中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問6 (経済学・経済政策 問6)

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問題

中小企業診断士試験 令和6年度(2024年) 問6(経済学・経済政策 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

貨幣需要に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  貨幣は流動性が高いので、利子率の上昇によって取引動機による貨幣需要は増加する。
b  現金は物価上昇によって価値が増加するので、利子率の上昇によって資産選択の動機による貨幣需要は減少する。
c  現金は安全性の高い金融資産であり、利子率の上昇によって資産選択の動機による貨幣需要は減少する。
d  将来の不確実性が高いと見込まれるとき、利子率の上昇は予備的な動機による貨幣需要を増加させる。
  • a:正  b:誤  c:誤  d:正
  • a:誤  b:正  c:正  d:誤
  • a:誤  b:正  c:誤  d:誤
  • a:誤  b:誤  c:正  d:誤
  • a:誤  b:誤  c:誤  d:正

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この過去問の解説 (3件)

01

貨幣市場での変化を問う問題です。

各選択肢をそれぞれ解説します。

 

a:
取引動機による貨幣需要は主に所得水準に依存し、利子率は取引動機に直接影響を与ないと考えます。

そのため本選択肢は誤っています。

 

b:

物価が上昇すると現金の実質的な購買力は減少し、利子率が上昇すると貨幣を保有するコストが増加するため、資産選択の動機による貨幣需要は減少します。
ただ、物価上昇で現金の価値が増加するわけではないため、本選択肢は誤っています。

 

c:
選択肢のように考えて資産選択をするため、本選択肢は正しいです。

 

d:
予備的動機による貨幣需要が不確実性が高い状況で増加する点は正しいです。

しかし、利子率が上昇すると貨幣を保有するためのコストが増加するため、予備的動機による貨幣需要は減少すると考えられます。

そのため本選択肢は誤っています。

 

正しい選択肢の組み合わせは、 a:誤 b:誤 c:正 d:誤 です。

選択肢1. a:正  b:誤  c:誤  d:正

本選択肢は不正解です。

選択肢2. a:誤  b:正  c:正  d:誤

本選択肢は不正解です。

選択肢3. a:誤  b:正  c:誤  d:誤

本選択肢は不正解です。

選択肢4. a:誤  b:誤  c:正  d:誤

本選択肢が正解です。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:誤  d:正

本選択肢は不正解です。

まとめ

本問で問われている貨幣市場と対になっている財市場の両方とも頻出論点のため学習しておきましょう。

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02

貨幣需要に関する問題です。以下、誤りの解答群のみ解説します。

 

a.貨幣は流動性が高いので、利子率の上昇によって取引動機による貨幣需要は増加する。

→利子率の上昇によって取引動機による貨幣需要は減少します。(利子率が上昇する場合、債券で保有した方が得です)

 

「取引動機による貨幣需要」とは、日常生活において貨幣を使用する場面が多々あるため、そのために貨幣を保有しようとする動機のことです。


b.現金は物価上昇によって価値が増加するので、利子率の上昇によって資産選択の動機による貨幣需要は減少する。

→現金は物価上昇によって価値が減少します。(同じ1,000円でも、物価が上昇すると買えるものが少なくなるためです)

 

「資産選択の動機による貨幣需要」とは、言い換えると「投機的動機による貨幣需要」のことです。


d.将来の不確実性が高いと見込まれるとき、利子率の上昇は予備的な動機による貨幣需要を増加させる。

→将来の不確実性が高いと見込まれるとき、利子率に関わらず予備的な動機による貨幣需要を増加させます。(とりあえず消費を減らして、貯蓄またはタンス預金に回そうとするためです)

 

「予備的な動機による貨幣需要」とは、読んで字のごとく将来に備えて貨幣を保有しようとする動機のことです。

選択肢1. a:正  b:誤  c:誤  d:正

冒頭の解説より、「a:、b:誤、c:、d:」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢2. a:誤  b:正  c:正  d:誤

冒頭の解説より、「a:誤、b:、c:正、d:誤」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢3. a:誤  b:正  c:誤  d:誤

冒頭の解説より、「a:誤、b:、c:、d:誤」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢4. a:誤  b:誤  c:正  d:誤

冒頭の解説より、「a:誤、b:誤、c:正、d:誤」の組み合わせであるため正解の選択肢となります。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:誤  d:正

冒頭の解説より、「a:誤、b:誤、c:、d:」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

 

本問では、「取引動機による貨幣需要」「資産選択の動機による貨幣需要」「予備的な動機による貨幣需要」という、いかにも経済学らしい用語の意味が問われています。

 

用語をそのまま丸暗記するのではなく、冒頭の解説にあるように平易な表現に言い換えてみるなどの工夫をしてみましょう。

参考になった数35

03

この問題は、ケインズの利子論における「貨幣需要の3つの動機」(取引動機、予備的動機、資産選択の動機=投機的動機)の性質を問うものです。 

「なぜ人々は金利がつかない現金をあえて持つのか」という理由と、それが「所得」や「利子率(金利)」の変化によってどう増減するか、そのメカニズムを正確に理解しているかが試されます。

解説を見ながら確認していきましょう。

 

aは誤りです。
取引動機による貨幣需要(日々の買い物などのための現金)は、主に「所得(GDP)」の増加に伴って増加します。
「利子率の上昇」は、現金を預金や債券に回したほうが得であることを意味するため、手元に現金を置く「貨幣需要」を減らす要因にはなっても、増やす要因にはなりません。したがって、利子率の上昇によって取引動機が増加するという記述は誤りです。

 

bは誤ちです。
記述の前半部分「物価上昇によって現金の価値が増加する」という点が決定的な誤りです。
物価が上がると、同じ1,000円で買えるものが少なくなるため、現金の価値(購買力)は減少します。後半の「利子率の上昇によって貨幣需要が減少する」というメカニズム自体は正しい(機会費用が増大するため)ですが、前提条件が逆であるため不適切です。

 

cは正しいです。
現金は他の金融資産(株や債券など)に比べて、元本割れのリスクがない「安全性の高い資産」です。
一方で、「利子率の上昇」は、債券などの利回り資産を持つ魅力が高まることを意味します。そのため、あえて利息のつかない現金を持つメリットが相対的に低下し、資産として現金を持とうとする需要(資産選択の動機)は減少します。この記述は論理的に正しいです。

 

dは誤りです。
「将来の不確実性が高いとき」に予備的動機(万一に備えて現金を持つこと)が高まる点は正しいです。
しかし、「利子率の上昇」は貨幣を保有するコスト(本来得られたはずの利息を諦めるコスト)を高めるため、どのような動機であれ、一般的に貨幣需要を抑制(減少)する方向に働きます。増加させるという記述は誤りです。

選択肢1. a:正  b:誤  c:誤  d:正

不適切な選択肢です。

選択肢2. a:誤  b:正  c:正  d:誤

不適切な選択肢です。

選択肢3. a:誤  b:正  c:誤  d:誤

不適切な選択肢です。

選択肢4. a:誤  b:誤  c:正  d:誤

適切な選択肢です。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:誤  d:正

不適切な選択肢です。

まとめ

本問は、経済学・経済政策の「マクロ経済学:貨幣市場」の範囲です。LM曲線の導出における最も基礎的なステップであり、IS-LM分析を理解する上で避けて通れない重要論点です。

確認して答えられるようにしましょう。

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