中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問83 (企業経営理論 問32(1))
問題文
企業は有望な機会を特定したり、自社が直面している問題を把握したりする目的で、環境分析を行っている。企業による環境分析は、自社を取り巻く①外部環境の分析と自社の経営資源に関わる②内部環境の分析に分けられる。
文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
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問題
中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問83(企業経営理論 問32(1)) (訂正依頼・報告はこちら)
企業は有望な機会を特定したり、自社が直面している問題を把握したりする目的で、環境分析を行っている。企業による環境分析は、自社を取り巻く①外部環境の分析と自社の経営資源に関わる②内部環境の分析に分けられる。
文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- PEST分析は、企業動向に影響を与える人口動態的要因(people)、経済的要因(economy)、社会的要因(society)、技術的要因(technology)を分析する手法である。
- SWOT分析の4つの分析視点のうち、外部環境分析に該当するのはSとWの視点である。
- 業界内の競争状況を視覚的に分析する知覚マップ分析では、価格、製品多様性、地域展開などの客観的要素が分析軸として設定される。
- ハーフィンダール・ハーシュマン指数の値が小さいほど、市場は完全競争につながっていく。
- ファイブ・フォーシズは、分析者の主観が反映されにくい極めて客観的な枠組みであり、分析結果の信頼性が高い。
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この過去問の解説 (2件)
01
外部環境分析に関する問題です。主要な外部環境分析フレームワークの基本的な知識が問われています。難易度も高くなく、十分に正答が狙えます。
PEST分析は、企業動向に影響を与える政治的要因(political)、経済的要因(economy)、社会的要因(society)、技術的要因(technology)を分析する手法であるため不適切な選択肢となります。
※人口動態は社会的要因の1つです。
SWOT分析の4つの分析視点のうち、SとWの視点は内部環境分析に該当するため不適切な選択肢となります。
「知覚」マップ分析は、主観的要素が分析軸として設定されるため不適切な選択肢となります。
※知覚マップ分析では価格、製品多様性、地域展開などが2軸に設定されますが、価格が「高い」「安い」と感じる程度は人により異なります。(同じ10,000円でも、高いと感じる人もいれば感じない人もいる)
ハーフィンダール・ハーシュマン指数は、数字が大きいほど独占市場に近づくことから正解の選択肢となります。
※過去の中小企業診断士試験では0~1や0~10,000など異なる数値が設定されたこともありますが、数字が大きいほど独占市場に近いことは同じです。
【ハーフィンダール・ハーシュマン指数の計算方法】
各社の市場シェアを2乗したものを足し合わせます。
・5社が20%ずつシェアを分け合っている場合
(20)2+(20)2+(20)2+(20)2+(20)2=2,000
・2社が50%ずつシェアを分け合っている場合
(50)2+(50)2=5,000
つまり、1社で100%の市場シェアを占めている場合にハーフィンダール・ハーシュマン指数は最大化されます。
ファイブ・フォーシズは、分析者の主観が反映されやすい極めて主観的な枠組みであり不適切な選択肢となります。
【補足】
PEST分析、SWOT分析、知覚マップ分析、5フォース分析は、いずれも何度も出題履歴がある主要な外部環境分析フレームワークです。
また、ハーフィンダール・ハーシュマン指数も独占市場の論点で何度も出題履歴があります。
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02
環境分析は、企業の課題を整理し、有望な機会を特定するために不可欠なプロセスです。外部環境は、マクロ環境(PEST分析)や業界構造(ファイブ・フォーシズ)、競合の配置(知覚マップ)などを客観的に捉えることで、主観に頼らない戦略策定が可能となります。
不適切
PEST分析の「P」は政治的要因(Politics)を指します。人口動態は、社会的要因(society)の中に含まれる要素です。
不適切
SWOT分析において、外部環境に該当するのは機会(O)と脅威(T)です。S(強み)とW(弱み)は自社の経営資源に関わる内部環境を分析する視点です。
不適切
知覚マップは、消費者がブランドをどのように捉えているかという主観的な知覚を可視化するためのものです。必ずしも客観的な要素のみが軸になるわけではありません。
適切
ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)は市場の集中度を示す指標であり、値が小さいほど市場の独占度が低く、完全競争に近い状態であることを示します。
不適切
ファイブ・フォーシズは体系的な枠組みですが、各要因の評価や境界の引き方には、依然として分析者の主観が入り込む余地があります。
環境分析において重要なのは、複数のフレームワークを組み合わせて市場の構造と自社の位置を立体的に把握することになります。
HHI(集中度)などの定量的な指標で市場の激しさを確認しつつ、PESTやSWOTで質的な変化を捉えることで、実効性のある戦略の土台が築かれます。
診断士試験対策としては基本的な論点であり、最低限必要な知識ですので各フレームワークをしっかりと覚えるようにしましょう。
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