中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問227 (中小企業経営・中小企業政策 問32(設問2))
問題文
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、一定の要件を満たす事業計画(3~5年)を策定し実施する中小企業・小規模事業者等が行う、技術的革新性のある製品・サービスの開発や既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制の強化にかかる設備投資等を支援するものである。
この新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の補助上限額に関する記述として、最も適切なものはどれか。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、一定の要件を満たす事業計画(3~5年)を策定し実施する中小企業・小規模事業者等が行う、技術的革新性のある製品・サービスの開発や既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制の強化にかかる設備投資等を支援するものである。
この新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の補助上限額に関する記述として、最も適切なものはどれか。
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問題
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中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問227(中小企業経営・中小企業政策 問32(設問2)) (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、一定の要件を満たす事業計画(3~5年)を策定し実施する中小企業・小規模事業者等が行う、技術的革新性のある製品・サービスの開発や既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制の強化にかかる設備投資等を支援するものである。
この新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の補助上限額に関する記述として、最も適切なものはどれか。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、一定の要件を満たす事業計画(3~5年)を策定し実施する中小企業・小規模事業者等が行う、技術的革新性のある製品・サービスの開発や既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制の強化にかかる設備投資等を支援するものである。
この新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の補助上限額に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 「新事業進出枠」の補助上限額は最大1億2,000万円である。
- 大学・公設試験研究機関等の指定の機関と連携して取り組む事業者に対しては、補助上限額が上乗せされる場合がある。
- 補助事業終了後、一定期間で大幅な賃上げに取り組む事業者に対しては、補助上限額が上乗せされる場合がある。
- 補助事業終了後、一定期間で定められた基準以上の付加価値額の増加に取り組む事業者に対しては、補助上限額が上乗せされる場合がある。
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この過去問の解説 (2件)
01
正しい選択肢は「補助事業終了後、一定期間で大幅な賃上げに取り組む事業者に対しては、補助上限額が上乗せされる場合がある。」です。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、中小企業や小規模事業者が、新しい製品・サービスの開発や新市場への進出、海外への輸出拡大などに取り組む際、設備投資などの費用を支援する制度です。
この補助金には「革新的新製品・サービス枠」「新事業進出枠」「グローバル枠」の3つがあります。
補助上限額は、申請する枠や従業員数によって異なります。
また、一定の条件を満たして大幅な賃上げを実施する場合、補助上限額が引き上げられる特例が設けられています。
この記述は誤りです。
新事業進出枠の補助上限額は、通常は最大7,000万円、大幅な賃上げの特例を適用した場合は最大9,000万円です。
新事業進出枠は、これまで行っていた事業とは異なる新しい市場に進出したり、付加価値の高い事業を始めたりする企業を支援するものです。
例えば、食品製造業を営む企業が、新しい顧客層に向けた商品を開発し、その生産設備を導入する場合などが考えられます。
なお、補助上限額は従業員数によって異なり、従業員数が多い企業ほど上限額が高く設定されています。
したがって、最大1億2,000万円という説明は誤りです。
の記述は誤りです。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、大学や公設試験研究機関などと連携すること自体を理由として、補助上限額を引き上げる特例は設けられていません。
「公設試験研究機関」とは、地方公共団体などが設置し、企業の技術開発や製品の試験などを支援する研究機関です。
例えば、中小企業が大学と共同で新しい製造技術を研究する場合、技術面での支援を受けることができます。
しかし、大学などと連携しているだけで、補助金の上限額が増えるわけではありません。
補助上限額の引上げには、一定の賃上げ要件を満たすことなど、制度で定められた条件が必要です。
この記述が正しいです。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、「賃上げ特例」が設けられています。
この特例は、従業員の給与を大幅に引き上げる企業に対して、通常よりも高い補助上限額を適用するものです。
令和8年度の第1回公募では、補助事業終了後3~5年間の事業計画期間において、次の条件を両方満たすことが求められています。
従業員1人当たりの給与支給総額の年平均成長率を6.0%以上増加させること
事業場内最低賃金を、地域別最低賃金より50円以上高い水準にすること
例えば、新事業進出枠では、従業員数が101人以上の企業の場合、通常の補助上限額は7,000万円ですが、賃上げ特例を適用すると9,000万円まで引き上げられます。
