中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問143 (経営法務 問8)

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問143(経営法務 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

以下の会話は、X株式会社の代表取締役甲氏と、中小企業診断士であるあなたとの間で行われたものである。会話の中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の選択肢から選べ。

甲氏:「今回、ある上場会社と新規に取引を開始することになり、その上場会社の開示情報を調べているのですが、最近、( A )の提出制度に変更があったのですか。」
あなた:「2023年11月に改正金融商品取引法が成立し、2024年4月1日より施行になりました。これにより、これまで金融商品取引法に基づき義務付けられていた第1・第3四半期における( A )の提出制度が廃止されたのです。」
甲氏:「そうなのですね。そうなると、第1・第3四半期における上場会社の開示制度がなくなり、情報開示が後退したことになりませんか。」
あなた:「いえいえ、もともと証券取引所規則に基づく( B )制度があり、( A )の提出制度はこれと重複しているのではないかとの指摘があったのです。今回の改正で( B )制度に一本化され、開示制度の整理が行われました。」
甲氏:「実は、今回特に知りたいのは、この上場会社の直近の第2四半期の状況なのです。」
あなた:「第2四半期については、( A )に代えて、同程度の記載内容となる( C )の提出が求められることとなりました。」
甲氏:「なるほど。監査についてはどうなりますか。」
あなた:「( C )については監査人の( D )を受けることが必要となります。一方、第1・第3四半期の( B )における監査人の( D )は、一律には義務付けられず、原則として任意とされました。」
  • A:四半期報告書   B:四半期決算短信  C:半期報告書  D:レビュー
  • A:四半期報告書   B:四半期決算短信  C:臨時報告書  D:監査
  • A:有価証券報告書  B:適時開示     C:臨時報告書  D:レビュー
  • A:有価証券報告書  B:適時開示     C:半期報告書  D:監査

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この過去問の解説 (1件)

01

「A:四半期報告書 B:四半期決算短信 C:半期報告書 D:レビュー」の組み合わせが当てはまります。

2024年4月1日に施行された改正金融商品取引法により、上場会社の第1・第3四半期報告書の提出制度が廃止されました。

これまで、第1・第3四半期には、金融商品取引法に基づく四半期報告書と、証券取引所の規則に基づく四半期決算短信という2つの開示制度がありました。

改正後は、これらが四半期決算短信に一本化されました。

一方、第2四半期については、四半期報告書に代わって半期報告書を提出し、監査人によるレビューを受ける仕組みになりました。

選択肢1. A:四半期報告書   B:四半期決算短信  C:半期報告書  D:レビュー

適切です。

それぞれの用語を確認します。

<A:四半期報告書>

四半期報告書とは、企業が3か月ごとの業績や財務状況などを報告するため、金融商品取引法に基づいて提出していた書類です。

改正前は、第1・第2・第3四半期について提出が義務付けられていました。

しかし、2024年4月1日の制度改正により、四半期報告書の提出制度は廃止されました。

<B:四半期決算短信>

四半期決算短信とは、上場会社が四半期ごとの決算情報を投資家などに知らせるため、証券取引所の規則に基づいて開示する資料です。

第1・第3四半期については、四半期報告書が廃止され、四半期決算短信による開示に一本化されました。

そのため、四半期ごとの情報開示そのものがなくなったわけではありません。

<C:半期報告書>

半期報告書とは、事業年度の前半6か月間の業績や財務状況などを報告する書類です。

制度改正後、第2四半期については、従来の四半期報告書に代わり、半期報告書の提出が求められることになりました。

<D:レビュー>

レビューとは、公認会計士や監査法人などの監査人が、企業の財務情報について、質問や分析などを中心とした手続きで確認することです。

通常の年度監査よりも手続きが限定されている点が特徴です。

半期報告書に含まれる中間財務諸表については、一般の上場会社では監査人による期中レビューが必要です。

一方、第1・第3四半期決算短信については、原則としてレビューは任意ですが、一定の場合には義務付けられます。

選択肢2. A:四半期報告書   B:四半期決算短信  C:臨時報告書  D:監査

不適切です。

AとBは合っていますが、CとDが違います。

臨時報告書は、企業に重要な出来事が発生した場合などに提出する書類です。

例えば、一定の企業買収や重要な訴訟など、投資家の判断に大きな影響を与える出来事が発生した場合に提出が必要となることがあります。

第2四半期の業績を定期的に報告するための書類ではありません。

また、一般の上場会社の半期報告書に含まれる中間財務諸表に必要なのは、通常の年度監査ではなく、期中レビューです。

選択肢3. A:有価証券報告書  B:適時開示     C:臨時報告書  D:レビュー

不適切です。

Dのレビューは合っていますが、A、B、Cが違います。

有価証券報告書は、企業が事業年度ごとに、経営成績や財務状況、事業内容などをまとめて提出する書類です。

今回の制度改正で廃止されたのは、有価証券報告書ではなく四半期報告書です。

また、適時開示とは、投資家の判断に重要な影響を与える情報を、適切な時期に公表する仕組み全般を指します。

問題文で説明されている、第1・第3四半期の開示制度として一本化された具体的な資料は、四半期決算短信です。

さらに、第2四半期に提出するのは臨時報告書ではなく、半期報告書です。

選択肢4. A:有価証券報告書  B:適時開示     C:半期報告書  D:監査

不適切です。

Cの半期報告書は合っていますが、A、B、Dが違います。

有価証券報告書は、2024年の制度改正によって廃止されたわけではありません。

廃止されたのは、四半期報告書の提出制度です。

また、第1・第3四半期の開示は、証券取引所の規則に基づく四半期決算短信に一本化されました。

さらに、一般の上場会社の半期報告書に含まれる中間財務諸表について必要なのは、通常の年度監査ではなく期中レビューです。

まとめ

2024年4月1日に施行された改正金融商品取引法により、上場会社の四半期開示制度が見直されました。

<第1・第3四半期>

金融商品取引法に基づく四半期報告書の提出制度が廃止され、四半期決算短信に一本化されました。

四半期決算短信について、監査人によるレビューは原則として任意ですが、一定の場合には義務付けられます。

<第2四半期>

従来の四半期報告書に代わり、半期報告書を提出することになりました。

一般の上場会社では、中間財務諸表について監査人による期中レビューを受ける必要があります。

<通期>

事業年度全体の業績などについては、引き続き有価証券報告書を提出します。

なお、有価証券報告書に含まれる年度の財務諸表については、監査人による監査が必要です。

この問題では、四半期報告書の廃止、四半期決算短信への一本化、半期報告書への変更、レビューの必要性を区別することが重要です。

したがって、空欄に入る組み合わせは「A:四半期報告書 B:四半期決算短信 C:半期報告書 D:レビュー」です。

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