中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問144 (経営法務 問8)
問題文
Article XX (Governing Law and Dispute Resolution)
1. This Agreement shall be governed by and construed in accordance with the laws of Japan, without reference to conflict of laws principle.
2. All disputes, controversies or differences arising out of or in connection with this Agreement shall be finally settled by arbitration in Tokyo, Japan in accordance with the Commercial Arbitration Rules of the Japan Commercial Arbitration Association. The number of arbitrators shall be three. Each party shall be entitled to appoint one arbitrator. The two arbitrators appointed by the parties shall select the third arbitrator. The award of the arbitrators shall be final and binding upon the parties. The arbitration proceedings shall be conducted in English.
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問題
中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問144(経営法務 問8) (訂正依頼・報告はこちら)
Article XX (Governing Law and Dispute Resolution)
1. This Agreement shall be governed by and construed in accordance with the laws of Japan, without reference to conflict of laws principle.
2. All disputes, controversies or differences arising out of or in connection with this Agreement shall be finally settled by arbitration in Tokyo, Japan in accordance with the Commercial Arbitration Rules of the Japan Commercial Arbitration Association. The number of arbitrators shall be three. Each party shall be entitled to appoint one arbitrator. The two arbitrators appointed by the parties shall select the third arbitrator. The award of the arbitrators shall be final and binding upon the parties. The arbitration proceedings shall be conducted in English.
- 仲裁手続は、中立的な第三者である3名の仲裁人によって当事者の話し合いを仲介することで紛争の解決を目指す手続きであり、当事者に紛争の解決に関する合意が成立しない場合には不成立となる。
- 仲裁判断は、当事者を法的に拘束するが、判断内容に不服がある場合には原則として裁判所に不服の申立てをすることができる。
- 仲裁手続は、日本商事仲裁協会の商事仲裁規則に従って、3名の仲裁人によって、英語で行われる。
- 仲裁手続は、日本の東京で行われるため、国際商業会議所の商事仲裁規則に従って、契約条項の定めにかかわらず、日本語で行われ、準拠法は日本法となる。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、英文契約書における「準拠法と紛争解決条項(仲裁条項)」の読解力を問うものです。 特に、「仲裁(Arbitration)」と「調停(Mediation)」の違いや、仲裁判断の効力(最終性)についての理解がポイントになります。
英文契約条項の意味
まず、問題文の英文条項(Article XX)の要点を日本語に訳して整理します。
●第1項(準拠法)
"governed by ... laws of Japan" → 本契約は日本法に準拠し、同法に従って解釈される。
●第2項(紛争解決)
"finally settled by arbitration" → 紛争は仲裁によって最終的に解決される。(※調停や裁判ではない)
"in accordance with the Commercial Arbitration Rules of the Japan Commercial Arbitration Association" → 日本商事仲裁協会(JCAA)の商事仲裁規則に従う。
"number of arbitrators shall be three" → 仲裁人の数は3名とする。
"award ... shall be final and binding" → 仲裁判断は最終的なものであり、両当事者を法的に拘束する。(※裁判所への上訴はできない)
"conducted in English" → 仲裁手続は英語で行われる。
誤り
この記述は「仲裁」ではなく「調停(Mediation)」に関する説明です。
「話し合いを仲介する」「合意が成立しない場合には不成立」という点が誤りです。
条文にある "Arbitration"(仲裁) は、当事者の話し合いで合意を目指すのではなく、第三者(仲裁人)が裁判官のように判断(仲裁判断)を下す手続きです。当事者が合意しなくても、仲裁人の判断によって解決が強制されます。
誤り
「原則として裁判所に不服の申立てをすることができる」という点が誤りです。
条文に "The award ... shall be final"(判断は最終的なものである) とある通り、仲裁判断に対しては、原則として裁判所に不服申し立て(上訴)を行うことはできません(一発勝負です)。これが通常の裁判との大きな違いです。
正解です
本文の内容を正確に反映しています。
"Japan Commercial Arbitration Association"(日本商事仲裁協会)の規則に従う。
"three"(3名)の仲裁人によって行われる。
"conducted in English"(英語で行われる)。
すべての要素が条文と一致しています。
誤り
「契約条項の定めにかかわらず、日本語で行われ」等の記述が誤りです。
仲裁の手続き(言語や適用ルール)は、当事者の合意(契約書の内容)が優先されます。
契約書に「英語(English)」で「日本商事仲裁協会(JCAA)」のルールに従うと明記されているため、開催地が東京であっても、日本語や国際商業会議所(ICC)のルールが強制されることはありません。
英文問題は毎年出題されます。捨て問と割り切っても良いですが、キーワードさえ読み取れれば正解できる問題もあります。
5年程度の過去問で単語を覚え、何度か読み直し慣れておく程度の学習で十分だと思います。
本試験では最後にまわすのが得策でしょう。この問題は、以下のキーワードが正しく読み取れれば正解できます。
過去問を学習する際の参考にしてください。
Arbitration = 仲裁(調停とは異なり、第三者が決定を下す。不服申立て不可)
Japan Commercial Arbitration Association = 日本商事仲裁協会
English = 英語
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02
英文契約に関する問題です。英文契約も経営法務特有の出題形式であり、毎年1~2問出題されます。
英語に苦手意識のある方には英文契約の問題はハードルが高いですが、本問は選択肢に「3名」という記述があり、英語に苦手意識のある方にとっては与件文の中から「3名」の記述があるかどうかを探すことが手掛かりとなります。
第2項に「The number of arbitrators shall be three(仲裁人は3名)」という記述があり、選択肢は2つに絞り込まれます。
第2項の最後に「The arbitration proceedings shall be conducted in English(仲裁手続きは英語で行われる)」いう記述があり、選択肢は1つに絞り込まれます。
※現代社会では日常生活で横文字(英語)を見る機会も多く、英語に苦手意識のある方でもEnglishまたはJapaneseの文字を探すことには対応できると思います。
第2項に「The award of the arbitrators shall be final and binding upon the parties(仲裁人の裁定は最終的なものであり、当事者を拘束する)」とあり、合意が成立しない場合には不成立とはならないため不適切な選択肢となります。
第2項に「~shall be finally settled by arbitration in Tokyo(東京=本問では日本の仲裁裁定により最終的に解決されるものとする)」とあり、裁判所に不服の申立てはできないため不適切な選択肢となります。
冒頭の解説より、仲裁手続は3名の仲裁人によって英語で行われるため正解の選択肢となります。
他の選択肢で問われていますが、仲裁手続は英語で行われるため不適切な選択肢となります。
【補足】
英文契約は毎年1~2問出題されるため、英語に抵抗のない方にとっては得点源となり得ます。逆に英語に苦手意識のある方にとっては、今から英語を学習しても本試験当日に解けるようになるかどうかは分からないため非常にコスパが悪いです。
むしろ、思い切って英文契約は「捨て問」扱いとして他の問題に学習時間を振り向けて得点を積み上げる方が無難です。ただし、本問のように対応できそうな出題がある可能性を考慮して、本試験では30秒でざっと問題を見た上で解くか捨てるかを決めると良いでしょう。
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