中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問77 (企業経営理論 問27)

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問77(企業経営理論 問27) (訂正依頼・報告はこちら)

労働基準法第38条の2に規定する事業場外労働に関するみなし労働時間制(以下、本問では「みなし労働時間制」という。)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 事業場において訪問先や帰社時刻など当日の業務の具体的指示を受けた後、事業場外で指示どおりに業務に従事し、その後事業場に戻る場合であっても、みなし労働時間制の適用を受ける。
  • 法定休日に全日事業場外で業務に従事し、みなし労働時間制が適用されるとしても、休日労働としての割増賃金の支払いは必要になる。
  • みなし労働時間制が適用されると、休憩に関する労働基準法上の規定は適用されなくなる。
  • 労働者が情報通信技術を利用して行う事業場外勤務(テレワーク)において、みなし労働時間制を適用するためには、使用者の指示により、情報通信機器を常時通信可能な状態にしておくことが必要である。

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この過去問の解説 (1件)

01

「法定休日に全日事業場外で業務に従事し、みなし労働時間制が適用されるとしても、休日労働としての割増賃金の支払いは必要になる。」が当てはまります。

事業場外労働のみなし労働時間制は、事業場の外で働き、使用者の具体的な指揮監督が及ばず、実際の労働時間を算定することが難しい場合に、一定時間働いたものとみなす制度です。

ただし、この制度が適用されても、休憩や休日などの労働基準法上のルールまでなくなるわけではありません。

選択肢1. 事業場において訪問先や帰社時刻など当日の業務の具体的指示を受けた後、事業場外で指示どおりに業務に従事し、その後事業場に戻る場合であっても、みなし労働時間制の適用を受ける。

不適切です。

事業場外で働いていても、使用者から訪問先、帰社時刻、業務内容などについて具体的な指示を受け、その指示どおりに働いている場合には、使用者の具体的な指揮監督が及んでいると考えられます。

このような場合は労働時間を把握できるため、事業場外労働のみなし労働時間制は適用されません。

選択肢2. 法定休日に全日事業場外で業務に従事し、みなし労働時間制が適用されるとしても、休日労働としての割増賃金の支払いは必要になる。

適切です。

事業場外労働のみなし労働時間制は、労働時間を一定時間とみなす制度であり、休日に関する労働基準法の規定を適用しなくする制度ではありません。

そのため、法定休日に労働させた場合には、休日労働として割増賃金の支払いが必要です。

法定休日の労働については、通常の賃金に対して35%以上の割増賃金が必要となります。

選択肢3. みなし労働時間制が適用されると、休憩に関する労働基準法上の規定は適用されなくなる。

不適切です。

みなし労働時間制が適用されても、休憩に関する規定は引き続き適用されます。

原則として、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与える必要があります。

みなし労働時間制だからといって、休憩を与えなくてもよいわけではありません。

選択肢4. 労働者が情報通信技術を利用して行う事業場外勤務(テレワーク)において、みなし労働時間制を適用するためには、使用者の指示により、情報通信機器を常時通信可能な状態にしておくことが必要である。

不適切です。

この説明は逆です。

テレワークで事業場外労働のみなし労働時間制を適用するためには、原則として、使用者の指示によって情報通信機器を常時通信可能な状態にしておくこととされていないことが必要です。

さらに、労働者が随時、使用者から具体的な指示を受けながら仕事をしていないことも必要となります。

常に連絡可能な状態にして、使用者が随時具体的な指示を出しているのであれば、労働時間を把握しやすくなるため、みなし労働時間制の適用要件を満たさない場合があります。

まとめ

事業場外労働のみなし労働時間制で重要なのは、単に会社の外で働いていることではなく、使用者の具体的な指揮監督が及ばず、労働時間の算定が困難であることです。

訪問先や帰社時刻などを具体的に指示されている場合には、原則として適用できません。

また、この制度が適用されても、休憩・休日・深夜労働などに関する規定はなくなりません。

そのため、法定休日に労働した場合には、みなし労働時間制が適用されていても、休日労働としての割増賃金が必要になります。

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