中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問46 (財務・会計 問20(2))

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問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問46(財務・会計 問20(2)) (訂正依頼・報告はこちら)

以下の図は、縦軸に投資の期待収益率、横軸に当該投資収益率のリスクをとった平面上に、ポートフォリオ理論の下での、危険資産と安全資産の投資機会集合を示したものである。これに関して、下記の設問に答えよ。なお、点Cは、点Eと点Gを結ぶ直線と、点Aと点Dを結ぶ曲線の接点である。

安全資産が存在する場合の記述として、最も適切なものはどれか。
問題文の画像
  • 安全資産による資金の貸借ができるならば、効率的フロンティアは点Eと点Gを結ぶ直線である。
  • 点Cは安全資産と複数の危険資産で作られるポートフォリオである。
  • 点Eと点Gを結ぶ直線を証券市場線という。
  • リスク回避的な投資家の保有するポートフォリオのリスクプレミアムは、市場ポートフォリオのそれよりも小さい。

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この過去問の解説 (2件)

01

前問に続き、ポートフォリオ理論の安全資産に関する問題です。

選択肢1. 安全資産による資金の貸借ができるならば、効率的フロンティアは点Eと点Gを結ぶ直線である。

前問でも触れられていますが、安全資産による資金の貸借ができるならば、効率的フロンティアは直線EGとなるため正解の選択肢となります。

 

 

選択肢2. 点Cは安全資産と複数の危険資産で作られるポートフォリオである。

点Cは危険資産のみ(安全資産はゼロ)で構成された最も効率的なポートフォリオのため、不適切な選択肢となります。

 

※点Cは「市場ポートフォリオ」ともいい、他の選択肢でこの用語が問われています。

選択肢3. 点Eと点Gを結ぶ直線を証券市場線という。

点Eと点Gを結ぶ直線は資本市場線であるため、不適切な選択肢となります。

選択肢4. リスク回避的な投資家の保有するポートフォリオのリスクプレミアムは、市場ポートフォリオのそれよりも小さい。

リスク回避的な投資家の保有するポートフォリオのリスクプレミアムは、市場ポートフォリオのそれよりも小さいとは限らないため不適切な選択肢となります。

 

※市場ポートフォリオ(点C)よりもリスク回避的であれば点Eの安全資産寄りになるため、本選択肢の記述は正しいですが、点G寄りであればリスク選好的になるためリスクプレミアムは大きくなります。(リスク回避的な投資家が、リスク選好的な行動を取ることはないとは言い切れません)

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02

「安全資産がない場合」から一歩進んで、「安全資産が存在する場合(資本市場理論)」の理解を問うものです。

選択肢1. 安全資産による資金の貸借ができるならば、効率的フロンティアは点Eと点Gを結ぶ直線である。

正しいです。

安全資産(点E)が存在し、無リスク利子率で資金の貸借(借り入れや貸し付け)ができるようになると、投資家は「曲線」ではなく「直線」の上で行動するようになります。

点Eと、危険資産の集合体である曲線の接点Cを結ぶ直線(およびその延長線である直線EG)は、同じリスクに対して曲線よりも高い収益率を提供します。

この直線を資本市場線(CML)と呼び、安全資産がある場合の「効率的フロンティア」となります。

選択肢2. 点Cは安全資産と複数の危険資産で作られるポートフォリオである。

誤りです。

点Cは「接点ポートフォリオ」と呼ばれます。

 

誤りのポイント: 点Cは、危険資産のみ(株式など)を組み合わせて作られる、最も効率的なポートフォリオです。

安全資産は含まれていません。

安全資産を組み合わせると、直線EC上のどこかに位置することになります。

選択肢3. 点Eと点Gを結ぶ直線を証券市場線という。

誤りです。

 

誤りのポイント: 正しくは「資本市場線(Capital Market Line)」です。

「証券市場線(Security Market Line)」は、横軸に「ベータ」をとった別のグラフにおける直線を指します。

 

選択肢4. リスク回避的な投資家の保有するポートフォリオのリスクプレミアムは、市場ポートフォリオのそれよりも小さい。

リスクプレミアムは「期待収益率 - 無リスク利子率」で表されます。

 

誤りのポイント: 直線EGのうち、点Cよりも右側(点G寄り)に位置するポートフォリオを保有する投資家は、市場ポートフォリオ(点C)よりも高いリスクを取っているため、リスクプレミアムは市場ポートフォリオよりも大きくなります。

まとめ

「安全資産が存在する」という条件が出たら、「分離定理」を思い出してください。

これは「投資家のリスクの好みに関わらず、危険資産の最適な組み合わせ(点C)は全員同じになる」という理論です。

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