中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問32 (財務・会計 問7)

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問32(財務・会計 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

負債に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 3月末決算の会社が、毎年6月と12月に賞与を支給している。6月の賞与の計算期間は、12月1日から5月31日である。6月の賞与支給額が3,000,000円と見込まれる場合、決算日において3,000,000円の賞与引当金を計上する。
  • ある顧客からサービス提供前に代金の一部を受け取っており、別の顧客からは未収入の代金がある場合、貸借対照表においては、前受け分と未収分を相殺して表示する。
  • 銀行から期間1年で、毎月元金の返済と利息の支払いをしていく条件で借入を行った。この際、利息は前払いであったため、借入金の元金は2,000,000円であったが実際に口座に入金になった額は1,995,000円であった。この場合、短期借入金として計上する額は2,000,000円である。
  • 法人税の確定申告を行い、納税すべき税額がある場合には、繰延税金負債を計上する。

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この過去問の解説 (1件)

01

正しい選択肢は「銀行から期間1年で、毎月元金の返済と利息の支払いをしていく条件で借入を行った。この際、利息は前払いであったため、借入金の元金は2,000,000円であったが実際に口座に入金になった額は1,995,000円であった。この場合、短期借入金として計上する額は2,000,000円である。」です。

負債の会計処理では、将来支払う義務がある金額を正しく計上することが重要です。

借入金では、実際に入金された金額ではなく、原則として返済しなければならない元金を負債として計上します。

選択肢1. 3月末決算の会社が、毎年6月と12月に賞与を支給している。6月の賞与の計算期間は、12月1日から5月31日である。6月の賞与支給額が3,000,000円と見込まれる場合、決算日において3,000,000円の賞与引当金を計上する。

適切ではありません。

6月に支給する賞与の計算期間は、12月1日から5月31日までの6か月間です。

3月31日の決算日までに経過しているのは、

12月、1月、2月、3月

の4か月分です。

そのため、賞与3,000,000円のうち、当期に対応する金額を計上します。

3,000,000円×4か月÷6か月=2,000,000円

したがって、決算日に計上する賞与引当金は、基本的に2,000,000円です。

6月支給予定額の3,000,000円全額を計上するわけではありません。

選択肢2. ある顧客からサービス提供前に代金の一部を受け取っており、別の顧客からは未収入の代金がある場合、貸借対照表においては、前受け分と未収分を相殺して表示する。

適切ではありません。

サービスを提供する前に受け取った代金は、まだサービスを提供していないため、将来サービスを提供する義務があります。

そのため、前受けした金額は負債として扱います。

一方、すでにサービスを提供したのにまだ受け取っていない代金は、将来受け取る権利なので資産です。

このように、性質の異なる資産と負債は、原則として相殺せず、それぞれ表示します。

したがって、前受け分と未収分を相殺して表示するという説明は適切ではありません。

選択肢3. 銀行から期間1年で、毎月元金の返済と利息の支払いをしていく条件で借入を行った。この際、利息は前払いであったため、借入金の元金は2,000,000円であったが実際に口座に入金になった額は1,995,000円であった。この場合、短期借入金として計上する額は2,000,000円である。

適切です。

借入金として返済しなければならない元金は2,000,000円です。

実際の入金額が1,995,000円となったのは、利息5,000円があらかじめ差し引かれているためです。

つまり、

借入金の元金:2,000,000円
前払いされた利息:5,000円
実際の入金額:1,995,000円

という関係です。

負債として計上する借入金は、実際の入金額ではなく、返済義務のある元金2,000,000円となります。

また、借入期間が1年なので、この問題では短期借入金として処理します。

選択肢4. 法人税の確定申告を行い、納税すべき税額がある場合には、繰延税金負債を計上する。

適切ではありません。

法人税の確定申告によって、実際に納付しなければならない法人税額が確定した場合には、通常、未払法人税等として負債に計上します。

一方、繰延税金負債は、会計上の利益と税務上の所得の計算時期の違いなどによって、将来支払う税金が増えると見込まれる場合に計上するものです。

単に法人税の納税額があるという理由だけで、繰延税金負債を計上するわけではありません。

まとめ

負債の会計処理では、実際に将来支払う義務がある金額を正しく判断することが重要です。

賞与引当金は、将来支給する賞与全額ではなく、決算日までの勤務期間に対応する金額を計上します。

前受金などの負債と未収金などの資産は、原則として相殺せずに表示します。

借入金は、利息があらかじめ差し引かれて実際の入金額が少なくても、返済義務のある元金を借入金として計上します。

また、確定した法人税の納税額は、繰延税金負債ではなく、通常は未払法人税等として処理します。

したがって、正しい選択肢は「借入金の元金が2,000,000円で、実際の入金額が1,995,000円であっても、短期借入金として2,000,000円を計上する」という記述です。

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