中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問184 (経営情報システム 問24)

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問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問184(経営情報システム 問24) (訂正依頼・報告はこちら)

ある中小企業では、顧客企業からインターネット経由で注文を受け付けるシステムを開発し、ITサービスとして提供する計画を立てている。このITサービスのサービスレベル項目の1つである稼働率として、以下のようなサービスレベル目標を設定した。

<稼働率に関するサービスレベル目標>
当該サービスは、基本的に常時利用可能とする。メンテナンスなどの計画停止は、毎月第1土曜日と第3土曜日の22時から翌日曜日の8時までとする。計画停止以外のサービス停止は、年間142時間以内とする。

上記のサービスレベル目標を達成するための最低稼働率を、小数点以下第2位を四捨五入して表したものはどれか。最も適切なものを選べ。ただし、1年は365日(8,760時間)とし、また、計画停止時間は、合意済みサービス時間に含まれないものとする。
  • 94.5%
  • 95.6%
  • 97.3%
  • 98.3%
  • 99.8%

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この過去問の解説 (2件)

01

地道に計算すれば解ける問題なので、落ち着いて解きましょう。

なお、普通に考えて、稼働率の目標は高いほうがいいので、この選択肢であれば、中間の値よりも少なくとも大きい数字のどれかだろうか、と推論できるので、仮に残り時間が全然なければ、大きいほうから3つのうちのどれかに絞るという戦略もありです。

 

ある第1土曜日又は第3土曜日の計画停止時間は、22時から8時までの10時間。

これが月2回あるので、月間20時間。

これが12か月分で年間240時間。

 

次に、計画停止以外のサービス停止は、最大で年間142時間。

 

なので、年間の最大サービス停止時間は、240+142=382時間。

したがって、1年間の稼働時間は最低でも8760-382=8378時間

計画停止時間は合意済みサービス時間に含まれないので(見落としがち)、1年間の総稼働時間は、8760-240=8520時間。

よって年間の稼働率は最低でも8378/8520*100=約98.3%

 

なお、計画停止時間は合意済みサービス時間に含まれないことを見逃してしまうと、答えが約95.6%になって、誤りの選択肢を選んでしまうことになるので注意です。

選択肢4. 98.3%

上記よりこれが正解です。

まとめ

落ち着いて解けばすごく簡単ですが、焦ってしまって最後の条件を見落とさないようにしましょう。

あるいは、全然時間がなければ、もう多いほうのいずれかを選ぶ、というのも手です。

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02

サービスレベル目標に関する問題です。本問では、「計画停止時間は、合意済みサービス時間に含まれない」という制約条件があることに注意してください。また、「計画停止以外のサービス停止」(サービス提供先との契約により許容されている、突発的な不具合によるサービス停止時間)という設定があるため難易度が高くなっています。

 

本問には3つの数値が与えられていますが、以下で述べるような事情を理解していないと正答を求めることは難しいです。(本問の設定を理解できずに混乱してしまうと、計算することを放棄して「稼働率は100%に近い方が良い」という知識に引きずられてしまう可能性があります)

 

・1年365日

8,760時間

・計画停止時間(※ダウンタイムに該当)

毎月第1土曜日と第3土曜日の22時から翌日曜日の8時まで→計算すると毎月20時間(=年間240時間)となります。

・計画停止以外のサービス停止

年間142時間以内

 

ITサービスは1年365日(8,760時間)常に稼働していることが理想的ですが、更新ソフトウェアの不具合や外部電源の供給途絶などの突発的な事態が発生することも想定されます。

 

また、サービスが停止してから復旧させる事後対応よりも、定期的にサービスを止めて予防的なメンテナンスを行なうことで事前に不具合の予兆を把握することができたり、作業員がメンテナンス作業を通じて復旧作業のトレーニングをすることができたりすることで、結果的に稼働率を高めやすくなることが計画停止時間を設ける理由です。

 

そのため、ITサービス企業が提供するサービスレベル項目の1つである稼働率には計画停止時間(ダウンタイム)を除いて設定されることが一般的です。

 

一般的な稼働率は(8,760時間-ダウンタイム)÷8,760時間により求めることができますが、本問では年間142時間以内の「計画停止以外のサービス停止」時間が許容されているため、本問での稼働率は(稼働時間-計画停止以外のサービス停止時間)/稼働時間×100%となります。

 

まずは稼働時間を求めますが、「合意済みサービス時間に含まれない」計画停止時間の時間を差し引く必要があるため、稼働時間は8,760-240=8,520時間となります。(1年365日=8,760時間ではないことに注意が必要です)

 

次に、稼働時間8,520時間から計画停止以外のサービス停止時間142時間を差し引くと、8,378時間となります。

 

したがって、稼働率は(8,378/8,520)×100%=98.3%と求まります。

選択肢1. 94.5%

冒頭の解説より、正しい稼働率は98.3%であるため不適切な選択肢となります。

選択肢2. 95.6%

冒頭の解説より、正しい稼働率は98.3%であるため不適切な選択肢となります。

 

※(計画停止+計画停止以外のサービス停止)時間/1年365日で計算すると、本選択肢を選んでしまいます。

選択肢3. 97.3%

冒頭の解説より、正しい稼働率は98.3%であるため不適切な選択肢となります。

 

※一般的な稼働率で計算すると(8,760-240)÷8,760=97.26%という計算結果になり、本選択肢を選んでしまうことが考えられます。

選択肢4. 98.3%

冒頭の解説より、正しい稼働率は98.3%であるため正解の選択肢となります。

選択肢5. 99.8%

冒頭の解説より、正しい稼働率は98.3%であるため不適切な選択肢となります。

 

※稼働率の数値は100%に近い方が良いという知識に引きずられてしまうと、本選択肢を選んでしまうことが考えられます。

まとめ

【補足】

 

サービスレベル目標については令和5年度第19問、令和4年度第18問にも出題されていますが、いずれも計算問題ではありませんでした。そのため、サービスレベル目標の計算問題としては唯一の過去問題となります。

 

令和8年度以降、計算問題が出題されても対応できるように本問を使って復習しておきましょう。(計算式を覚えるよりも、稼働率がどのように設定されるのかを理解することが大事です)

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