中小企業診断士 過去問
令和8年度(2026年)
問5 (経済学・経済政策 問5)

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問題

中小企業診断士試験 令和8年度(2026年) 問5(経済学・経済政策 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

GDPデフレーターに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • GDPデフレーターは、基準年次の名目ウェイトを基準にして計算されるので、ラスパイレス型の指数である。
  • GDPデフレーターは、名目GDPから実質GDPを差し引くことで得ることができる。
  • 内閣府は、物価の動きを捉えるために、GDPデフレーターを毎月公表している。
  • 名目GDPの成長率よりも実質GDPの成長率が小さいとき、GDPデフレーターの変化率はプラスである。

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この過去問の解説 (1件)

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正しい選択肢は「名目GDPの成長率よりも実質GDPの成長率が小さいとき、GDPデフレーターの変化率はプラスである。」です。

GDPデフレーターは、国内で生産されたモノやサービス全体の物価の動きを表す指標です。

基本的には、

GDPデフレーター=名目GDP÷実質GDP×100

という関係があります。

そのため、名目GDPの伸びが実質GDPの伸びを上回っている場合、その差には物価上昇の影響が含まれていると考えられ、GDPデフレーターは上昇します。

選択肢1. GDPデフレーターは、基準年次の名目ウェイトを基準にして計算されるので、ラスパイレス型の指数である。

適切ではありません。

ラスパイレス型の物価指数は、基準となる時点の数量を重みとして使う方法です。消費者物価指数などで使われる考え方です。

一方、従来型のGDPデフレーターは、比較する時点の数量を重みとして計算するパーシェ型の物価指数として考えられます。

なお、日本の国民経済計算では、現在は毎年ウェイトを更新してつなげていく連鎖方式が用いられています。

したがって、「基準年次の名目ウェイトを基準にするラスパイレス型」という説明は適切ではありません。

選択肢2. GDPデフレーターは、名目GDPから実質GDPを差し引くことで得ることができる。

適切ではありません。

GDPデフレーターは、名目GDPと実質GDPの「差」ではなく、比率から求めます。

計算の考え方は、

GDPデフレーター=名目GDP÷実質GDP×100

です。

例えば、名目GDPが110、実質GDPが100なら、GDPデフレーターは110となります。

名目GDPから実質GDPを引いて求めるものではありません。

選択肢3. 内閣府は、物価の動きを捉えるために、GDPデフレーターを毎月公表している。

適切ではありません。

GDPデフレーターはGDPの統計から求められるため、GDPと同じく四半期を基本として公表されます。

「四半期」とは、1年を3か月ずつに分けた期間です。

毎月の物価の動きを見る代表的な指標には、総務省が公表する消費者物価指数などがあります。

したがって、GDPデフレーターを「毎月公表している」という部分が誤りです。

選択肢4. 名目GDPの成長率よりも実質GDPの成長率が小さいとき、GDPデフレーターの変化率はプラスである。

適切です。

名目GDPは、その時点の価格で計算したGDPです。そのため、物価が上がれば、その影響も名目GDPの増加として表れます。

一方、実質GDPは、物価変動の影響を取り除いて計算したGDPです。

そのため、名目GDPの成長率が実質GDPの成長率を上回っている場合、その差は物価の上昇による部分と考えられます。

つまり、

名目GDPの成長率>実質GDPの成長率

であれば、GDPデフレーターは上昇し、その変化率はプラスになります。

まとめ

GDPデフレーターは、名目GDPと実質GDPの比率から求める、国内で生産されたモノやサービス全体の物価を表す指標です。

名目GDPには物価変動の影響が含まれますが、実質GDPではその影響が取り除かれています。

そのため、名目GDPの成長率が実質GDPの成長率より大きければ、物価が上昇していることを示し、GDPデフレーターの変化率はプラスになります。

したがって、正しい選択肢は「名目GDPの成長率よりも実質GDPの成長率が小さいとき、GDPデフレーターの変化率はプラスである。」です。

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