中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問53 (企業経営理論 問3)
問題文
シナジーに関する記述として、最も適切なものはどれか。
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問題
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中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問53(企業経営理論 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
シナジーに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 経営シナジーとは、企業にとって未知で新規の事業領域に進出した場合に発揮される、経営陣の起業家精神による正の効果のことである。
- 財務シナジーとは、多角化によって企業価値が低下してしまう負の効果のことである。
- 事業間のシナジーを追求すると全社的な全体最適を優先することになり、結果的に事業ごとの部分最適を損なうことがある。
- シナジーによるコスト低減効果は、販売ではなく生産・操業において発生する。
- シナジーの機会費用とは、資源の共用が活動間の調整を伴う場合に発生する時間と労力のことを指している。
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この過去問の解説 (1件)
01
「事業間のシナジーを追求すると全社的な全体最適を優先することになり、結果的に事業ごとの部分最適を損なうことがある。」が当てはまります。
シナジーとは、複数の事業や経営資源を組み合わせることで、それぞれを単独で行う場合よりも大きな成果を生み出す効果です。
ただし、シナジーを生み出すために全社で設備、人材、販売網などを共用すると、個々の事業にとって一番よい方法を選べなくなることがあります。そのため、全社にとっての最適化と、各事業にとっての最適化が一致しない場合があることに注意が必要です。
不適切です。
経営シナジーとは、ある事業で蓄積した経営上の能力やノウハウを、ほかの事業でも活用することによって得られる効果です。
例えば、優れた人材管理の方法や経営管理のノウハウを複数の事業で利用することで、全体の経営効率が高まる場合があります。
単に未知の事業に進出し、経営者の起業家精神によって効果が生まれることを指すものではありません。
不適切です。
財務シナジーは、複数の事業を行うことで資金面の安定性が高まるなど、財務面で得られるプラスの効果を指します。
例えば、ある事業の資金不足を別の事業が生み出した資金で補うことなどが考えられます。
企業価値が低下するような負の効果を財務シナジーと呼ぶわけではありません。
適切です。
シナジーを得るためには、複数の事業で設備や人材、技術、販売網などを共同利用することがあります。
これは会社全体として見ると効率を高める可能性があります。
しかし、それぞれの事業だけを見れば、独自の設備や人材を自由に使ったほうが効率的な場合もあります。
そのため、全社的な利益を優先してシナジーを追求すると、個々の事業にとっての最適な活動が制限されることがあります。
不適切です。
シナジーによるコスト低減は、生産や操業だけに限られません。
例えば、複数の商品で同じ販売網や営業担当者、広告などを利用すれば、販売活動でもコストを下げられる場合があります。
そのため、コスト低減効果が生産・操業だけで発生するという説明は誤りです。
不適切です。
複数の事業で資源を共同利用すると、事業間でスケジュールや利用方法などを調整する必要があります。
このとき発生する時間や労力は、一般に調整コストと考えます。
一方、機会費用とは、ある使い方を選んだために、別の使い方をしていれば得られたはずの利益を失うことです。
したがって、調整に必要な時間や労力そのものを機会費用とする説明は適切ではありません。
シナジーとは、複数の事業や経営資源を組み合わせることで、単独で活動する場合より大きな成果を得ることです。
販売、生産、投資、経営など、さまざまな場面でシナジーが生じる可能性があります。
一方で、シナジーを生み出すために経営資源を共用すると、全社としては効率的でも、個々の事業にとって最もよい方法を選べなくなることがあります。
そのため、シナジーの追求では、全体最適によって事業ごとの部分最適が損なわれる可能性も考える必要があります。
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