中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問10 (経済学・経済政策 問10)
問題文
内生的経済成長論の考え方に関する記述として、最も適切なものはどれか。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
反映中…
中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問10(経済学・経済政策 問10) (訂正依頼・報告はこちら)
内生的経済成長論の考え方に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 新しい知識やアイデアは、その普及につれて競合的な性質をもつことに着目して、経済成長のためには、独占的な特許政策が重要であると考える。
- 資本と労働の規模に関する収穫一定の生産関数を想定するので、長期的には、1人当たり生産量が一定の水準に収束すると考える。
- 資本の限界生産力が逓減しても、知識ストックの蓄積による生産性向上のスピルオーバー効果を考慮すると、1人当たり生産量は一定の率で成長し続けると考える。
- 長期的には、資本ストックが一定量にとどまり、1人当たり生産量も一定水準を維持すると考える。
正解!素晴らしいです
残念...
画像拡大
この過去問の解説 (1件)
01
正しい選択肢は「資本の限界生産力が逓減しても、知識ストックの蓄積による生産性向上のスピルオーバー効果を考慮すると、1人当たり生産量は一定の率で成長し続けると考える。」です。
内生的経済成長論では、経済成長の原因を経済の外から与えるのではなく、研究開発、知識の蓄積、人的資本など、経済活動の中から生まれる要因によって説明します。
特に、新しい知識や技術が他の企業や人にも広がって生産性を高める「スピルオーバー効果」を考えることで、長期的にも1人当たり生産量が成長し続けることを説明します。
適切ではありません。
新しい知識やアイデアには、一般的なモノとは違った特徴があります。
例えば、ある人が新しい技術についての知識を利用しても、それによって別の人がその知識を利用できなくなるわけではありません。
このような性質を非競合性といいます。
つまり、知識やアイデアは普及すると「競合的になる」のではなく、多くの人が同時に利用できる非競合的な性質を持っています。
なお、特許制度には、新しい技術を開発した企業などに一定期間の利益を得る機会を与え、研究開発への意欲を高める役割があります。しかし、その理由を「知識が競合的だから」とする説明は誤りです。
適切ではありません。
1人当たりの資本を増やしても、その効果が次第に小さくなり、やがて1人当たり生産量が一定の水準に近づくという考え方は、主に新古典派の経済成長モデルでみられる考え方です。
これに対して内生的経済成長論では、知識や人的資本などが蓄積し、その効果がほかの企業や人にも広がることを考えます。
そのため、1人当たり生産量が必ず一定の水準に収束するとは考えず、長期的な成長が続く仕組みを説明します。
適切です。
「資本の限界生産力が逓減する」とは、機械や設備などの資本を増やしていくと、追加した資本から得られる生産量の増加が次第に小さくなることです。
これだけを考えると、経済成長はいずれ弱まってしまいます。
しかし、内生的経済成長論では、企業の研究開発などによって知識や技術が蓄積されることも考えます。
さらに、新しく生まれた知識がその企業だけでなく、ほかの企業や人にも広がり、社会全体の生産性を高めることがあります。これをスピルオーバー効果といいます。
この効果によって資本の限界生産力の低下を補うことができれば、1人当たり生産量も長期的に一定の率で成長し続けることができます。
これは内生的経済成長論を代表する考え方です。
適切ではありません。
これは、技術進歩などを考えない場合の新古典派の経済成長モデルにおける定常状態に近い説明です。
内生的経済成長論では、研究開発、知識、技術、人的資本などへの投資によって、生産性を継続的に高められると考えます。
したがって、資本や1人当たり生産量が必ず一定の水準で止まるのではなく、経済の内部で生み出される知識や技術によって長期的な成長を続けることができると考えます。
内生的経済成長論では、経済成長の原因として、研究開発、知識の蓄積、技術進歩、人的資本などを重視します。
特に重要なのが、ある企業などが生み出した知識や技術がほかの企業にも広がり、社会全体の生産性を高めるスピルオーバー効果です。
この効果を考えることで、資本を増やしたときの効果が次第に小さくなったとしても、それを知識や技術の向上で補い、1人当たり生産量が長期的に成長し続けることを説明できます。
したがって、正しい選択肢は「資本の限界生産力が逓減しても、知識ストックの蓄積による生産性向上のスピルオーバー効果を考慮すると、1人当たり生産量は一定の率で成長し続けると考える。」です。
参考になった数4
この解説の修正を提案する
前の問題(問9)へ
令和8年度(2026年) 問題一覧
次の問題(問11)へ