中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問56 (企業経営理論 問6)
問題文
競争優位に関する記述として、最も適切なものはどれか。
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問題
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中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問56(企業経営理論 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
競争優位に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 競争戦略の実行に不可欠な独自の経営資源をもち、かつ製品市場において規模の経済性を実現できていれば、代替製品の出現は事業の収益性に影響を与えない。
- 経験効果による習熟度は業界の特性にかかわらず一定であるので、他社の累積生産量の増加に伴う単位当たりの費用の変化を推測することは可能である。
- 経験効果を利用したコストリーダーシップを追求する場合、競合企業よりも多くの累積生産量を継続的に達成することが有効である。
- 集中化戦略を追求するならば、スタック・イン・ザ・ミドルとならないよう、コスト優位と差別化優位をあきらめなければならない。
- 範囲の経済は、多角化を進めるときに発生することから、コスト優位に影響を与えない。
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この過去問の解説 (1件)
01
「経験効果を利用したコストリーダーシップを追求する場合、競合企業よりも多くの累積生産量を継続的に達成することが有効である。」が当てはまります。
経験効果とは、生産を繰り返して累積生産量が増えるほど、作業への習熟や生産方法の改善などによって単位当たりのコストが低下していく効果です。
そのため、競合企業より早く多く生産し、経験を積み重ねることは、低コストで競争するうえで有効です。
不適切です。
独自の経営資源や規模の経済による強みがあっても、代替製品の影響を受けないとはいえません。
代替製品とは、現在の商品とは異なる方法で、顧客の同じニーズを満たす商品やサービスです。
魅力的な代替製品が登場すれば、顧客がそちらに移ることで、自社製品の需要や価格が低下する可能性があります。
したがって、代替製品の出現は事業の収益性に影響を与える可能性があります。
不適切です。
経験効果の大きさは、どの業界でも同じではありません。
生産工程の特徴、人の作業が占める割合、技術革新の速さなどによって、累積生産量が増えたときにどれだけコストが下がるかは異なります。
そのため、業界の特性にかかわらず習熟度が一定であるという説明は誤りです。
適切です。
経験効果では、累積生産量が増えるにつれて、作業への習熟や生産方法の改善などが進み、単位当たりのコストが低下していきます。
そのため、競合企業よりも早く多く生産して経験を積み重ねれば、競合企業より低いコストを実現できる可能性が高まります。
低コストを武器に競争するコストリーダーシップ戦略では、累積生産量を継続的に増やして経験効果を得ることが有効です。
不適切です。
集中化戦略とは、特定の顧客層や地域、製品分野などに対象を絞って競争する戦略です。
集中化戦略でも、その対象市場の中で、
低コストを目指すコスト集中戦略
または、
独自性を高める差別化集中戦略
を取ることができます。
したがって、集中化戦略を採用するからといって、コスト優位や差別化優位をあきらめる必要はありません。
不適切です。
範囲の経済とは、複数の商品や事業を別々に行うよりも、設備・販売網・技術・ブランドなどを共用したほうが全体のコストを下げられる効果です。
例えば、複数の商品を同じ販売網で販売すれば、それぞれに別の販売網を用意するよりコストを抑えられる場合があります。
したがって、範囲の経済は多角化と関係するだけでなく、コスト優位の形成にも影響します。
経験効果では、企業が生産経験を積み重ね、累積生産量を増やすことで、作業への習熟や生産方法の改善などが進みます。
その結果、単位当たりのコストを下げることができるため、コストリーダーシップを目指す企業にとって重要な要素となります。
一方、代替製品は企業の収益性に影響を与える可能性があり、経験効果の大きさも業界によって異なります。
また、集中化戦略でもコスト優位や差別化優位を追求でき、範囲の経済もコスト削減につながります。
このため、競合企業よりも多くの累積生産量を継続的に達成し、経験効果を利用するという記述が当てはまります。
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