中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問224 (中小企業経営・中小企業政策 問29(1))

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問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問224(中小企業経営・中小企業政策 問29(1)) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

中小企業診断士のX氏は、商工会主催の経営セミナーで、参加者のY氏に対し経営革新計画について以下のとおり説明した。

X氏:「経営の向上を図るために新たな事業活動を行う経営革新計画の承認を受けることで、(株)日本政策金融公庫の特別貸付制度や信用保証の特例など多様な支援を受けることができる制度があります。該当する事業内容や経営目標を盛り込んだ経営革新計画を作成し、都道府県知事または国の承認を受けることが必要です。」
Y氏:「どのような経営目標を立てるのでしょうか。」
X氏:「経営目標としては、3年から5年の事業期間において(   )または従業員1人当たりの(   )が年率3.0%以上伸び、かつ給与支給総額が年率1.5%以上伸びる計画となっていることが求められます。」
Y氏:「詳しい内容を知りたいのですが、どこに相談すればよいですか。」
X氏:「まずは都道府県の経営革新計画担当課に相談してください。」
Y氏:「分かりました。どうも、ありがとうございました。」

会話の中の下線部の「該当する事業内容」に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  商品の新たな販売方式の導入は対象となる。
b  自社にとって新しいものであれば、他社で採用されているものも対象となる。
  • a:正  b:正
  • a:正  b:誤
  • a:誤  b:正
  • a:誤  b:誤

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この過去問の解説 (2件)

01

経営革新計画に関する問題です。前問の解説で述べていますが、経営革新計画は「中小企業等経営強化法」に基づき策定されるものです。

 

「数値が問われやすい」という過去の傾向を踏まえて、今回は「該当する事業内容」という数値を問わない新たな切り口で出題してきています。ただし、解答群bは補助金事業の種類によっては全く同じ要件が問われているものがあるため、補助金の知識がある方は「正」であると判断可能です。

 

解答群aの「商品の新たな販売方式の導入」とは、自社で販売方式が対面しかない場合に新しくインターネット販売を追加するといったことが挙げられます。

 

経営革新計画は、企業の付加価値額や従業員1人当たりの給与支給総額を増加させるための取組なので、そのような取組に資する内容であれば対象となると考えると、「商品の新たな販売方式の導入」は対象になります

選択肢1. a:正  b:正

冒頭の解説より、最も適切な正誤の組み合わせは「a:正 b:正」であるため正解の選択肢となります。

選択肢2. a:正  b:誤

冒頭の解説より、最も適切な正誤の組み合わせは「a:正 b:」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢3. a:誤  b:正

冒頭の解説より、最も適切な正誤の組み合わせは「a: b:正」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢4. a:誤  b:誤

冒頭の解説より、最も適切な正誤の組み合わせは「a: b:」であるため不適切な選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

解答群bの例としては、サブスクリプション(サブスク)を導入して成功している他社事例がある場合、自社ではサブスク未導入なので新たにサブスクを導入する(自社にとって新しいものである)ということです。

 

解答群aも解答群bと考え方は似ているので、解答群bが正なら解答群aも正だろうという推測は可能です。

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02

政策分野の最重要テーマの一つである「経営革新計画」に関する出題です。

この制度は、中小企業が「新しいこと」にチャレンジして経営を向上させる際に、国や都道府県がお墨付き(承認)を与えるものです。
 

この問題を解くための必須知識

 

「経営革新計画」を攻略するためには、以下の2点をセットで理解しておく必要があります。

根拠法

「中小企業等経営強化法」に基づいています。

 

「経営革新」の2つの要件

①新事業活動 従来とは異なる新しい取り組みを行うこと→新規性

②経営の向上 具体的な数値目標(付加価値額、給与支給総額)を達成する計画であること。

 

承認を受けると、日本政策金融公庫による低利融資や、信用保証の別枠設定補助金の優先採択など、非常に手厚い支援が受けられます。診断士が実務で最も多く扱う計画の一つです。

選択肢の正誤判定

 

