中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問16 (経済学・経済政策 問16)

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問16(経済学・経済政策 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

燃料費高騰対策としての燃料生産者への補助金の効果を考える。
ある燃料の市場を示した下図において、Dは需要曲線、S0は供給曲線であり、補助金交付前の均衡価格はP0、均衡取引量はQ0であった。
ここで生産者に燃料1単位当たりHF(=EG)の補助金が交付されると、供給曲線はS1にシフトすることで、均衡価格はP1、均衡取引量はQ1に変化した。
この図に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の選択肢から選べ。

a  補助金交付後の消費者余剰は、三角形AP1Fである。
b  生産者に交付された補助金総額は、四角形P0BGEである。
c  補助金交付による生産者余剰の増加分は、四角形P1BGFである。
d  補助金政策が生じさせた死荷重は、三角形EFHである。
問題文の画像
  • a:正  b:正  c:正  d:誤
  • a:正  b:正  c:誤  d:正
  • a:正  b:誤  c:正  d:正
  • a:誤  b:正  c:誤  d:誤
  • a:誤  b:誤  c:正  d:誤

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この過去問の解説 (1件)

01

正しい組み合わせは「a:正 b:誤 c:正 d:正」です。

この問題では、補助金によって供給曲線がS0からS1へ下に移動したときの、消費者余剰、生産者余剰、政府が支払う補助金、死荷重を図の面積から読み取ります。

生産者には1単位当たりHF=EGの補助金が支払われるため、消費者が支払う価格はP1まで下がります。一方、生産者は、消費者から受け取るP1に補助金を加えた金額を実質的に受け取ります。

したがって、

a:正
b:誤
c:正
d:正

となります。

選択肢3. a:正  b:誤  c:正  d:正

a 補助金交付後の消費者余剰は、三角形AP1Fである。

正しい記述です。

消費者余剰とは、消費者が「ここまでなら支払ってもよい」と考える価格と、実際に支払う価格との差です。

補助金交付後は、消費者が支払う価格がP1、取引量がQ1になります。

そのため、需要曲線Dの下側で、価格P1より上側にある部分が消費者余剰となります。

図では、この部分が三角形AP1Fです。

したがって、aは正しい記述です。

b 生産者に交付された補助金総額は、四角形P0BGEである。

誤りです。

補助金総額は、

1単位当たりの補助金×補助金交付後の取引量

で求めます。

1単位当たりの補助金はHF=EGで、補助金交付後の取引量はQ1です。

したがって、

補助金総額=HF×Q1

となります。

一方、四角形P0BGEの横幅はQ0です。その面積は、

EG×Q0

であり、補助金交付後の取引量Q1まで含んでいません。

つまり、四角形P0BGEでは補助金総額を表せません。

したがって、bは誤りです。

c 補助金交付による生産者余剰の増加分は、四角形P1BGFである。

正しい記述です。

生産者に1単位当たりの補助金が支給されると、生産者にとっては、実質的に生産に必要な負担が補助金の分だけ軽くなります。

そのため、供給曲線をS0からS1へ下に移して考えることができます。

補助金交付前の生産者余剰と補助金交付後の生産者余剰を比べると、

・もともと取引されていた0~Q0の部分で増える余剰
・取引量がQ0からQ1まで増えたことで新たに生じる余剰

の2つがあります。

これらを合わせた部分が、図の四角形P1BGFです。

したがって、cは正しい記述です。

d 補助金政策が生じさせた死荷重は、三角形EFHである。

正しい記述です。

補助金がない場合、市場の均衡取引量はQ0です。

補助金を交付すると取引量がQ1まで増えますが、Q0からQ1までの追加的な取引では、供給曲線S0が需要曲線Dより上にあります。

これは、その燃料を追加で生産するために必要な費用のほうが、消費者がその燃料に感じる価値より大きいことを意味します。

それでも補助金によって取引が行われるため、社会全体として損失が発生します。

この損失を死荷重といい、図ではQ0からQ1までの需要曲線Dと供給曲線S0にはさまれた三角形EFHになります。

したがって、dは正しい記述です。

まとめ

補助金が生産者に支給されると、供給曲線はS0からS1へ下にシフトし、消費者が支払う価格はP0からP1へ下がり、取引量はQ0からQ1へ増加します。

補助金交付後の消費者余剰は三角形AP1Fなので、aは正しい記述です。

補助金総額は1単位当たりの補助金HF×取引量Q1で求めるため、Q0までしか表していない四角形P0BGEではありません。したがって、bは誤りです。

生産者余剰の増加分は四角形P1BGFなので、cは正しい記述です。

また、補助金によって本来の均衡量Q0を超えた取引が行われることで、三角形EFHの死荷重が発生するため、dも正しい記述です。

したがって、正しい組み合わせは、

a:正
b:誤
c:正
d:正

です。

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