中小企業診断士 過去問
令和元年度(2019年)
問56 (企業経営理論 問6)
問題文
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問題
中小企業診断士試験 令和元年度(2019年) 問56(企業経営理論 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
- 業界の成長率が高いと、製品市場での競合が激化して、業界全体の潜在的な収益性は低くなる。
- 顧客側で生じるスイッチングコストが高い業界では、製品市場での競合が緩和されて、業界全体の潜在的な収益性は高くなる。
- 固定費が高い業界では、製品市場での競合が緩和されて、業界全体の潜在的な収益性は高くなる。
- 事業戦略の方向性という点で、多様なバックグラウンドを有する企業が事業を展開する業界では、製品市場での競合が緩和されて、業界全体の潜在的な収益性は高くなる。
- 退出障壁が高いと、製品市場での競合が緩和されて、業界全体の潜在的な収益性は高くなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
業界の構造分析に関する問題です。
選択肢の正誤判定をしながら解説します。
業界の成長率が低い場合と高い場合では、製品市場での競合が激化するのは業界の成長率が低い場合ですので誤りです。
正解です。
固定費が高い業界では業界全体の潜在的な収益性は低くなります。
多様なバックグラウンドを有する企業が事業展開する業界では、製品市場の競合は激化します。したがって潜在的な収益性は低くなりますので誤りです。
退出障壁が高い場合は製品市場での競合は激化しますので、業界全体の潜在的な収益性は低くなります。したがって誤りです。
業界構造に関する問題です。ケーススタディとして本問の内容を理解しておくとよいでしょう。
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02
製品市場での競合が激化するのは、業界の成長率が低い場合です。
項番2:適切です。
記述の通りです。
項番3:不適切です。
固定費が高い業界の場合、各企業は固定費を回収する必要があるため競合が激化し、収益性は低くなります。
項番4:不適切です。
多様なバックグラウンドを有する企業が事業を展開する業界では、競合が激化し、収益性は低くなります。
項番5:不適切です。
退出障壁が高い場合、競合は激化し、収益性は低くなります。
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03
既存企業間での対抗度に関する予測に関する問題です。
業界の成長率が低いと、製品市場での競合が激化して、業界全体の潜在的な収益性は低くなるため不適切な選択肢です。
「顧客側で生じるスイッチングコストが高い」ということは、例えばブランドA→ブランドBへと切り替えが起こりにくくなるということです。
(理由は、切り替える手続きが面倒である、現在使用しているブランドの維持費が安いなど様々考えられます)
ブランドスイッチが起こりにくくなるので、製品市場での競合が緩和されて、業界全体の潜在的な収益性は高くなるため正解の選択肢となります。
固定費が低い業界では、製品市場での競合が緩和されて、業界全体の潜在的な収益性は高くなるため不適切な選択肢です。
本選択肢は少し判断が難しいですが、多様なバックグラウンドを有する企業は(良くも悪くも)業界慣行のようなものに縛られることなく、新しい発想で斬新な製品やサービス、またはビジネスモデルを考案しやすいと考えられます。
そのため、そのような企業が事業を展開する業界では製品市場での競合はむしろ激化して、業界全体の潜在的な収益性は低くなると考えられるため不適切な選択肢です。
「退出障壁が高い」ということは、撤退コストが高いなど何らかの理由でその市場内に留まろうとするインセンティブが強いと考えられます。
そのため、何とか市場内で利益を確保しようとして製品市場での競合が激化し、業界全体の潜在的な収益性は低くなるため不適切な選択肢です。
【補足】
本問の内容からポーターの5フォース分析と捉えることもできますが、5フォース分析はほぼ毎年出題される頻出論点になります。
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