今回の設問は、下線部「該当する事業内容」の定義について問われています。

a 商品の新たな販売方式の導入は対象となる→

経営革新計画の対象となる「新事業活動」には、以下の5つのカテゴリーが明示されています。

①新商品の開発又は生産

②新役務(サービス)の開発又は提供

③商品の新たな生産又は販売の方式の導入

④役務の新たな提供の方式の導入

⑤技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動

「新たな販売方式の導入」は、まさにこの3番目に該当します。

 

b 自社にとって新しいものであれば、他社で採用されているものも対象となる→

ここが経営革新計画の最大の特徴です。求められるのは「世界初」や「日本初」といった絶対的な新規性ではなく、「個々の中小企業にとっての新規性(相対的新規性)」です。

すでに世の中で普及しているものであっても、その企業にとって「新機軸」となる取り組みであれば対象になります。ただし、同業他社やその地域ですでに当たり前に行われている「単なる模倣」は対象外となる点に注意が必要です。

選択肢1. a:正  b:正

正解です。

aは商品の新たな生産又は販売の方式の導入に該当します。

bは経営革新計画の最大の特徴です。求められるのは「世界初」や「日本初」といった絶対的な新規性ではなく、「個々の中小企業にとっての新規性(相対的新規性)」です。

選択肢2. a:正  b:誤

誤り

 

aは正しいですが、bが不正解です。

経営革新計画に求められる「新事業活動」とは従来とは異なる新しい取り組みを行うことですが、なにも「世界初」や「日本初」といった絶対的な新規性ではなく、「個々の中小企業にとっての新規性(相対的新規性)」です。

すでに世の中で普及しているものであっても、その企業にとって「新機軸」となる取り組みであれば対象になります。

選択肢3. a:誤  b:正

誤り

 

bは正しいですが、aが不正解です。

経営革新計画の対象となる「新事業活動」には、以下の5つのカテゴリーが明示されています。

①新商品の開発又は生産

②新役務(サービス)の開発又は提供

③商品の新たな生産又は販売の方式の導入

④役務の新たな提供の方式の導入

⑤技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動

aの「新たな販売方式の導入」は、まさにこの3番目に該当します。

選択肢4. a:誤  b:誤

誤り

 

a,bのどちらも不正解です。

経営革新計画の対象となる「新事業活動」には、以下の5つのカテゴリーが明示されています。

①新商品の開発又は生産

②新役務(サービス)の開発又は提供

③商品の新たな生産又は販売の方式の導入

④役務の新たな提供の方式の導入

⑤技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動

aの「新たな販売方式の導入」は、まさにこの3番目に該当します。
 

b自社にとって新しいものであれば、他社で採用されているものも対象となる。

経営革新計画に求められる「新事業活動」とは従来とは異なる新しい取り組みを行うことですが、なにも「世界初」や「日本初」といった絶対的な新規性ではなく、「個々の中小企業にとっての新規性(相対的新規性)」です。

すでに世の中で普及しているものであっても、その企業にとって「新機軸」となる取り組みであれば対象になります。
 

まとめ

①経営革新計画とは?

この問題を解くための土台となる定義を分解します。

根拠法: 中小企業等経営強化法。

目的: 中小企業が「新たな事業活動」に取り組み、「経営の向上(数値目標の達成)」を目指す計画を国や都道府県が承認するもの。

承認のメリット: 低利融資、信用保証の別枠、補助金の優先採択など。

②何をすれば「革新」と認められるか?

「経営革新」と聞くと、世界初の新発明が必要なように思えますが、実際はもっと身近なものです。

「新事業活動」の5分類:冒頭解説にて解説しています。

新しさの基準(相対的新規性): 「業界初」や「世界初」である必要はありません。「その会社にとって初めての挑戦」であり、かつ「同業他社の中でも一般的ではない(少し進んでいる)」ものであればOKです(←記述bに関連)。

③他の計画との棲み分け

似た制度に「経営力向上計画」がありますが、こちらは「生産性向上」がメインで新規性は問われません。「経営革新=新事業活動(チャレンジ)」というキーワードで結びつけておきましょう。

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