中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問74 (企業経営理論 問24)
問題文
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問題
中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問74(企業経営理論 問24) (訂正依頼・報告はこちら)
- 使用者が、専門的な知識、技術または経験であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限る。)との間で有期労働契約を締結する場合、その労働契約は5年を超える期間について締結してはならない。
- 使用者は、就業規則において「退職手当は3年以上勤務した者に支給する」と定めている場合、契約期間を1年とする有期雇用労働者を雇い入れたときの労働条件の通知に際して、退職手当の有無を明示する必要はない。
- 使用者は、有期雇用労働者を、有期労働契約期間が満了するまでの間は雇用し続けなければならず、やむを得ない事由がある場合であっても、当該契約期間の途中で解雇することができない。
- 有期雇用労働者が、有期労働契約期間が満了する日までの間に更新の申し込みをした場合、当該労働者において、当該契約期間満了時に更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認められるときは、使用者は、いかなる場合も当該契約の更新の申し込みを拒絶することができない。
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この過去問の解説 (2件)
01
有期雇用労働者に関する問題です。
専門的知識等を有する労働者との間で有期労働契約を締結する場合、契約期間の上限は5年となるため正解の選択肢となります。
「退職手当は3年以上勤務した者に支給する」と就業規則において定めているため、契約期間を1年とする有期雇用労働者を雇い入れたときの労働条件の通知に際しても退職手当の有無を明示する必要があり不適切な選択肢となります。
※退職手当は相対的明示事項(企業が任意で定める制度に関する項目)であり、就業規則に定めがない場合は明示する義務はありません。
やむを得ない事由がある場合は契約期間の途中で解雇することができるため、不適切な選択肢となります。
※「やむを得ない事由」とは、天災により事業継続が不可能になった場合や、労働者の重大な規約違反(経歴詐称、数ヶ月以上の無断欠勤など)など極めて限定的で重大な理由を指します。安易に解雇すると、トラブルの原因になります。
本選択肢は、いわゆる「雇い止め」の論点です。使用者(労働者を雇用する)側に立って考えます。
有期雇用労働者から契約更新の申し込みがあり、使用者がそれを拒絶しようとする場合は、雇い止めをする「客観的に合理的な理由」「社会通念上相当」な事情が必要となります。
したがって、いかなる場合も当該契約の更新の申し込みを拒絶することができないわけではなく不適切な選択肢となります。
※「いかなる場合も~拒絶することができない」という100%断定的な表現に違和感を感じて、選択肢から除外することも可能です。
【補足】
雇い止めに関連する論点として、同一使用者との間で有期労働契約を更新し、通算契約期間が5年を超えた労働者からの申し出により期間の定めのない無期労働契約に転換できる「無期転換ルール」があります。申し出があれば、使用者は拒否することができません。
※「労働者から申し出がある」ことがポイントとなります。(無期労働契約は労働者の権利ですが職業選択の自由があり、「これからもこの職場で働きたい」という意思表示をする必要があるため)
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02
有期雇用労働者の契約期間や通知ルールに関する労働法規の問題です。企業経営理論で労働法規関連は必ず2~3問程度出題されます。日頃から法改正などにアンテナを張っておくことが重要です。
適切
原則として有期契約の限度は3年ですが、高度な専門知識を有する者や満60歳以上の者との契約については、特例として最長5年までの契約が認められています。
不適切
退職手当に関する定めがある場合、その有無は労働条件の絶対的明示事項です。1年契約であっても、将来的に3年を超える可能性がある以上、明示が必要です。
不適切
やむを得ない事由がある場合には、契約期間の途中であっても解雇は可能です。ただし、無期雇用の場合よりも解雇の有効性は厳しく判断されます。
不適切
客観的に合理的な理由があり社会通念上相当と認められる場合には、更新の拒絶が可能です。設問のいかなる場合も拒絶できないという記述は過剰であり誤りです。
有期雇用契約は、労働者の契約期間への安心感と更新への期待を保護する仕組みになっています。
高度専門職に5年の長期契約を認めることでプロジェクトの安定を図る一方、雇い入れ時の条件明示や、安易な雇止めを制限するルールによって、立場の弱い有期労働者の権利を守ることが法律の趣旨となっています。
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