中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問69 (企業経営理論 問19)

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問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問69(企業経営理論 問19) (訂正依頼・報告はこちら)

「組織社会化」とは、新しいメンバーが組織や集団の価値観、規範、必要とされる行動パターンなどを学び、それらに適応していくプロセスを指す。
組織社会化に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 新しいメンバーが自らの仕事の出来栄えのフィードバックを上司に求めるような積極的な行動をとることは、新しいメンバーの組織社会化を阻害するように作用する。
  • ある組織の一員として組織社会化を既に経験した個人が、転職などの組織間移動を契機として移動先の組織に適応していく過程は「組織再社会化」と呼ばれる。
  • 上司とメンターは、新しいメンバーの組織社会化を促進する社会化エージェントとして重要な役割を果たす一方で、新しいメンバーと同じ地位の同僚が社会化エージェントの役割を果たすことはない。
  • 組織社会化によって、組織文化にとらわれない組織メンバーの自由な思考や行動が促進されることで、組織の秩序が損なわれる側面がある。
  • 組織社会化の一部である「予期的社会化」とは、組織や集団に参加した新しいメンバーが、参加直後に得た情報や経験に基づいて、その組織や集団に自分が将来的に適応できるかどうかを予期するプロセスを指す。

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この過去問の解説 (2件)

01

組織社会化に関する問題です。正誤判断が難しい選択肢が一部ありますが、一読すれば明らかに違和感があると分かる選択肢もあり、選択肢は絞り込みやすいです。

 

※与件文の「組織社会化とは、新しいメンバーが組織や集団の価値観、規範、必要とされる行動パターンなどを学び、それらに適応していくプロセスを指す」という記述が、正誤判断のヒントとなる選択肢があります。

選択肢1. 新しいメンバーが自らの仕事の出来栄えのフィードバックを上司に求めるような積極的な行動をとることは、新しいメンバーの組織社会化を阻害するように作用する。

新しいメンバーが自らの仕事の出来栄えのフィードバックを上司に求めるような積極的な行動をとることは、新しいメンバーの組織社会化を促進するように作用するため不適切な選択肢となります。

選択肢2. ある組織の一員として組織社会化を既に経験した個人が、転職などの組織間移動を契機として移動先の組織に適応していく過程は「組織再社会化」と呼ばれる。

本問は「組織再社会化」の記述として適切であり、正解の選択肢となります。

 

※与件文の組織社会化「新しいメンバーが組織や集団の価値観、規範、必要とされる行動パターンなどを学び、それらに適応していく」プロセスを、転職などを機に再び繰り返すとイメージすると分かりやすいと思います。

選択肢3. 上司とメンターは、新しいメンバーの組織社会化を促進する社会化エージェントとして重要な役割を果たす一方で、新しいメンバーと同じ地位の同僚が社会化エージェントの役割を果たすことはない。

上司とメンターは、新しいメンバーの組織社会化を促進する社会化エージェントとして重要な役割を果たす一方で、新しいメンバーと同じ地位の同僚が社会化エージェントの役割を果たすこともあるため不適切な選択肢となります。

 

※「果たすことはない」という100%断定表現に違和感を感じて、選択肢から除外できれば十分です。

選択肢4. 組織社会化によって、組織文化にとらわれない組織メンバーの自由な思考や行動が促進されることで、組織の秩序が損なわれる側面がある。

与件文に「組織社会化とは、新しいメンバーが組織や集団の価値観、規範、必要とされる行動パターンなどを学び、それらに適応していくプロセスを指す」とあり、組織文化にとらわれない(学び、順応しようとしない)組織メンバーを対象とするものではなく不適切な選択肢となります。

選択肢5. 組織社会化の一部である「予期的社会化」とは、組織や集団に参加した新しいメンバーが、参加直後に得た情報や経験に基づいて、その組織や集団に自分が将来的に適応できるかどうかを予期するプロセスを指す。

「予期的社会化」とは、就職活動中の情報収集、インターンシップ、採用面接、先輩との交流などを通じて興味・関心のある組織や集団の価値観や行動様式、期待される役割などを参加前に学んで適応準備をすることであり不適切な選択肢となります。

 

※本問は「予期的社会化」の知識がないと正誤判断が難しいですが、消去法で構わないので「予期」という意味合いから見極めることができれば望ましいです。

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02

新しいメンバーが組織の価値観や行動パターンを学び適応する組織社会化に関する問題です。

選択肢1. 新しいメンバーが自らの仕事の出来栄えのフィードバックを上司に求めるような積極的な行動をとることは、新しいメンバーの組織社会化を阻害するように作用する。

不適切
自発的な情報収集やフィードバックを求める行動は、不確実性を解消し、組織への適応を促進するポジティブな要因です。

選択肢2. ある組織の一員として組織社会化を既に経験した個人が、転職などの組織間移動を契機として移動先の組織に適応していく過程は「組織再社会化」と呼ばれる。

適切
すでに基本的な社会人スキルを持つ経験者が、新しい組織の固有のルールや文化に適応し直すプロセスは再社会化と定義されます。

選択肢3. 上司とメンターは、新しいメンバーの組織社会化を促進する社会化エージェントとして重要な役割を果たす一方で、新しいメンバーと同じ地位の同僚が社会化エージェントの役割を果たすことはない。

不適切
同僚もまた、日常的な情報の共有や精神的なサポートを通じて、新人を組織に馴染ませる重要な社会化エージェントの一員です。

選択肢4. 組織社会化によって、組織文化にとらわれない組織メンバーの自由な思考や行動が促進されることで、組織の秩序が損なわれる側面がある。

不適切
組織社会化の本来の目的は、組織の価値観や規範を内面化させることで、組織としての秩序や一体性を高めることにあります。

選択肢5. 組織社会化の一部である「予期的社会化」とは、組織や集団に参加した新しいメンバーが、参加直後に得た情報や経験に基づいて、その組織や集団に自分が将来的に適応できるかどうかを予期するプロセスを指す。

不適切
予期的社会化とは、入社・参加前の段階で、その組織について調べたりイメージを持ったりすることを指します。参加後の活動を指すものではありません。

まとめ

用語の定義を知らなければ理解が難しい問題です。

 

・予期的社会化:組織に入る前に前もってその組織の規範や価値観を学習するプロセスを指します。
・再社会化:一度組織に適応した人が、転職などで別の組織に移った際に、新しい組織に適応していくプロセスを指します。
・社会化エージェント:上司、先輩、同僚、メンターなど、新入社員などが組織に順応し、役割を理解するのを助ける存在を指します。

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