中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問222 (中小企業経営・中小企業政策 問27)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問222(中小企業経営・中小企業政策 問27) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章の空欄( A )と( B )に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

交際費等とは、交際費、接待費などの費用で、得意先、仕入先など事業の関係者への接待、贈答などの行為のために支出するものをいう。法人が支出した交際費等は、原則として、損金の額に算入しないこととされている。ただし特例として、( A )は800万円までの交際費等の( B )の損金算入、または接待飲食費の50%の損金算入の選択適用が認められている。なお、( A )であっても大法人の100%子会社など選択適用の対象とならない場合もある。
  • A:資本金または出資金の額が1億円以下の法人  B:50%
  • A:資本金または出資金の額が1億円以下の法人  B:全額
  • A:中小企業基本法に定める中小企業に該当する法人  B:50%
  • A:中小企業基本法に定める中小企業に該当する法人  B:全額

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、「財務・会計」でも頻出の、交際費等の損金算入限度額(中小法人特例)に関する問題です。

「お仕事でお客さんとご飯を食べたり、贈り物をしたりしたお金(交際費)は、どこまで経費にしていいの?」というルールです。ここでは「中小企業基本法」と「税法(税金のルール)」の定義の違いが問われています。

 

まず、この問題を解くための前提知識を整理しましょう。

 

・損金算入(そんきんさんにゅう) 税務上の費用として認めること。これが認められると、利益(所得)が減り、支払う法人税が安くなります。

・交際費等の原則: 大企業の場合、交際費は原則として「損金不算入(経費として認めない)」です。

・中小法人(税法上の定義): 資本金が 1億円以下 の法人を指します。※中小企業基本法の定義(従業員数などを含む)とは異なる点に注意が必要です。

・定額控除限度額: 中小法人に認められた特例で、年間 800万円 までの交際費を 100%(全額) 損金に算入できる仕組みです。

 

★2つの選択肢

実は、このルールには「選べる2つの道」があります。

1「定額控除限度額」ルート: 交際費を年間800万円まで全額経費にする。

2「接待飲食費」ルート: 食べた・飲んだお代(接待飲食費)の50%を、上限なしで経費にする。

 

中小企業は、1か2の「どちらかおトクな方」を自分で選ぶことができます。普通の小さな会社なら、800万円も交際費を使わないので、「1(全額)」を選ぶのが一般的です。


 

選択肢1. A:資本金または出資金の額が1億円以下の法人  B:50%

誤り

 

Aの法人の定義は正しいですが、Bの「50%」が誤りです。中小法人の特例では、800万円までの枠については 「全額(100%)」 損金算入が認められています。「50%」という数字は、もう一つの選択肢である「接待飲食費の50%損金算入」と混同させるためのひっかけです。

選択肢2. A:資本金または出資金の額が1億円以下の法人  B:全額

正解

 

すべて適切です。 
1. 税法上の中小特例を受けられるのは「資本金1億円以下」の法人です。
2. その特例の内容は「年800万円までの定額控除(全額損金算入)」です。

3. 文中にある通り、接待飲食費の50%損金算入との「選択適用」が可能です。

選択肢3. A:中小企業基本法に定める中小企業に該当する法人  B:50%

誤り

 

AもBも誤りです。税金(法人税)の計算において「中小企業」かどうかを判定するのは、基本法ではなく 「資本金(1億円)」 という税法上の基準です。また、Bは全額算入が正解です。

選択肢4. A:中小企業基本法に定める中小企業に該当する法人  B:全額

誤り

 

Bは正しいですが、Aが誤りです。試験では「基本法の定義(製造業なら資本金3億円以下など)」と「税法上の定義(1億円以下)」を入れ替えて受験生を迷わせる問題が多いため、注意が必要です。

まとめ

2026年(令和8年)の試験、および実務に向けて以下の点に注意しましょう。

 

「大法人の100%子会社」は対象外: 問題文の最後にもある通り、自分たちの資本金が1億円以下でも、親会社が資本金5億円以上のマンモス企業なら、この特例は使えません。「見た目だけ中小企業」のフリはできないということです。

 

なぜ「大法人の100%子会社」は対象外なの? 

資本金が1億円以下でも、親会社が大企業(資本金5億円以上など)であれば、その会社は実質的に大企業の資金力を持っているとみなされます。そのため、中小企業向けの「甘いルール(特例)」は使わせない、という公平性のための決まりです。

参考になった数3

02

中小企業税制(交際費等)に関する問題です。15秒で解けるボーナス問題ですので、必ず正答しましょう。

 

財務会計で学習する論点ですが、交際費等は全額損金不算入が原則です。(その他、寄附金・配当金・罰過金・一定額以上の役員報酬なども該当します)

 

ただし、与件文で述べられているように資本金または出資金の額が1億円以下の法人は800万円までの交際費等の全額損金算入が認められています。

選択肢1. A:資本金または出資金の額が1億円以下の法人  B:50%

冒頭の解説より、最も適切な語句の組み合わせは「A:資本金または出資金の額が1億円以下の法人 B:全額」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢2. A:資本金または出資金の額が1億円以下の法人  B:全額

冒頭の解説より、最も適切な語句の組み合わせは「A:資本金または出資金の額が1億円以下の法人 B:全額」であるため正解の選択肢となります。

選択肢3. A:中小企業基本法に定める中小企業に該当する法人  B:50%

冒頭の解説より、最も適切な語句の組み合わせは「A:資本金または出資金の額が1億円以下の法人 B:全額」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢4. A:中小企業基本法に定める中小企業に該当する法人  B:全額

冒頭の解説より、最も適切な語句の組み合わせは「A:資本金または出資金の額が1億円以下の法人 B:全額」であるため不適切な選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

令和4年度第25問設問1が、本問とまったく同じです。続く設問2の空欄Cでは、本問与件文中の「接待飲食費の50%の損金算入」が問われています。

 

平成後期まで遡ると3~4年ごとに出題されている論点で、問われるポイントが決まっているため覚えていれば得点に直結します。

参考になった数0