
このとき、特定の性別や年齢の人を優先するような指示を入力すると、AIの評価結果に不当な偏りが生じる可能性があります。
また、AIに入力するデータが特定の集団に偏っている場合も、公平な結果が得られないおそれがあります。
そのため、AI利用者は、次のような点に注意することが重要です。
・入力データに不当な偏りが含まれていないか確認する。
・特定の個人や集団を不当に差別するプロンプトを使用しない。
・AIの出力結果に不当な偏りがないか確認する。
・AIの出力結果をそのまま信用せず、適切かどうかを判断して利用する。
このように、AI利用者は、自分たちが入力する情報や指示がAIの判断に与える影響を考え、公平性を確保することが求められています。
「AI事業者ガイドライン」(第1.2版)では、AIの事業活動を担う主体を、主に次の3つに分けています。
<AI開発者>
AIシステムを開発する事業者です。
公平性に関しては、主に次の事項に配慮します。
・学習などに使用するデータに含まれるバイアス
・AIモデルのアルゴリズムなどに含まれるバイアス
<AI提供者>
AIシステムをアプリケーションや製品、サービスなどに組み込んで提供する事業者です。
公平性に関しては、主に次の事項に配慮します。
・AIシステムやサービスの構成に含まれるバイアス
・AIシステムやサービスで使用するデータに含まれるバイアス
<AI利用者>
事業活動でAIシステムやAIサービスを利用する事業者です。
公平性に関しては、主に次の事項に配慮します。
・AIに入力するデータに含まれるバイアス
・AIへの指示文(プロンプト)に含まれるバイアス
・AIの出力結果を公平性の観点から確認し、適切に利用すること
なお、同じ企業がAIを開発し、サービスとして提供し、自社でも利用する場合は、複数の立場を兼ねることがあります。
この問題では、AI開発者はモデルや学習データ、AI提供者はシステム・サービスの構成やデータ、AI利用者は入力データやプロンプトに含まれるバイアスに配慮するという違いを押さえておくことが重要です。
したがって、「入力データ又はプロンプトに含まれるバイアスへの配慮」が最も適切です。
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02
AI事業者ガイドラインに関する問題です。以下にガイドラインの出所を示していますが、「開発者」「提供者」「利用者」それぞれの立場をイメージすれば十分に正答できる内容です。
本問では「AI利用者」にとって重要となる事項が問われているため、「開発者」「提供者」「利用者」それぞれの立場がイメージしづらい場合は利用者に該当しない事項という観点で正誤判断すれば対応しやすいと思います。
出所:経済産業省「AI事業者ガイドライン」(https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/20260331_report.html)
サービスの構成及びデータに含まれるバイアスへの配慮は「提供者」の役割であり、不適切な選択肢となります。
アルゴリズム等に含まれるバイアスへの配慮は「開発者」の役割であり、不適切な選択肢となります。
セキュリティ対策のための仕組みの導入は「開発者」「提供者」双方に求められる役割であり、不適切な選択肢となります。
※利用者もセキュリティ対策を講じる必要はありますが、AIシステムというよりはインターネット全般の利用にあたってセキュリティ対策を講じる必要があります。
データやプロンプト(指示内容)を入力するのは「利用者」であるため、正解の選択肢となります。
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