中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問16 (経済学・経済政策 問13)

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問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問16(経済学・経済政策 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

需要の価格弾力性(絶対値)に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  需要の価格弾力性がゼロであれば、価格の上昇によっても消費者の支出総額は変化しない。
b  需要の価格弾力性が1より大きければ、価格の下落によって消費者の支出総額は増加する。
c  同一の財について長期間で計った需要の価格弾力性は、短期間で計った場合よりも低くなりやすい。
d  需要曲線が横軸に水平な直線である場合、需要の価格弾力性は無限大である。
  • a:正  b:正  c:正  d:誤
  • a:正  b:誤  c:正  d:誤
  • a:誤  b:正  c:誤  d:正
  • a:誤  b:誤  c:正  d:正
  • a:誤  b:誤  c:誤  d:誤

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この過去問の解説 (1件)

01

価格弾力性に関する問題です。価格の変化量以上に需要の変化量が大きい(価格<需要)場合、価格弾力性が「高い(または大きい)」となります。

 

a.需要の価格弾力性がゼロであれば、価格の上昇によっても消費者の支出総額は変化しない。

→「需要の価格弾力性がゼロ」=価格が上昇しても需要量が変化しない(ゼロ)という意味です。したがって、価格の上昇によっても需要量が変化しないため、消費者の支出総額は増加します。


b.需要の価格弾力性が1より大きければ、価格の下落によって消費者の支出総額は増加する。

→冒頭の解説で述べたような「価格<需要」の状態であり、価格の下落によって消費者の支出総額は増加しますので正しいです。

(たくさん購入しようとする分だけ、支出総額は増加します)

 

なお、本問はaとbの正誤判断だけで正答することができます。


c.同一の財について長期間で計った需要の価格弾力性は、短期間で計った場合よりも低くなりやすい。

→「同一の財」と述べていることから代替品の論点であることを前提とすると、長期的には代替品が見つかる可能性が高いため、長期間で計った需要の価格弾力性は短期間で計った場合よりも高くなりやすいです。

 

※記述が不十分で判断しづらいため、判断に迷う場合は他の解答群で正誤判断して選択肢を絞り込む方が無難です。


d.需要曲線が横軸に水平な直線である場合、需要の価格弾力性は無限大である。

→需要の価格弾力性は無限大の説明そのものであり、正しいです。

 

以上から、最も適切な組み合わせは「a:誤 b:正 c:誤 d:正」となります。

選択肢1. a:正  b:正  c:正  d:誤

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a: b:正 c: d:」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢2. a:正  b:誤  c:正  d:誤

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a: b: c: d:」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢3. a:誤  b:正  c:誤  d:正

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a:誤 b:正 c:誤 d:正」であるため正解の選択肢となります。

選択肢4. a:誤  b:誤  c:正  d:正

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a:誤 b: c: d:正」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:誤  d:誤

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a:誤 b: c:誤 d:」であるため不適切な選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

解答群d需要曲線が横軸に水平(ヨコ)な直線=需要の価格弾力性は無限大」は必ず暗記しておいてください。特に、本問の場合はこれを知っているだけで選択肢を2つに絞り込むことができます。

 

対して、解答群a「需要の価格弾力性がゼロ」は無限大とは逆で垂直(タテ)です。こちらも必ず暗記しておいてください。今回は文章問題ですが、グラフで描かれていれば判断しやすいです。

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