中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問100 (運営管理 問9)

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問100(運営管理 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

下表は、単腕ロボットが加工前ワークを自動旋盤にセットする作業に対してサーブリッグ分析を実施した結果である。この工程では、加工前ワークが単腕ロボットによって自動旋盤に移動され、自動旋盤がワークを固定(チャック)した後に加工が開始される。加工が終了したワークは、別ロボットによって自動旋盤から取り出された後に、再び、次の加工前ワークが単腕ロボットによって自動旋盤にセットされる。
この分析結果に基づいて、作業時間の短縮に向けた単腕ロボットの動作改善を考えるとき、改善案の候補として、最も不適切なものを下記の選択肢から選べ。

ここで、表内の各サーブリッグの意味は、次のとおりである。
SH:探す、G:つかむ、TE:から手移動、TL:運ぶ、H:保持、RL:放す、P:位置決め、PP:前置き、UD:避けえぬ遅れ
問題文の画像
  • 加工済みワークが取り出されるのを待っているNo.1の時間内に、No.2から5を実施する。
  • No.2の実施時間を短縮するために、加工前ワークの供給台を自動旋盤に近接させる。
  • No.6の実施時間を短縮するために、供給台における加工前ワークの保管姿勢を改善する。
  • チャック直前のロボットハンドの手待ちを削減するために、No.8と9を取り除く。
  • No.11を実施する代わりに、次の加工前ワークに対するNo.2を実施する。

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この過去問の解説 (1件)

01

「チャック直前のロボットハンドの手待ちを削減するために、No.8と9を取り除く。」が、改善案として最も不適切です。

表では、No.8は「チャックされるのを中空で待つ」3.0秒、No.9は「チャックのために加工前ワークを保持する」0.5秒です。

No.8の待ち時間は短縮を検討できますが、No.9の保持まで単純に取り除くと、自動旋盤がワークを固定する前にロボットがワークを放してしまうことになります。

そのため、No.8と9をそのまま取り除くという改善案は適切ではありません。

選択肢1. 加工済みワークが取り出されるのを待っているNo.1の時間内に、No.2から5を実施する。

改善案として適切です。

No.1では、別のロボットが加工済みワークを自動旋盤から取り出すまで、単腕ロボットが20.0秒待っています。

一方、No.2~5は、

No.2:加工前ワークの供給台へ移動
No.3:加工前ワークを探す
No.4:ロボットハンドを位置合わせする
No.5:加工前ワークをつかむ

という作業です。

これらをNo.1の待ち時間と並行して行えば、何もせず待っている時間を有効利用できます。

そのため、作業時間の短縮につながる改善案です。

選択肢2. No.2の実施時間を短縮するために、加工前ワークの供給台を自動旋盤に近接させる。

改善案として適切です。

No.2は、ロボットハンドを加工前ワークの供給台まで移動させる動作です。

供給台を自動旋盤の近くに配置すれば、ロボットハンドの移動距離が短くなります。

移動距離が短くなれば、No.2の「から手移動」に必要な時間を短縮できる可能性があります。

したがって、動作経済の面から有効な改善案です。

選択肢3. No.6の実施時間を短縮するために、供給台における加工前ワークの保管姿勢を改善する。

改善案として適切です。

No.6では、加工前ワークを自動旋盤まで運ぶと同時に、ワークを回転させて次の作業に適した姿勢にしています。

供給台に置く段階から、ワークを自動旋盤へセットしやすい向きにしておけば、運搬中に必要となる姿勢変更を減らすことができます。

つまり、前置きの考え方によって、No.6の動作を簡単にし、時間を短縮できる可能性があります。

選択肢4. チャック直前のロボットハンドの手待ちを削減するために、No.8と9を取り除く。

改善案として最も不適切です。

No.8は、自動旋盤がワークをチャックするまで待つ動作なので、設備側のチャック時間を短縮するなどして、待ち時間そのものを減らすことは改善の対象になります。

しかし、No.9は、チャックが完了するまでロボットが加工前ワークを保持するために必要な動作です。

これを取り除いて、チャックする前にワークを放してしまうと、正しく固定できなくなるおそれがあります。

したがって、単にNo.8とNo.9を両方取り除くことは、作業の成立そのものを損なうため適切ではありません。

選択肢5. No.11を実施する代わりに、次の加工前ワークに対するNo.2を実施する。

改善案として適切です。

No.11では、ワークを自動旋盤に渡した後、空になったロボットハンドを初期位置へ戻しています。

しかし、その後に再び加工前ワークを取りに供給台へ向かうのであれば、初期位置に戻る動作を省き、そのまま次の加工前ワークの供給台へ移動したほうが効率的です。

不要な往復移動をなくせるため、作業時間の短縮につながります。

まとめ

サーブリッグ分析では、それぞれの動作を細かく分けて、省略できる動作、短縮できる動作、他の時間と同時に行える動作がないかを検討します。

今回であれば、

No.1の待ち時間を利用して次のワークを準備する
移動距離を短くする
ワークをあらかじめ扱いやすい姿勢にする
不要な初期位置への戻りをなくす

といった方法は、作業時間の短縮につながります。

一方、No.9の「保持」は、ワークを自動旋盤が確実にチャックするために必要です。

したがって、No.8とNo.9を単純に取り除くという案が、改善案として最も不適切です。

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