中小企業診断士 過去問
令和元年度(2019年)
問60 (企業経営理論 問10)
問題文
キャズムの理論に関する記述として、最も適切なものはどれか。
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問題
中小企業診断士試験 令和元年度(2019年) 問60(企業経営理論 問10) (訂正依頼・報告はこちら)
キャズムの理論に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- キャズムの理論では、大衆マーケットにおける新製品や新サービスの急成長は、目利きの層(アーリー・アドプター)と流行を後追いする層(レイト・マジョリティー)に対し、並行的に受け入れられる必要がある。
- キャズムの理論では、大衆マーケットを構成する流行に敏感な層(アーリー・マジョリティー)にいかに受け入れられ、その需要を喚起するかが課題となる。
- キャズムの理論では、大衆マーケットを構成する流行を後追いする層(レイト・マジョリティー)には受け入れられても、無関心の層(ラガード)に受け入れられるかどうかが問題となる。
- キャズムの理論では、まずマニア・マーケットを構成する新しいモノ好きの層(イノベーター)と無関心の層(ラガード)とに受け入れられることが必要である。
- キャズムの理論では、マニア・マーケットを構成する新しいモノ好きの層(イノベーター)に受け入れられ、いかに目利きの層(アーリー・アドプター)の反応を推測するかが問題となる。
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この過去問の解説 (3件)
01
キャズム理論に関する問題です。
この問題については以下の論点を押さえておきましょう。
①イノーベーター理論:
イノベーター理論とは、新しい製品、サービスの市場への普及率を表したマーケティング理論です。この理論では、製品の市場への普及の過程を以下の5つに分類して説明しています。
1)イノベーター:最初に製品を購入する層。新しいものを積極的に導入する。
2)アーリーアダプター:これから普及するかもしれない製品にいち早く目を付けて購入する層
3)アーリーマジョリティ:情報感度は高いが、その購入には慎重な層
4)レイトマジョリティ:新しい製品の購入には消極的な層
5)ラガード:製品の普及だけでなく、それが一般化しないと購入しない層
②キャズムの理論:
キャズム理論とは、イノベーター理論におけるイノベーターとアーリーアダプターをマニア・マーケット、アーリーマジョリティーからラガードを大衆マーケットとし、この間の溝を超えることが市場開拓において重要だとする理論です。
したがってキャズム理論では大衆市場の入り口であるアーリーマジョリティにいかに食い込むかが問題とされるのです。
以上を踏まえて選択肢の内容を検討します。
誤りです。
正解です。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
キャズム理論に関する問題でした。イノベーター理論と併せて論点整理しておきましょう。
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02
それについて述べられているのは項番2のみのため、項番2が正解となります。
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03
キャズム理論に関する問題です。キャズム理論では、イノベーター、アーリー・アドプター、アーリー・マジョリティーが重要になります。
他にレイト・マジョリティーとラガードもありますが、無視してよいレベルのため、レイト・マジョリティーとラガードに触れている選択肢は誤りと判断してもらって差し支えありません。すると、選択肢は2つに絞り込まれます。
なお、順番はイノベーター、アーリー・アドプター、アーリー・マジョリティー、レイト・マジョリティー、ラガードとなります。
2番目のアーリー・アドプターまでが「初期市場」、3番目のアーリー・マジョリティー以降が「大衆市場」です。
この「初期市場」と「大衆市場」の間には、製品の普及を阻む容易には超えられない溝(キャズム)があるとされており、このキャズムを超えなければ製品は普及しないとするのがキャズム理論です。
以上から、キャズム理論では流行に敏感な層(アーリー・マジョリティー)にいかに受け入れられ、その需要を喚起するかが課題となります。
キャズムの理論では、大衆マーケットにおける新製品や新サービスの急成長は、新しいモノ好きな層(イノベーター)と目利きの層(アーリー・アドプター)を経て、流行に敏感な層(アーリー・マジョリティー)に対して受け入れられる必要があるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、キャズム理論の説明として適切であり正解の選択肢となります。
冒頭の解説より、アーリー・アドプターには受け入れられても、アーリー・マジョリティーに受け入れられるかどうかが問題となるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、まず新しいモノ好きな層(イノベーター)と目利きの層(アーリー・アドプター)とに受け入れられることが必要であるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、流行に敏感な層(アーリー・マジョリティー)に受け入れられ、いかに目利きの層(アーリー・アドプター)の反応を推測するかが問題となるため不適切な選択肢です。
※イノベーターは価格や性能には無頓着なため、「オタク」な人達と理解すると分かりやすいです。そのため、失礼な言い方になりますが新しい製品が出たら真っ先に飛びつく人達です(受け入れられるかどうかではない)。
【補足】
キャズムについては、図を見ながら順番を確認しておいてください。それぞれの層の数値を問う問題は出題されないと思いますが、余力があれば大まかで結構なので数値もおさえておいてください。
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