中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問167 (経営情報システム 問7)

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問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問167(経営情報システム 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

利用者に品質の高い情報システムを提供するために、ソフトウェアのテストは欠かせない。テストに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • アルファテストでは、システム開発の最終段階で、開発中のソフトウェアを利用者に提供し、実際に使用してもらって、システム要件を満たしているかを検証する。
  • 回帰テストでは、大量アクセスなどの負荷をかけて応答時間や資源利用状況などを測定し、高負荷状況でのソフトウェアの振る舞いを検証する。
  • 境界値分析とは、データを有効値と無効値のグループに分け、おのおののグループから代表値を1つずつ選んでテストする技法である。
  • ドライバとは、上位モジュールから下位モジュールへと順に結合してテストを実施する際、呼び出し先の下位のモジュールが未完成の場合、その代わりとなるテスト用ダミーモジュールのことである。
  • ホワイトボックステストでは、モジュール内の分岐や繰り返しなど、内部ロジックの正しさを検証する。

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この過去問の解説 (1件)

01

テストに関する出題です。この分野も頻出なので、テキストでしっかり基本をおさえておきたいところです。

選択肢1. アルファテストでは、システム開発の最終段階で、開発中のソフトウェアを利用者に提供し、実際に使用してもらって、システム要件を満たしているかを検証する。

誤りです。

システム開発の最終段階で、開発中のソフトウェアを利用者に提供し、実際に使用してもらって、システム要件を満たしているかを検証するのは、ベータテストです。

アルファテストはむしろ開発の初期の段階で、開発者や社内だけでテストを行うものです。αが最初で次がβ、という時系列のイメージで、ベータのほうが後に来ると覚えれば、記憶しやすいと思います。

選択肢2. 回帰テストでは、大量アクセスなどの負荷をかけて応答時間や資源利用状況などを測定し、高負荷状況でのソフトウェアの振る舞いを検証する。

誤りです。

大量アクセスなどの負荷をかけて応答時間や資源利用状況などを測定し、高負荷状況でのソフトウェアの振る舞いを検証するのは、負荷テストです。

回帰テストは、修正や追加を行った後に既存機能に不具合が生じていないかを確認するものです。

「回帰」という言葉の意味合いが「高負荷」というイメージに結び付きにくいので、なんとなくこの選択肢が誤りだと推察できます。

選択肢3. 境界値分析とは、データを有効値と無効値のグループに分け、おのおののグループから代表値を1つずつ選んでテストする技法である。

誤りです。

境界値分析は、入力の境界(例えばある範囲の最小値、最大値や、その直前・直後など)を重点的にテストする手法です。

各々のグループから代表値を1つずつ選んでテストする技法は、同値分割法です。

単にグループ内の「代表値」を選ぶことが「境界値」というイメージに結び付きにくいことからも、この選択肢が誤りだと推察できます。

選択肢4. ドライバとは、上位モジュールから下位モジュールへと順に結合してテストを実施する際、呼び出し先の下位のモジュールが未完成の場合、その代わりとなるテスト用ダミーモジュールのことである。

誤りです。

下位のモジュールの代わりのダミーモジュールは、スタブです。

反対に、上位モジュールのダミーが、ドライバです。

ドライバとスタブの用語の定義は試験に出やすいので、必ずおさえておきましょう。

スタブ=部(シタブ)

と覚えると、記憶に残りやすいです。

選択肢5. ホワイトボックステストでは、モジュール内の分岐や繰り返しなど、内部ロジックの正しさを検証する。

正しいです。

反対に、モジュール内の分岐や繰り返しなどの内部ロジックを細かく検証せずに、入力と出力だけでテストするのがブラックボックスです。

中身が明らかなのがホワイトボックス、中身の構造が隠されているのがブラックボックスで、なんとなくイメージわきやすいですね。

まとめ

テストのキーワードは、五感やイメージを駆使して、覚えてしまいましょう。

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