中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問180 (経営情報システム 問20)

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問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問180(経営情報システム 問20) (訂正依頼・報告はこちら)

AIの普及に伴い、AIシステムに対してさまざまな攻撃がなされるようになった。これらの攻撃に関する以下の文章の空欄( A )~( C )に入る用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

データポイズニング攻撃は、強いバイアス(偏り)を持ったデータを意図的に学習させることで、機械学習モデル自体を汚染させ、推論結果を誤らせる攻撃である。
( A )は、機械学習済みモデルへの入力データに、攻撃者の意図した結果を引き起こすように計算されたノイズや微小な変化を含める攻撃である。そのため、データポイズニング攻撃と同様に、機械学習モデルの推論結果を操作することができる。( B )は、機械学習済みモデルへの入力データと推論結果である出力データを分析することによって、当初の学習データを推測する攻撃である。
生成AIに対しては、特殊な指示を与えて、意図しない挙動を引き起こす( C )という攻撃がある。この攻撃により、生成AIは不適切な回答をしたり、意図しない情報を開示してしまうことがある。
  • A:敵対的サンプル攻撃  B:ブルートフォース攻撃  C:プロンプト・インジェクション
  • A:敵対的サンプル攻撃  B:モデル反転攻撃  C:クロスサイト・スクリプティング
  • A:敵対的サンプル攻撃  B:モデル反転攻撃  C:プロンプト・インジェクション
  • A:中間者攻撃  B:ブルートフォース攻撃  C:クロスサイト・スクリプティング
  • A:中間者攻撃  B:モデル反転攻撃  C:プロンプト・インジェクション

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この過去問の解説 (1件)

01

昨今みなさんが使っている生成AIを含む、AIに関する問題です。

生成AIを普段使っている人であれば、なんとなく類推でいけるかもしれない問題です。

 

選択肢にある用語のイメージを確認していきます。

 

敵対的サンプル攻撃とは、微妙なノイズを学習モデルに入れることですね。

AIの学習モデルは、対象のサンプルデータを入れることで、適切な出力を出せるように構成されたものですが、

そこに悪意のあるでたらめなサンプルを入れておく、つまり攻撃することで、学習モデルを狂わせて、変な出力をださせようとするものです。

 

中間者攻撃とは、おそらくお手持ちのテキストにも出てると思いますが、通信の端末間の中間で、盗聴とか悪意のある攻撃をしかけることです。

特段、AIに特化したものでもないので、この時点でこれが正答から外れる、という類推も成り立ちます。

 

ブルートフォース攻撃とは、力づくの総当たり攻撃ですね。

その用語の持つ強引な感じから、イメージがわくと思います。

特にAIに特化したものでもありません。

 

モデル反転攻撃とは、モデルへの入力と出力を反転させて、元の入力データを類推することですね。

「モデル」だとか、「反転」という用語のイメージから、なんとなく学習済みモデルに対して逆のことをやる、というような語感があります。

 

プロンプト・インジェクションとは、生成AIに対して悪意ある指示をして、出力を狂わせることですね。

生成AIを使っている人であれば、「プロンプト」という用語は日常的に使うと思います。

それに何らか「インジェクション」、つまり混入させるようなイメージですから、設問の文章に合うような気がします。

 

クロスサイト・スクリプティングとは、ユーザのブラウザ上で悪意ある動作をさせることで、AIに特化したものではありません。

 

選択肢3. A:敵対的サンプル攻撃  B:モデル反転攻撃  C:プロンプト・インジェクション

上記より、これが正解です。

まとめ

この問題は、普段からAIを使っている人であれば、文章から答えを導きやすい問題だったと思います。

生成AIは便利なので日常的に使いましょう。

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