中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問89 (企業経営理論 問37)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問89(企業経営理論 問37) (訂正依頼・報告はこちら)

ブランディングに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • COO(Country of Origin)イメージは、製品に対する消費者の選好に影響を及ぼし、時間を経ても変化することはない。
  • コ・ブランディングは、コミュニケーション・コストを削減できるが、ブランド・エクイティが希釈化するリスクがあるため、新製品には適用できない。
  • 第三者ソース(専門誌、専門機関、知名度が高い評論家、ステータスがあるユーザーなど)による高評価は、ブランドに対する高い信頼性を付与し、消費者の態度を向上させるが、ソーシャルネットワーク上での影響力は極めて小さい。
  • 著名人による推奨は、当該著名人のイメージと結びつく知覚は形成されるが、ブランドが思い出されないリスクがあり、ファン以外の注意はひきつけられない。
  • ライセンス供与は、在庫費用や製造費用をかけずにブランド認知を増やすことができるが、過剰露出になった場合、消費者の飽きが生じるリスクがある。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

ブランディングに関する問題です。

 

本問は、各選択肢の記述から正誤判断して正答することが可能です。(ブランディングの知識がなくても対応可能)

選択肢1. COO(Country of Origin)イメージは、製品に対する消費者の選好に影響を及ぼし、時間を経ても変化することはない。

COO(Country of Origin)とは、直訳すると「原産国」です。原産国のイメージは時間の経過とともに変化することから、不適切な選択肢となります。

 

※本選択肢は「時間を経ても変化することはない」という100%断定的な表現に違和感を感じて、選択肢から除外できれば十分です。

選択肢2. コ・ブランディングは、コミュニケーション・コストを削減できるが、ブランド・エクイティが希釈化するリスクがあるため、新製品には適用できない。

コ・ブランディング(共同ブランディング)とは、複数の企業やブランドが提携するマーケティング戦略です。

 

具体的にはユニクロが人気キャラクターを起用したコラボTシャツ、クレジットカード会社が航空会社などと提携して発行するカードなどがあります。

 

そのため、 新製品に適用できると考えられるため不適切な選択肢となります。

 

※本選択肢は「新製品には適用できない」という100%断定的な表現に違和感を感じて、選択肢から除外できれば十分です。

選択肢3. 第三者ソース(専門誌、専門機関、知名度が高い評論家、ステータスがあるユーザーなど)による高評価は、ブランドに対する高い信頼性を付与し、消費者の態度を向上させるが、ソーシャルネットワーク上での影響力は極めて小さい。

第三者ソース(専門誌、専門機関、知名度が高い評論家、ステータスがあるユーザーなど)は、社会的なステータスが高いと考えられます。

 

したがって、ソーシャルネットワーク上での影響力も極めて大きいと考えられ不適切な選択肢となります。

選択肢4. 著名人による推奨は、当該著名人のイメージと結びつく知覚は形成されるが、ブランドが思い出されないリスクがあり、ファン以外の注意はひきつけられない。

著名人をテレビCMに起用するなどして、ファン以外の不特定多数への注意をひきつけることができるため不適切な選択肢となります。

 

※本選択肢は「ファン以外の注意はひきつけられないという100%断定的な表現に違和感を感じて、選択肢から除外できれば十分です。

選択肢5. ライセンス供与は、在庫費用や製造費用をかけずにブランド認知を増やすことができるが、過剰露出になった場合、消費者の飽きが生じるリスクがある。

本選択肢の具体例としては、ある有名なキャラクターが、高級ブランドのコラボ商品、スーパーのレジ横のお菓子、100円ショップの雑貨など様々な製品にライセンス供与されたことがあり、その結果として新鮮味が失われてブランドへの関心が薄れてしまったことがあります。

 

そのため、過剰露出になった場合は消費者の飽きが生じるリスクがあるため正解の選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

ブランドも出題頻度の高い論点です。ほぼ毎年1~2問出題されており、優先的に学習時間を割くべき論点です。

参考になった数3

02

ブランディングは、競合との差別化を図り、顧客の中に選ばれる理由としての無形資産を築く活動です。

原産国、第三者の評価、著名人の推奨といった外部のシグナルを戦略的に活用することで、ブランドの信頼性を高めることができますが、それらには露出過多による希少性の喪失といった副作用のリスクも伴います。

選択肢1. COO(Country of Origin)イメージは、製品に対する消費者の選好に影響を及ぼし、時間を経ても変化することはない。

不適切
COO(Country of Origin:原産国イメージ)は、その国の経済成長や技術革新に伴い、歴史的に大きく変化し得るものです。

選択肢2. コ・ブランディングは、コミュニケーション・コストを削減できるが、ブランド・エクイティが希釈化するリスクがあるため、新製品には適用できない。

不適切
コ・ブランディングは新製品の信頼性を補完し、市場参入を容易にするために積極的に活用される手法の一つです。

 

コ・ブランディング:共同ブランディング、共創ブランディングと呼ばれ、異なるブランドが組んで製品を市場に導入すること

選択肢3. 第三者ソース(専門誌、専門機関、知名度が高い評論家、ステータスがあるユーザーなど)による高評価は、ブランドに対する高い信頼性を付与し、消費者の態度を向上させるが、ソーシャルネットワーク上での影響力は極めて小さい。

不適切
現代においてインフルエンサー等による評価は、SNS上での拡散を通じて極めて強大な影響力を発揮します。

選択肢4. 著名人による推奨は、当該著名人のイメージと結びつく知覚は形成されるが、ブランドが思い出されないリスクがあり、ファン以外の注意はひきつけられない。

不適切
著名人の起用は、ファン以外の層の注意を惹きつけ、ブランドの認知度を一気に高める効果があります。

選択肢5. ライセンス供与は、在庫費用や製造費用をかけずにブランド認知を増やすことができるが、過剰露出になった場合、消費者の飽きが生じるリスクがある。

適切
自社の経営資源を使わずに収益を上げられる反面、管理が不十分で露出過多になればブランドの希少性や鮮度が失われるリスクを正しく指摘しています。

まとめ

ブランド資産の活用は、いわば信頼の切り売りにならないよう注意が必要です。ライセンス供与は収益拡大の近道ですが、過剰な露出はブランドという秘伝のタレを薄めてしまうようなものであり、常にその希少性と価値を守るためのコントロールが不可欠です。

参考になった数1