中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問70 (企業経営理論 問20)
問題文
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問題
中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問70(企業経営理論 問20) (訂正依頼・報告はこちら)
- F.フィードラーの研究によると、状況好意性が極めて好ましい場合と極めて好ましくない場合は、人間関係志向型のリーダーの方がタスク志向型のリーダーよりも高業績をあげる傾向がある。
- オハイオ研究によると、有効なリーダーシップの行動特性を表す「構造づくり」と「配慮」は互いにトレードオフの関係にあり、それらを両立させることは不可能である。
- サーバント・リーダーシップ理論によると、サーバント・リーダーシップの成立要件とは、リーダーが何を要求しているかにメンバーが常に注意を向け、リーダーに対して自己犠牲的な行動をメンバーがとることである。
- パス・ゴール理論によると、リーダーがメンバーあるいは業務環境に欠けている要因を補完する行動をとった場合に、メンバーの業績と満足度は上昇する傾向がある。
- リーダー・メンバー交換理論(LMX理論)によると、リーダーと個々のメンバーとの間で結ばれる個別の交換関係の質ではなく、リーダーとメンバー集団全体との間で結ばれる包括的な交換関係の質が、メンバーの態度や行動に影響を与えるとされる。
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この過去問の解説 (2件)
01
リーダーシップ理論に関する複数の知識を横断的に問う問題です。
F.フィードラーの研究によると、状況好意性が極めて好ましい場合と極めて好ましくない場合は、タスク志向型のリーダーの方が人間関係志向型のリーダーよりも高業績をあげる傾向があるため不適切な選択肢となります。
オハイオ研究では「構造づくり」と「配慮」は両立すると考えており、どちらにも関心の高いリーダーが優れたリーダーであるとしているため不適切な選択肢となります。
※オハイオ研究について知識が不十分な場合は、「両立させることは不可能」という100%断定的な表現に違和感を感じて選択肢から除外できるようにしたいです。
サーバント・リーダーシップ理論によると、サーバント・リーダーシップの成立要件とは、メンバーが何を要求しているかにリーダーが常に注意を向け、メンバーに対して自己犠牲的な行動をリーダーがとることであるため不適切な選択肢となります。
※サーバント=「召使い」という意味ですが、メンバーとリーダーとの間に逆の上下関係が存在するわけではありません。「メンバーのために、リーダーが自己犠牲の精神でサポートする」というニュアンスです。
パス・ゴール理論は、リーダーがゴール(目標)へのパス(道筋)を示してメンバーを助けることであるため正解の選択肢となります。
リーダー・メンバー交換理論(LMX理論)によると、リーダーと個々のメンバーとの間で結ばれる包括的な交換関係の質ではなく、リーダーとメンバー集団全体との間で結ばれる個別の交換関係の質が、メンバーの態度や行動に影響を与えるとされるため不適切な選択肢となります。
【補足】
本問で問われている理論は、すべて過去問題での出題があります。
リーダーシップ理論は混み入った領域のため、スムーズに理解できるわけではありませんが、頻出論点であるため優先的に学習時間を割いて下さい。(本問のように、まず結論を押さえてから詳細を把握する方が理解しやすいです)
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02
状況やメンバーの特性に応じた適切なリーダーシップ理論に関する問題です。
不適切
フィードラー理論では、状況が極端な場合(極めて良い、または極めて悪い)は、仕事の完遂を優先するタスク志向型が有効であるとされています。
不適切
オハイオ研究では「構造づくり(タスク重視)」と「配慮(人間関係重視)」は独立した次元であり、両方を高いレベルで備えたリーダーが最も有効である可能性が示唆されています,。トレードオフではありません。
不適切
サーバント・リーダーシップは、リーダーがまずメンバーに「奉仕」し、彼らの成長や目標達成を支援することを指します。メンバーがリーダーに自己犠牲を払うという主客が逆転した記述は誤りです。
適切
リーダーの役割は、部下が目標(ゴール)に到達するための道筋(パス)にある障害を取り除き、不足している情報や支援を補うことであるとする理論です。
不適切
LMX理論の核心は、リーダーが個々のメンバーと築く1対1の信頼関係の質の高さが、成果に影響を与えるという点にあります。
リーダーシップ理論は、個人の資質を問う特性論から、行動を分析する行動論、そして状況に応じた適応を説く状況適応論(コンティンジェンシー理論)へと発展してきました。
実務上の要諦は以下の通りです。
・状況への適合:フィードラーやパス・ゴール理論が示す通り、リーダーに求められる行動は、部下の能力や業務の性質、環境の確実性によって動的に変化します。
・補完的役割:リーダーは単に指示を出す存在ではなく、組織や部下に不足している情報、資源、心理的サポートを補完することで、目標達成の確率を高める調整役としての機能が求められます。
・関係の質:LMX理論が指摘するように、集団を一律に管理するのではなく、個々のメンバーとの信頼関係を深化させることが、最終的に組織全体のパフォーマンス向上に直結します。
現代の複雑な組織においては、特定のリーダーシップスタイルを固持するのではなく、直面する課題やメンバーの成熟度に合わせて柔軟に行動を選択する適応力こそが、有効なリーダーシップの源泉となります。
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