中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問61 (企業経営理論 問11)

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問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問61(企業経営理論 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

E.リースが提唱したリーン・スタートアップに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
  • リーン・スタートアップでは、アーリー・アダプターと呼ばれる流行に敏感かつ自ら情報収集をするような顧客層を巻き込むことが推奨される。
  • リーン・スタートアップでは、戦略転換(ピボット)をする最適なタイミングを特定化する手法が提示され、それを使用することが推奨される。
  • リーン・スタートアップでは、想定された顧客が必要とする新規製品・サービスについて仮説を立て、それをもとにコストをかけずに作った実用最小限の製品・サービスを顧客に使ってもらい、顧客の反応を計測することが推奨される。
  • リーン・スタートアップは、新規性が非常に高く、顧客が存在するのかどうかも分からないような製品・サービスに適しており、幅広い産業に応用できる。
  • リーン・スタートアップは、トヨタ生産方式から影響を受けた考え方である。

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この過去問の解説 (2件)

01

リーン・スタートアップに関する問題です。本問では、最も「不適切」なものを選択させる設定になっていることに注意してください。(毎年1~3問程度、不適切なものを選択させるパターンの出題があります)

 

リーン(無駄がない、痩せているという意味)スタートアップは、時間・コストなど経営資源の無駄を徹底的に排除し、「構築-計測-学習」のフィードバックループを高速で回す手法です。トヨタ生産方式(リーン生産方式)の影響を受けており、以下のようなプロセスで進めます。

 

・想定顧客が求める製品やサービスについて、仮説を立てる(構築)

・MVP(必要最小限の製品)を素早く市場に出して、顧客の反応から学ぶ(計測)

・顧客の反応から仮説を検証し、改善や方向転換(=ピボット)を行なう(学習)

 

選択肢1. リーン・スタートアップでは、アーリー・アダプターと呼ばれる流行に敏感かつ自ら情報収集をするような顧客層を巻き込むことが推奨される。

冒頭の解説より、計測のプロセスであり正しい記述です。(本問では、不適切な選択肢となります)

選択肢2. リーン・スタートアップでは、戦略転換(ピボット)をする最適なタイミングを特定化する手法が提示され、それを使用することが推奨される。

リーン・スタートアップでは、戦略転換(ピボット)をする最適なタイミングを特定化する手法が提示されていないため誤りの記述です。(本問では、正解の選択肢となります)

選択肢3. リーン・スタートアップでは、想定された顧客が必要とする新規製品・サービスについて仮説を立て、それをもとにコストをかけずに作った実用最小限の製品・サービスを顧客に使ってもらい、顧客の反応を計測することが推奨される。

冒頭の解説より、構築や計測のプロセスであり正しい記述です。(本問では、不適切な選択肢となります)

選択肢4. リーン・スタートアップは、新規性が非常に高く、顧客が存在するのかどうかも分からないような製品・サービスに適しており、幅広い産業に応用できる。

リーンスタートアップは、時間・コストなど経営資源の無駄を徹底的に排除するため新規性が非常に高く、顧客が存在するのかどうかも分からないような製品・サービスに適しており正しい記述です。(本問では、不適切な選択肢となります)

 

IT業界・製造業・サービス業などでも取り入れられており、幅広い産業に応用できる点でも正しい記述です。

選択肢5. リーン・スタートアップは、トヨタ生産方式から影響を受けた考え方である。

冒頭の解説より、リーン・スタートアップはトヨタ生産方式から影響を受けた考え方であり正しい記述です。(本問では、不適切な選択肢となります)

まとめ

【補足】

 

リーン・スタートアップは平成の終わり頃~令和の初め頃には時折出題がありましたが、近年はエフェクチュエーションの出題が多くなっています。

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02

リーン・スタートアップの概念に関する問題です。ここでは「不適切なもの」を選ぶ形式である点に注意が必要です。

選択肢1. リーン・スタートアップでは、アーリー・アダプターと呼ばれる流行に敏感かつ自ら情報収集をするような顧客層を巻き込むことが推奨される。

適切(回答としては不正解)
初期の不完全な製品に対してもフィードバックをくれるアーリー・アダプターの存在は、学習サイクルを回す上で極めて重要です。

選択肢2. リーン・スタートアップでは、戦略転換(ピボット)をする最適なタイミングを特定化する手法が提示され、それを使用することが推奨される。

不適切(今回の正解)
リーン・スタートアップは学習を通じた軌道修正を重視しますが、ピボットの最適なタイミングを特定するような手法は存在しません。あくまで検証結果に基づく主観的な経営判断が求められます。

選択肢3. リーン・スタートアップでは、想定された顧客が必要とする新規製品・サービスについて仮説を立て、それをもとにコストをかけずに作った実用最小限の製品・サービスを顧客に使ってもらい、顧客の反応を計測することが推奨される。

適切(回答としては不正解)

これは「構築-計測-学習」のサイクルおよびMVP(実用最小限の製品)の定義そのものであり、適切な記述です。

選択肢4. リーン・スタートアップは、新規性が非常に高く、顧客が存在するのかどうかも分からないような製品・サービスに適しており、幅広い産業に応用できる。

適切(回答としては不正解)

不確実性の高い環境において、無駄を削ぎ落として学習を速めるこの手法は、製造業からサービス業まで広く適用可能です。

選択肢5. リーン・スタートアップは、トヨタ生産方式から影響を受けた考え方である。

適切(回答としては不正解)

提唱者のエリック・リースは、ムダを排除する「リーン生産方式(トヨタ生産方式の概念)」をスタートアップの文脈に応用したと明言しています。

まとめ

リーン・スタートアップは、極度の不確実性に直面する新規事業において、リソースの浪費を最小限に抑えつつ、顧客に支持される製品・サービスを構築するための科学的アプローチです。概念としてはシステム開発手法のアジャイル開発によく似ています。

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