中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問176 (経営情報システム 問16)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問176(経営情報システム 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

2001年にソフトウェア開発の専門家により作成された「アジャイルソフトウェア開発宣言」では、ソフトウェア開発を進めるうえでの価値観を「~よりも~を価値とする」という形式で表現している。この宣言に当てはまる記述の組み合わせとして、最も適切なものを下記の選択肢から選べ。

a  個人との対話よりもプロセスの自動化を価値とする。
b  包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを価値とする。
c  契約交渉よりも顧客との協調を価値とする。
d  変化への対応よりも計画に従うことを価値とする。
  • aとb
  • aとc
  • aとd
  • bとc
  • bとd

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

「bとc」の組み合わせが当てはまります。

アジャイルソフトウェア開発宣言とは、2001年にソフトウェア開発の専門家によってまとめられた、よりよいソフトウェア開発を進めるための4つの価値観を示したものです。

アジャイル開発では、最初に決めた計画を厳密に守ることだけを重視するのではなく、利用者の意見や状況の変化に柔軟に対応しながら開発を進めます。

この問題では、特に動くソフトウェア、顧客との協調、個人と対話、変化への対応を重視することがポイントです。

選択肢4. bとc

a 個人との対話よりもプロセスの自動化を価値とする。

誤りです。

アジャイルソフトウェア開発宣言では、「プロセスやツールよりも個人と対話を」価値としています。

これは、開発の手順や道具だけを重視するのではなく、開発に関わる人同士のコミュニケーションを大切にするという考え方です。

例えば、開発チームのメンバーが直接話し合い、問題点や改善方法を共有することで、状況の変化にも素早く対応できます。

プロセスの自動化も役立ちますが、宣言ではそれよりも個人と対話を重視しています。

したがって、問題文は価値を置く対象が逆になっています。

b 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを価値とする。

正しいです。

アジャイルソフトウェア開発宣言では、「包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを」価値としています。

包括的なドキュメントとは、システムの仕様や設計内容などを詳しくまとめた文書のことです。

もちろん、開発に必要な文書を作成することも重要です。

しかし、詳しい文書を大量に作成しても、実際のソフトウェアが動かなければ、利用者はその機能を使えません。

そこで、アジャイル開発では、実際に動くソフトウェアを早い段階から作り、利用者の意見を取り入れながら改善することを重視します。

例えば、すべての設計書が完成するまで開発を始めないのではなく、基本的な機能を先に作り、動作を確認しながら改良していく方法です。

したがって、宣言の内容と一致しています。

c 契約交渉よりも顧客との協調を価値とする。

正しいです。

アジャイルソフトウェア開発宣言では、「契約交渉よりも顧客との協調を」価値としています。

これは、契約で決めた内容だけにこだわるのではなく、顧客と協力しながら、よりよいソフトウェアを作ることを重視する考え方です。

例えば、開発の途中で顧客から「この機能を追加してほしい」という要望が出た場合を考えます。

アジャイル開発では、顧客と話し合い、その要望が必要かどうかを検討しながら、開発内容を調整します。

もちろん、契約を守ることも重要ですが、顧客との継続的な協力関係を大切にすることが特徴です。

したがって、宣言の内容と一致しています。

d 変化への対応よりも計画に従うことを価値とする。

誤りです。

アジャイルソフトウェア開発宣言では、「計画に従うことよりも変化への対応を」価値としています。

ソフトウェア開発では、途中で顧客の要望が変わったり、新しい技術が登場したりすることがあります。

そのような場合に、最初の計画だけにこだわっていると、利用者が本当に必要としているシステムを作れなくなる可能性があります。

そこで、アジャイル開発では、状況の変化に合わせて柔軟に開発内容を見直すことを重視します。

ただし、計画が不要という意味ではありません。

計画を立てることにも価値はありますが、変化が起きたときには柔軟に対応することを優先します。

したがって、問題文は価値を置く順番が逆になっています。

まとめ

アジャイルソフトウェア開発宣言では、次の4つの価値観が示されています。

<個人と対話>

プロセスやツールよりも、開発に関わる人同士の対話を重視します。

<動くソフトウェア>

包括的なドキュメントよりも、実際に動作するソフトウェアを重視します。

<顧客との協調>

契約交渉よりも、顧客と協力して開発を進めることを重視します。

<変化への対応>

計画に従うことよりも、状況の変化に柔軟に対応することを重視します。

なお、この宣言は、プロセスやツール、ドキュメント、契約、計画などが不要だとしているわけではありません。

それらにも価値があると認めたうえで、個人と対話、動くソフトウェア、顧客との協調、変化への対応に、より大きな価値を置くという考え方です。

したがって、「bとc」が最も適切です。

参考になった数1