中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問12 (経済学・経済政策 問10(2))

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問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問12(経済学・経済政策 問10(2)) (訂正依頼・報告はこちら)

下図は、IS曲線とLM曲線を描いている。この図に基づいて、下記の設問に答えよ。

IS曲線とLM曲線に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  限界消費性向が大きいほどIS曲線の傾きはより緩やかになり、貨幣供給の増加によるGDPの拡大効果は大きくなる。
b  投資の利子感応度が小さいほど、IS曲線の傾きはより急になり、貨幣供給の増加によるGDPの拡大効果は小さくなる。
c  貨幣需要の所得感応度が大きいほど、LM曲線の傾きはより緩やかになり、政府支出の増加によるGDPの拡大効果は小さくなる。
d  貨幣需要の利子感応度が大きいほど、LM曲線の傾きはより緩やかになり、政府支出の増加によるGDPの拡大効果は大きくなる。
問題文の画像
  • a:正  b:正  c:誤  d:正
  • a:正  b:誤  c:正  d:誤
  • a:正  b:誤  c:誤  d:正
  • a:誤  b:正  c:正  d:誤
  • a:誤  b:正  c:誤  d:正

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この過去問の解説 (1件)

01

前問に引き続き、IS=LM分析に関する問題です。グラフは与えられていますが、前問を解くために必要であり、本問は実質文章問題になります。

 

以下、表現を補足しながら解説します。

 

a.限界消費性向が大きいほどIS曲線の傾きはより緩やかになり、貨幣供給の増加によるGDPの拡大効果は大きくなる。

→限界消費性向が大きい(所得が1変化した場合に、消費に振り向ける割合が高い)

→IS曲線の傾きはより緩やか(水平)になる

→貨幣供給の増加(LM曲線は右シフト)

→GDPの拡大効果は大きくなるため正しいです。

 

b.投資の利子感応度が小さいほど、IS曲線の傾きはより急になり、貨幣供給の増加によるGDPの拡大効果は小さくなる。

→投資の利子感応度が小さい(利子率が変動した時の反応が弱い)

→IS曲線の傾きはより急(垂直)になる

→貨幣供給の増加(LM曲線は右シフトしますが、シフト幅が小さい)

→GDPの拡大効果は小さくなるため正しいです。

 

本問は、ここまでで正答できます。

 

c.貨幣需要の所得感応度が大きいほど、LM曲線の傾きはより緩やかになり、政府支出の増加によるGDPの拡大効果は小さくなる。

→貨幣需要の所得感応度が大きい(所得が増えた時に、貨幣で保有したいという反応が強い)

→LM曲線の傾きはより急(垂直)になるため誤りです。

 

d.貨幣需要の利子感応度が大きいほど、LM曲線の傾きはより緩やかになり、政府支出の増加によるGDPの拡大効果は大きくなる。

→貨幣需要の利子感応度が大きい(利子率が変動した時の反応が強い)

→LM曲線の傾きはより緩やか(水平)になる

→政府支出の増加(IS曲線は大きく右シフトする)

→GDPの拡大効果は大きくなるため正しいです。

 

以上から、最も適切な組み合わせはa:正 b:正 c:誤 d:正となります。

選択肢1. a:正  b:正  c:誤  d:正

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a:正 b:正 c:誤 d:正」であるため正解の選択肢となります。

選択肢2. a:正  b:誤  c:正  d:誤

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a:正 b: c: d:」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢3. a:正  b:誤  c:誤  d:正

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a:正 b: c:誤 d:正」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢4. a:誤  b:正  c:正  d:誤

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a: b:正 c: d:」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢5. a:誤  b:正  c:誤  d:正

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a: b:正 c:誤 d:正」であるため不適切な選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

令和5年度第8問で、本問の内容に近い問題が出題されています。

 

グラフが与えられていない場合は難易度がグッと上がりますので、解答群の記述を問題用紙の余白にグラフで描き、確実に正誤判断ができるまで繰り返しトレーニングしてください。

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