中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問158 (経営法務 問22)

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問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問158(経営法務 問22) (訂正依頼・報告はこちら)

遺留分に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 遺留分侵害額請求権は、裁判外で行使することも可能である。
  • 遺留分侵害額請求権は、相続開始の時から1年以内に行使しなければ、時効によって消滅する。
  • 相続の開始後における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。
  • 被相続人の兄弟姉妹は、被相続人の相続について遺留分を有する。

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この過去問の解説 (2件)

01

民法の「遺留分」からの出題です。

選択肢1. 遺留分侵害額請求権は、裁判外で行使することも可能である。

正解です。

民法で、遺留分侵害額請求権を「裁判外で行使する」ことを制限する規定はありません。

選択肢2. 遺留分侵害額請求権は、相続開始の時から1年以内に行使しなければ、時効によって消滅する。

誤りです。

民法第1048条に、「遺留分侵害額の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から10年を経過したときも、同様とする。」との規定があります。

相続開始の時から10年経過するまでは、消滅しません。

選択肢3. 相続の開始後における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。

誤りです。

民法第1049条第1項に、「相続の開始における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。」との規定があります。

相続の開始「後」、ではありません。

選択肢4. 被相続人の兄弟姉妹は、被相続人の相続について遺留分を有する。

誤りです。

遺留分の権利者は、配偶者・子・直系尊属のみです。

兄弟姉妹は有しません。

これは頻出なので、覚えておきましょう。

まとめ

遺留分は頻出分野なので、民法全体に手が回らなくても、相続関係はざっとおさえておきましょう。

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02

遺留分に関する問題です。遺留分とは、相続人に法律で定められた最低限の財産を受け取ることを保証する仕組みのことです。本問は遺留分の基本的な知識が問われており、消去法でも十分に正答することが可能です。

 

前問の遺言でも触れましたが、遺言や相続は出題頻度が高く、遺留分も相続の論点のためよく出題されます。最近では令和5年度第17問、令和3年度第7問でも出題されています。

選択肢1. 遺留分侵害額請求権は、裁判外で行使することも可能である。

遺留分侵害額請求権は意思表示だけでも成立するため、正解の選択肢となります。(裁判外で行使することも可能)

 

※ただし、内容証明郵便などで意思表示を証拠に残すことが一般的です。(「言った」「言わない」のトラブルを防ぐため)

選択肢2. 遺留分侵害額請求権は、相続開始の時から1年以内に行使しなければ、時効によって消滅する。

遺留分侵害額請求権は、相続開始を知った時から10年以内に行使しなければ時効によって消滅するため不適切な選択肢となります。

 

※「遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知った時から1年以内」という別パターンもありますが、いずれの場合も「知った時」が起点となっており、この手の間違い問題は過去に何度も出題されています。

選択肢3. 相続の開始後における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。

相続の開始後における遺留分の放棄は、単独でも自由に行なうことができ不適切な選択肢となります。

 

※家庭裁判所の許可が必要なのは、相続の開始「前」となります。

選択肢4. 被相続人の兄弟姉妹は、被相続人の相続について遺留分を有する。

被相続人の兄弟姉妹は、被相続人の相続について遺留分を有さないため不適切な選択肢となります。

 

※令和5年度再試験第6問でも、同じ内容が問われています。

まとめ

【補足】

 

平成時代後期には遺留分を算定させる計算問題が出題されたことがあります(平成28年度第4問)が、近年はそこまで踏み込んだ出題はありません。

 

ただし、難易度を上げるために再度出題されることも考えられますので、遺留分の理解がスムーズにできる方で学習余力がある場合は念のため過去問題をチェックしてみても良いかも知れません。

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