中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問54 (企業経営理論 問4)
問題文
以下の表は、事業Xについて、そこに参入している企業の現在の市場シェアや年平均成長率などの状況を示している。この表に基づいた、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の考え方に沿った記述として、最も適切なものを下記の選択肢から選べ。ただし、PPMの作図に当たっては、相対市場シェアの基準を1.0、市場成長率の基準を10%とする。
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問題
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中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問54(企業経営理論 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
以下の表は、事業Xについて、そこに参入している企業の現在の市場シェアや年平均成長率などの状況を示している。この表に基づいた、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の考え方に沿った記述として、最も適切なものを下記の選択肢から選べ。ただし、PPMの作図に当たっては、相対市場シェアの基準を1.0、市場成長率の基準を10%とする。
- A社にとって事業Xは現在「花形」なので、これ以上の事業投資を必要としない。
- B社とC社にとって事業Xは現在「問題児」なので、投資を行っていくべきか、売却するべきかの見極めが必要である。
- B社にとって事業Xは現在「金のなる木」なので、追加の事業投資を控え、収益性を最大化することが望ましい。
- C社にとって事業Xは現在「花形」であり、将来の「金のなる木」になる可能性が高い。
- D社にとって事業Xは現在「負け犬」なので、早急に撤退する必要がある。
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この過去問の解説 (1件)
01
「B社とC社にとって事業Xは現在『問題児』なので、投資を行っていくべきか、売却するべきかの見極めが必要である。」が当てはまります。
PPMでは、事業を市場成長率と相対市場シェアの2つで分類します。
この問題では、市場成長率の基準が10%であるのに対し、事業X全体の市場成長率は15%なので、各社にとって事業Xはすべて高成長市場にあります。
あとは相対市場シェアが1.0以上かどうかを確認します。
A社:50%÷30%=約1.67
B社:30%÷50%=0.6
C社:15%÷50%=0.3
D社:5%÷50%=0.1
したがって、A社は「花形」、B社・C社・D社は「問題児」に分類されます。
不適切です。
A社の相対市場シェアは、
50%÷30%=約1.67
で1.0を上回っています。
また、市場成長率も15%で10%を上回るため、A社の事業Xは花形です。
ただし、花形は成長市場で高いシェアを維持するために、設備投資や販売促進などの継続的な投資が必要になることがあります。
したがって、「これ以上の事業投資を必要としない」という部分が適切ではありません。
適切です。
B社の相対市場シェアは、
30%÷50%=0.6
です。
C社は、
15%÷50%=0.3
です。
どちらも1.0を下回っていますが、市場成長率は15%と高いため、問題児に分類されます。
問題児は、成長市場にいるものの市場シェアが低い事業です。
そのため、積極的に投資してシェアを高めて「花形」を目指すのか、それとも投資を控えて売却・撤退するのかを見極める必要があります。
不適切です。
B社の相対市場シェアは0.6なので低いですが、市場成長率は15%と高くなっています。
そのため、B社の事業Xは「金のなる木」ではなく、問題児です。
金のなる木は、市場成長率が低く、相対市場シェアが高い事業を指します。
不適切です。
C社の相対市場シェアは、
15%÷50%=0.3
となり、基準の1.0を下回ります。
市場成長率は高いものの、相対市場シェアが低いため、現在の分類は問題児です。
花形になるためには、投資などによって市場シェアを高める必要があります。
不適切です。
D社の相対市場シェアは、
5%÷50%=0.1
と低いですが、市場成長率は15%と高くなっています。
そのため、D社の事業Xも「負け犬」ではなく、問題児です。
負け犬は、市場成長率も相対市場シェアも低い事業を指します。
また、仮に負け犬であっても、PPMだけを根拠として必ず早急に撤退しなければならないわけではありません。
PPMでは、
市場成長率が高い+相対市場シェアが高い
→花形
市場成長率が高い+相対市場シェアが低い
→問題児
市場成長率が低い+相対市場シェアが高い
→金のなる木
市場成長率が低い+相対市場シェアが低い
→負け犬
と分類します。
今回の事業Xは市場全体の成長率が15%なので、すべての企業にとって高成長市場です。
相対市場シェアを計算すると、
A社:約1.67 → 花形
B社:0.6 → 問題児
C社:0.3 → 問題児
D社:0.1 → 問題児
となります。
したがって、B社とC社について、投資によって市場シェアを高めるのか、売却などを検討するのかを見極める必要があるという記述が当てはまります。
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