中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問84 (企業経営理論 問32(2))
問題文
企業は有望な機会を特定したり、自社が直面している問題を把握したりする目的で、環境分析を行っている。企業による環境分析は、自社を取り巻く①外部環境の分析と自社の経営資源に関わる②内部環境の分析に分けられる。
文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。
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問題
中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問84(企業経営理論 問32(2)) (訂正依頼・報告はこちら)
企業は有望な機会を特定したり、自社が直面している問題を把握したりする目的で、環境分析を行っている。企業による環境分析は、自社を取り巻く①外部環境の分析と自社の経営資源に関わる②内部環境の分析に分けられる。
文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 3C分析は、市場分析、競合他社分析、自社分析で構成される。このうち、自社分析では、自社の顧客のトレンドや潜在性といった動向を分析することが目的であるため、個別顧客のニーズや行動までは分析対象にならない。
- KFS(Key Factor for Success)は、自社の将来的な目標と現状との間のギャップの明確化や自社の成長において獲得すべき経営資源の明確化において指針となる概念である。
- マーケティング・マイオピアを回避するためには、市場や顧客ニーズの変化を的確に捉えることよりも、自社の製品や技術の優位性を経営資源の観点から的確に捉えることが重要である。
- リソース・ベースト・ビューでは、企業はまず市場でのポジションを決め、それに必要な企業内の資源を構築するという順序で事業戦略を策定する。
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この過去問の解説 (2件)
01
内部環境分析に関する問題です。外部環境分析同様に、こちらも主要な内部環境分析フレームワークの基本的な知識が問われています。難易度も高くなく、十分に正答が狙えます。
3C分析の自社分析では、個別顧客のニーズや行動も分析対象になるため不適切な選択肢となります。
※3C分析の目的は、市場と競合他社との比較から自社の競争優位性と成功要因(KSF)を見つけ出し、具体的なマーケティング戦略を立案することにあります。そのため、顧客のニーズや行動の分析は欠かせません。
本選択肢は、KFS(Key Factor for Success)の説明として適切であり正解の選択肢となります。
なお、KSF(Key Success Factor)やCSF(Critical Success Factor)もありますが、ほぼ同じ意味合いで用いられます。
マーケティング・マイオピアを回避するためには、自社の製品や技術の優位性を経営資源の観点から的確に捉えることよりも、市場や顧客ニーズの変化を的確に捉えることが重要であるため不適切な選択肢となります。
「リソース・ベースト・ビュー」(リソース=経営資源をベースにした視点)という用語からも明らかなように、企業はまず必要な企業内の資源を構築し、それに市場でのポジションを決めるという順序で事業戦略を策定するため不適切な選択肢となります。
【補足】
マーケティング・マイオピア(近視眼的マーケティング)の例としては、本年度の他の問題で解説している富士フィルムとコダックの比較を参考にしてください。コダックは、まさにマーケティング・マイオピアに陥っていたと考えられます。
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02
内部環境分析は、自社が持つ経営資源や強みを特定し、それをいかに市場の機会と結びつけるかを検討するために行われます。自社の強みに固執して顧客ニーズを見失うマーケティング・マイオピア(近視眼)を避けつつ、勝敗を分ける決定的な要因(KFS)を見極めることが、競争優位の構築に直結します。
不適切
顧客の動向やニーズを分析するのは市場・顧客分析(Customer)の役割です。また、戦略において個別顧客のニーズを軽視することは不適切です。
適切
KFS(Key Factor for Success:主要成功要因)は、市場で成功するために不可欠な要素であり、目標達成のためにどの資源を強化すべきかを判断する際の重要な指針となります。
不適切
マーケティング・マイオピア(近視眼)を回避するには、製品そのものではなく、市場や顧客ニーズの変化を的確に捉えることが極めて重要です。
不適切
リソース・ベースト・ビューは、外部のポジションよりも先に、自社の内部資源を起点として戦略を構築する考え方です。
戦略策定の核心は、自社の強みと市場で勝つための条件(KFS)を合致させることにあります。
自社が持つ独自の経営資源を客観的に評価し、それを顧客ニーズの変化という外部要因に適応させることで、持続可能な競争優位が確立されます。
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