ただし、賃上げ特例の適用を受けた企業が、計画で定めた目標を達成できなかった場合は、補助金の返還を求められることがあります。
このように、大幅な賃上げに取り組む企業に対して、補助上限額を上乗せする仕組みが設けられています。
この記述は誤りです。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、付加価値額の年平均成長率を4.0%以上増加させることが基本要件の1つです。
「付加価値額」とは、企業が事業活動によって新しく生み出した価値を金額で表したものです。
この補助金では、次のように計算します。
付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費
例えば、新しい機械を導入して生産性を高めたり、付加価値の高い商品を開発したりすることで、付加価値額を増やすことが考えられます。
ただし、付加価値額の増加は基本要件であり、一定以上増加させることによって補助上限額が自動的に引き上げられる制度ではありません。
補助上限額の上乗せを受けるための特例は、主に大幅な賃上げに関するものです。
そのため、この選択肢は誤りです。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、中小企業や小規模事業者の新しい事業への挑戦や設備投資を支援する制度です。
今回の問題では、補助上限額と、補助上限額が引き上げられる条件を理解することが重要です。
<革新的新製品・サービス枠>
通常の補助上限額:最大2,500万円
賃上げ特例適用時:最大3,500万円
<新事業進出枠>
通常の補助上限額:最大7,000万円
賃上げ特例適用時:最大9,000万円
<グローバル枠>
通常の補助上限額:最大7,000万円
賃上げ特例適用時:最大9,000万円
なお、実際の補助上限額は、各枠における従業員数の区分によって異なります。
<賃上げ特例の条件>
補助事業終了後3~5年間の事業計画期間中に、次の条件を満たす必要があります。
1人当たり給与支給総額の年平均成長率:6.0%以上
事業場内最低賃金:地域別最低賃金より50円以上高い水準
通常の基本要件では、給与支給総額の年平均成長率は3.5%以上、事業場内最低賃金は地域別最低賃金より30円以上高い水準とされています。
そのため、賃上げ特例では、通常よりも高い賃上げ目標を達成することが求められます。
一方、大学や研究機関との連携や、付加価値額の増加だけを理由とする補助上限額の上乗せはありません。
今回の問題では、「新事業進出枠は通常最大7,000万円」「賃上げ特例では最大9,000万円」「大幅な賃上げが補助上限額の引上げにつながる」というポイントを覚えておくことが大切です。
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02
前問に引き続き、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金に関する問題です。本補助金は、従来の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)」と「新事業進出補助金」を統合・再編する形で令和8年度から新設されました。
本補助金では、各企業の事業展開の目的に合わせて3つの補助対象事業枠から選択して申請できるようになっています。(①②が新事業進出補助金、③がものづくり補助金の申請内容でした)
出所:独立行政法人 中小企業基盤整備機構「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金とは」
(https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/overview)
①革新的新製品・サービス枠
・対象となる事業
革新的な新製品・新サービスの開発(既存の製品・サービスの生産等のプロセスについて改善・向上を図る事業や、業種ごとに同業の中小企業者等において既に相当程度普及している新製品・新サービスの開発は対象外)
・補助率
中小企業者1/2、小規模企業・小規模事業者、再生事業者2/3
・補助上限額
最大2,500万円(賃上げ特例適用の場合は最大3,500万円)
・補助対象経費
機械装置・システム構築費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費、広告宣伝・販売促進費
②新事業進出枠
・対象となる事業
申請企業にとって、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業(過去に製造等していた製品等の再製造等は対象外) ※世の中における新規性(日本初・世界初)ではないことに注意
・補助率
中小企業者(小規模企業・小規模事業者、再生事業者含む)1/2(2/3)
補助上限額
・最大7,000万円(賃上げ特例適用の場合は最大9,000万円)
・補助対象経費
機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費、広告宣伝・販売促進費
③グローバル枠
・対象となる事業
海外市場開拓(輸出)に向けた、国内の輸出体制強化の取組を支援
・補助率
中小企業者(小規模企業・小規模事業者、再生事業者含む)2/3
・補助上限額
最大 7,000万円(賃上げ特例適用の場合は最大9,000万円)
・補助対象経費
機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費、広告宣伝・販売促進費、海外旅費、通訳・翻訳費
冒頭の解説②より、補助上限額は最大7,000万円(賃上げ特例適用の場合は最大9,000万円)であるため、不適切な選択肢となります。
冒頭の解説より、補助上限額が上乗せされるのは賃上げ特例の場合であるため、不適切な選択肢となります。
冒頭の解説より、補助事業終了後、一定期間で大幅な賃上げに取り組む事業者に対しては、補助上限額が上乗せされる場合があるため正解の選択肢となります。
冒頭の解説より、補助上限額が上乗せされるのは賃上げ特例の場合であるため、不適切な選択肢となります。
【補足】
他の問題の解説でも述べていますが、補助金の出題では「賃上げに取り組む事業者に対しては補助上限額が上乗せされる場合がある」という一文を覚えておくだけでも本問のように正答できることがあります。
補助金の出題では数値が問われることが多く、実務で補助金業務に従事していない方にとっては対応が難しいです。「賃上げ=補助上限額上乗せ」をキーワードでまず覚えておき、数値部分を学習していくのが良いでしょう。
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