中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問142 (経営法務 問7)
問題文
インサイダー取引規制に関する記述として、最も適切なものはどれか。
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問題
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中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問142(経営法務 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
インサイダー取引規制に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 上場会社の未公表の重要事実を知ったうえで、当該上場会社の株式を公表前に買い付けたが、重要事実の公表後も売却せず、保有を継続している場合には、当該買付けはインサイダー取引規制違反とはならない。
- 上場会社の未公表の重要事実を知って当該上場会社の株式を公表前に買い付け、公表後に売却したものの、数万円程度の少額の利益しか出ていない場合や、損失が出てしまった場合には、インサイダー取引規制違反とはならない。
- ストックオプションとして付与されている新株予約権を行使して株式を取得することはインサイダー取引規制の適用除外に該当するが、ストックオプションを行使して取得した株式を売却する場合はインサイダー取引規制の対象となる。
- 相続による上場会社の株式の取得はインサイダー取引規制の対象とはならないが、無償で行われる贈与による株式の譲渡や譲受けはインサイダー取引規制の対象となる。
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この過去問の解説 (1件)
01
「ストックオプションとして付与されている新株予約権を行使して株式を取得することはインサイダー取引規制の適用除外に該当するが、ストックオプションを行使して取得した株式を売却する場合はインサイダー取引規制の対象となる。」が当てはまります。
インサイダー取引とは、会社の役員や従業員などが、株価に大きな影響を与える未公表の重要な情報を知り、その情報が公表される前に株式を売買することです。
このような取引は、情報を知らない一般の投資家との間に不公平が生じるため、金融商品取引法で禁止されています。
ただし、すべての株式の取得や譲渡が規制されるわけではなく、ストックオプションの権利行使や、相続・無償の贈与などには例外があります。
不適切です。
インサイダー取引規制では、未公表の重要事実を知った状態で株式を売買した時点が問題になります。
そのため、株式を購入した後に売却せず、保有し続けていても、規制違反になる可能性があります。
例えば、会社の業績が大幅に改善するという未公表の情報を知り、その情報が公表される前に株式を購入した場合です。
その後、株式を売却せずに保有していても、公表前に購入したという事実は変わりません。
つまり、利益を確定させるために売却したかどうかは、規制違反の成立に関係ありません。
不適切です。
インサイダー取引規制では、取引によって利益が出たかどうかや、利益の金額は関係ありません。
例えば、未公表の重要事実を知って株式を購入した場合、その後の株価が予想どおりに動かず、損失が発生したとしても規制違反になる可能性があります。
また、数万円程度の少額の利益しか得られなかった場合でも同様です。
重要なのは、未公表の重要事実を知った状態で、規制対象となる株式の売買を行ったかどうかです。
適切です。
ストックオプションとは、会社の役員や従業員などに与えられる、あらかじめ決められた価格で自社の株式を取得できる権利です。
例えば、1株1,000円で自社株を取得できる権利を持っている場合、株価が1,500円になっていても、決められた条件で株式を取得できます。
このように、ストックオプションとして付与された新株予約権を行使して株式を取得する行為は、インサイダー取引規制の適用除外とされています。
そのため、未公表の重要事実を知っている場合でも、権利を行使して株式を取得すること自体は認められます。
一方、その後に取得した株式を売却する行為は、通常の株式売買と同じように規制の対象となります。
したがって、未公表の重要事実を知っている状態では、適用除外に該当しない限り、取得した株式を売却することはできません。
つまり、ストックオプションの権利行使による株式取得と、取得後の株式売却は区別する必要があります。
不適切です。
インサイダー取引規制の対象となる「売買等」には、株式の売買のほか、対価を伴う譲渡や譲受けなどが含まれます。
対価とは、株式を受け取る代わりに支払うお金などのことです。
一方、相続による株式の取得は、売買によって株式を取得するものではありません。
また、無償の贈与も、お金などの対価を受け取らずに株式を譲り渡す行為です。
そのため、相続による取得も、無償の贈与による譲渡・譲受けも、インサイダー取引規制の対象にはなりません。
したがって、無償の贈与が規制対象になるとしている部分が誤りです。
インサイダー取引規制では、次の点を押さえることが重要です。
<株式を売却していない場合>
未公表の重要事実を知って株式を購入した場合、購入後に売却しなくても、原則として規制違反になります。
<利益が少額の場合や損失が出た場合>
利益の金額や損失の有無は、規制違反の成立に関係ありません。
<ストックオプション>
ストックオプションの権利行使による株式取得は、規制の適用除外です。
ただし、取得した株式を売却する場合は、インサイダー取引規制の対象となります。
<相続・無償の贈与>
相続による株式取得や、無償の贈与による株式の譲渡・譲受けは、規制の対象外です。
この問題で特に重要なのは、ストックオプションの権利行使による株式取得は認められていても、その後の株式売却にはインサイダー取引規制が適用されるという違いです。
したがって、ストックオプションの権利行使と取得後の株式売却について述べた記述が最も適切です。
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