中小企業診断士 過去問
令和7年度(2025年)
問8 (経済学・経済政策 問7(2))

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問題

中小企業診断士試験 令和7年度(2025年) 問8(経済学・経済政策 問7(2)) (訂正依頼・報告はこちら)

下図は45度線図である。この図において、Y0は現実のGDP、YFは完全雇用GDPであり、総需要AD、総供給ASは、それぞれ以下のように表されるとする。

総供給  AS=Y
総需要  AD=C+I+G
消費関数  C=C0+c(Y-T)

ただし、Cは消費支出(消費関数)、Iは投資支出、Gは政府支出、C0は基礎消費、cは限界消費性向(0<c<1)、YはGDP、Tは租税である。
この図に基づいて、下記の設問に答えよ。

減税によって総需要線がAD0からAD1にシフトしたとする。この減税の効果に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  減税による総需要の増加分は、KLである。
b  減税によるGDPの増加分は、JLである。
c  減税の租税乗数は、JL/JKである。
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  • a:正  b:正  c:正
  • a:正  b:正  c:誤
  • a:正  b:誤  c:誤
  • a:誤  b:正  c:正
  • a:誤  b:正  c:誤

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この過去問の解説 (1件)

01

減税の効果に関する問題です。

 

a.減税による総需要の増加分は、KLである。

→減税による総需要の増加分は、JKです。(与件文に、「減税によって総需要線がAD0からAD1にシフトした」という記述があります)

 

b.減税によるGDPの増加分は、JLである。

減税によって、Y0時の総需要AD0(点F)からYF時の総需要AD1(点E)に変化しています。総供給ASが45度(二等辺三角形)であるため両辺は等しく、EH(JL)=FH(Y0YF)=EFが成り立ち正しいです。

 

c.減税の租税乗数は、JL/JKである。

→解答群bよりJL=減税によるGDPの増加分、解答群aよりJK=減税による総需要の増加分と判明しています。分子・分母とも増加要素であり、減税の租税乗数に成り得ないため誤りです。

 

※減税の租税乗数は「GDPの増加分÷減税額」により求まります。そのため、分子はJLで正しいですが、分母はJKではありません。

また、減税なので乗数はマイナスになると気付くことができれば、解答群cを見た瞬間に誤りと判断できます。

 

以上から、最も適切な組み合わせは「a:誤 b:正 c:誤」となります。

選択肢1. a:正  b:正  c:正

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a: b:正 c:」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢2. a:正  b:正  c:誤

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a: b: c:誤」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢3. a:正  b:誤  c:誤

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a: b: c:誤」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢4. a:誤  b:正  c:正

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a:誤 b:正 c:」であるため不適切な選択肢となります。

選択肢5. a:誤  b:正  c:誤

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「a:誤 b:正 c:誤」であるため正解の選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

解答群aとbはグラフから読み取れますが、選択肢は2つ残ります。

 

冒頭の解説より解答群cはaとbの解答から正誤判断できますが、時間の制約がある中で「aとbの解答から解答群cの正誤判断ができる」ことに気付くのは難しいかも知れません。

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