中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問35 (財務・会計 問10)

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問35(財務・会計 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

キャッシュ・フロー計算書に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 外貨建ての普通預金は、為替変動リスクを負っているため、現金及び現金同等物に含まれない。
  • 前期末に購入した一般管理活動で用いる備品の代金を当期に支払った場合、前期末の未払額は前期末の貸借対照表の負債の部に記載されるとともに、当期のキャッシュ・フロー計算書の投資活動によるキャッシュ・フローの区分に記載される。
  • 当期(4月1日~3月31日)の11月1日に預け入れ、満期日が翌年4月末日である定期預金は、決算日後3カ月以内に満期日を迎えるため、現金及び現金同等物に含まれる。
  • 当期の法人税、住民税及び事業税のうち未払いの金額は、当期末の貸借対照表の負債の部に記載されるとともに、当期のキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローの区分に記載される。

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この過去問の解説 (1件)

01

正しい選択肢は「前期末に購入した一般管理活動で用いる備品の代金を当期に支払った場合、前期末の未払額は前期末の貸借対照表の負債の部に記載されるとともに、当期のキャッシュ・フロー計算書の投資活動によるキャッシュ・フローの区分に記載される。」です。

キャッシュ・フロー計算書は、実際に現金や預金がどのように増減したかを、

・営業活動
・投資活動
・財務活動

の3つに分けて示します。

特に、固定資産を取得するための支払いは投資活動によるキャッシュ・フローとなります。

選択肢1. 外貨建ての普通預金は、為替変動リスクを負っているため、現金及び現金同等物に含まれない。

適切ではありません。

普通預金は、必要なときにいつでも引き出せる預金であり、基本的に現金に含まれます。

外貨建てであっても、普通預金であることを理由に現金から除外されるわけではありません。

確かに、外貨建ての預金には為替レートが変化するリスクがありますが、キャッシュ・フロー計算書では、外貨建ての現金や預金についても現金及び現金同等物として扱い、為替相場の変動による影響を別に示します。

したがって、「為替変動リスクがあるため含まれない」という説明は誤りです。

選択肢2. 前期末に購入した一般管理活動で用いる備品の代金を当期に支払った場合、前期末の未払額は前期末の貸借対照表の負債の部に記載されるとともに、当期のキャッシュ・フロー計算書の投資活動によるキャッシュ・フローの区分に記載される。

適切です。

前期末に備品を購入したものの、まだ代金を支払っていなければ、その時点では現金は減っていません。

そのため、前期末の貸借対照表では、支払っていない金額を未払金などの負債として計上します。

その後、当期になって実際に代金を支払えば、その時点で現金が減少します。

備品などの有形固定資産を取得するための支払いは、投資活動によるキャッシュ・フローに含まれます。

したがって、前期末には負債として表示され、実際に支払った当期には投資活動によるキャッシュ・フローとして表示されます。

選択肢3. 当期(4月1日~3月31日)の11月1日に預け入れ、満期日が翌年4月末日である定期預金は、決算日後3カ月以内に満期日を迎えるため、現金及び現金同等物に含まれる。

適切ではありません。

現金同等物になる定期預金などは、決算日から満期までの期間ではなく、取得した日から満期までの期間で判断することがポイントです。

この定期預金は、

11月1日から翌年4月末日まで

なので、預入期間は約6カ月です。

現金同等物には、一般に取得日から満期日までがおおむね3カ月以内の短期投資が該当します。

したがって、決算日の3月31日から見れば満期まで約1カ月でも、取得時には約6カ月の定期預金だったため、現金同等物には含まれません。

選択肢4. 当期の法人税、住民税及び事業税のうち未払いの金額は、当期末の貸借対照表の負債の部に記載されるとともに、当期のキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローの区分に記載される。

適切ではありません。

当期末でまだ支払っていない法人税などは、貸借対照表では未払法人税等などの負債として表示されます。

しかし、キャッシュ・フロー計算書は、実際に現金が増減した取引を示すものです。

まだ支払っていないのであれば、その金額について当期中の現金流出はありません。

したがって、未払いの金額そのものを当期のキャッシュ・フローとして記載することはありません。

実際に法人税等を支払ったときに、原則として営業活動によるキャッシュ・フローの支出として扱います。

まとめ

キャッシュ・フロー計算書では、実際に現金が動いたかどうかをまず確認することが重要です。

外貨建ての普通預金も、普通預金である以上、基本的に現金に含まれます。

定期預金が現金同等物に当たるかどうかは、決算日から満期までではなく、取得日から満期までがおおむね3カ月以内かどうかで判断します。

また、税金が未払いであれば負債には計上しますが、まだ現金を支払っていないため、その未払額自体はキャッシュ・フローにはなりません。

一方、前期に取得した備品の代金を当期に実際に支払った場合には、固定資産取得のための現金支出として投資活動によるキャッシュ・フローに表示します。

したがって、正しい選択肢は「前期末に購入した一般管理活動で用いる備品の代金を当期に支払った場合、前期末の未払額は前期末の貸借対照表の負債の部に記載されるとともに、当期のキャッシュ・フロー計算書の投資活動によるキャッシュ・フローの区分に記載される。」です。

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