中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問132 (運営管理 問39)
問題文
生鮮標準商品コードは、主に( A )で利用することを想定した標準商品コードである。農林水産省が1997年度から5年間実施した食品流通情報化基盤開発事業で( B )を対象に検討され、( C )から始まる13桁の体系で制定された。その後、2006年度から3年間実施された経済産業省の流通システム標準化事業で一部見直しが行われた。
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問題
中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問132(運営管理 問39) (訂正依頼・報告はこちら)
生鮮標準商品コードは、主に( A )で利用することを想定した標準商品コードである。農林水産省が1997年度から5年間実施した食品流通情報化基盤開発事業で( B )を対象に検討され、( C )から始まる13桁の体系で制定された。その後、2006年度から3年間実施された経済産業省の流通システム標準化事業で一部見直しが行われた。
- A:EDI B:白物4品 C:2001
- A:EDI B:白物4品 C:4922
- A:EDI B:生鮮4品 C:4922
- A:品質管理 B:生鮮4品 C:2001
- A:品質管理 B:白物4品 C:2001
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この過去問の解説 (1件)
01
この問題は、一見すると暗記問題に見えますが、「標準化」「バーコードの最初の数字のルール」を知っていれば、選択肢3を見た瞬間に正解を絞り込める、実は美味しい問題です。「バーコードの最初の数字」は頻出論点でもあります。
特に試験本番では「生鮮標準商品コード」や「食品流通情報化基盤開発事業」という馴染みのない言葉に引っ張られてしまいがちですが惑わされず冷静に対処し取りこぼしを防ぎましょう。
各用語の説明 と読解
スーパーの裏側で、企業同士がどうやって会話しているか?という話です。
● EDI(Electronic Data Interchange)
日本語では「電子データ交換」。 企業と企業の間で、注文書や請求書などのデータを「専用の回線でやり取りすること」。 電話やFAX(アナログ)ではなく、コンピューター同士が直接(デジタル)会話する仕組みのことです。
● 生鮮標準商品コード(4922...)
「北海道産のLサイズの玉ねぎ」などを、どのスーパーでも、どの卸売業者でも同じように認識できるように作られた「全国共通の背番号」。標準という言葉に着目しましょう。 これが決まっていないと、同じ商品なのにA店では「コード100」、B店では「コード999」というふうに、EDI(コンピューター同士の会話)が成立しません。
● 生鮮4品(せいせんよんひん)
スーパーで売っている「活きのいい」食材の代表選手たち。野菜・果物・精肉・鮮魚 この4つをまとめて「生鮮4品」と呼びます。「白物(しろもの)」というのは大根や白菜など一部の野菜のことで、野菜全体を表す言葉ではありません。また白物4品というのは、「大根・白菜・キャベツ・レタス」のような特定の野菜グループを指す現場用語で国の標準コードの対象としては狭すぎます。
●JANコード(バーコード)の先頭番号。
「45」か「49」で始まる = 日本の国番号(世界共通=全国共通の国コード)
「20」~「29」で始まる = 各小売店が独自に付与したその店だけで通用する専用コード(インストアコード)
ここまでの前提知識で設問文を読み返すと
「国が音頭をとって、業者ごとにバラバラだった野菜や魚の取引を、デジタル基盤(EDI)と共通コード(背番号)で統一し食品流通業界全体の生産性を向上させるプロジェクトを行なった」と読み解くことができます。
1: EDI → 流通の情報化なのでEDI(電子データ交換)→〇
2: 白物4品 → 白物。 国のプロジェクトにしては対象が狭すぎる→△
3: 2001 → 『20』から始まっている。これはスーパーが独自につける『インストアコード(店内用)』。問題文には『標準(全国共通)』って書いてあるので、矛盾してる→×
判定:2と3がおかしいので ×です。
1: EDI → 流通の情報化なのでEDI(電子データ交換)→〇
2: 白物4品 → 白物。 国のプロジェクトにしては対象が狭すぎる→△
3: 4922 → 『49』から始まってるので これは日本の国番号だから『標準コード』として正しい→〇
判定:1と3は合ってるけど、2の「白物限定」という縛りがあるので ×です。
〇正解です
1: EDI → 流通の情報化なのでEDI(電子データ交換)→〇
2: 生鮮4品 → 青果(野菜・果物)・精肉・鮮魚。スーパーの生鮮部門を全部カバーしている。国の規格→〇
3: 4922 → 『49』から始まってるので これは日本の国番号だから『標準コード』として正しい→〇
判定:3つとも矛盾がないので 〇正解です。
1:品質管理 → 『品質管理(味見や鮮度チェック)』のためにわざわざ別のコードを作りますか? →×
2:生鮮4品 → 青果(野菜・果物)・精肉・鮮魚。スーパーの生鮮部門を全部カバーしている。国の規格→〇
3:2001 → 『20』から始まっている。これはスーパーが独自につける『インストアコード(店内用)』。問題文には『標準(全国共通)』って書いてあるので、矛盾してる→×
判定:1と3が間違ってるので ×です。
1:品質管理 → 『品質管理(味見や鮮度チェック)』のためにわざわざ別のコードを作りますか? →×
2:白物。 国のプロジェクトにしては対象が狭すぎる→△
3:2001 → 『20』から始まっている。これはスーパーが独自につける『インストアコード(店内用)』。問題文には『標準(全国共通)』って書いてあるので、矛盾してる→×
判定:3つとも間違っており×です。
いかがでしたでしょうか?今回は知らない言葉があっても正答にたどり着く思考プロセスを少しご紹介しました。
この手の(少し意地悪な)問題の出題は今後も続くと予想されます。何度かこの問題を解いてみて本番で慌てない解法も身に付けましょう。最後に「食品流通情報化基盤開発事業」という言葉を知識ゼロ から分解し読解してみます。
「食品流通情報化基盤開発事業」 これを普通の日本語に翻訳すると、こうなります。
食品流通 = 八百屋さんや魚屋さんの世界を
情報化 = コンピューターで管理できるようにして
基盤開発 = みんなが使える「土台(ルール)」を作ろう
事業 = というプロジェクト
つまり、「野菜や魚のアナログ取引を、デジタルの共通ルールに変えてしまおうプロジェクト」 という意味です。 今後の試験対策上も「食品流通情報化基盤開発事業」 の名称自体を暗記する必要はありません。問われていたのは別の知識です。ただし冒頭解説の内容だけは口で説明できるくらい記憶に定着させておいてください。
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